
仏壇魂抜きは必要?不要?
正しい判断基準と費用を解説
目次
お仏壇の処分、その前に「魂抜き」は必要?
【2025年10月更新】
仏壇の処分方法を調べると、必ずと言って良いほど、「魂抜き・お焚き上げをすることが一般的です」といった情報が出てきます。
確かに、仏壇を処分する時は「魂抜き」をした方が良いですが、実は「魂抜き」が必要かどうかは、「対象物が何か」や、「宗派が何か」によって変わってきます。
この記事では、いわゆる『魂抜き』が必要なケースは何か?必要ないケースは何か?宗派の違いや魂抜きの費用、注意点を含めてわかりやすく解説します。
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この記事を読んで理解できること
- 魂抜きは何に必要なのか?
- 宗派で違う魂抜きの考え方
- 魂抜きを依頼する時の方法と費用の目安
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そもそも、魂抜き(閉眼供養)とは?

魂抜きとは、仏壇や位牌、仏像に込められたご先祖様の魂を抜き、役割を終えたことをお知らせする供養儀式です。仏教的には「閉眼供養」「おしょうぬき」「性根抜き」「芯抜き」とも呼ばれます。
魂が宿っているとされる仏具や仏壇を、そのまま処分してしまうと「魂ごと捨てる」ことになるため、必ずこの儀式を行うのが通例です。
【判断基準】魂抜きが必要なもの・不要なもの
では、この魂抜きは、本当に必要なのでしょうか?
実は、ひとえに仏壇の魂抜きと言っても、魂抜きが必要なものとそうでないものがあります。
仏壇の何を処分したいかで、魂抜きの有無が変わってきます。
対象物 | 魂抜きの必要性 | 理由 |
---|---|---|
仏壇の本尊(仏像・掛け軸) | 必要 | 礼拝対象であり魂を入れる儀式を行っているため |
位牌 | 必要 | 故人の魂が宿っているとされる |
仏壇の外枠(家具部分) | 不要 | 魂入れはしていないため |
リン・線香立て・湯のみなど仏具 | 不要 | 礼拝対象ではないため |
遺影・写真 | 不要(例外あり) | 基本的には魂入れを行っていないが、故人の面影が強いため一部お寺では対応可 |
ポイント: 合掌礼拝する対象かどうかが、魂抜きの必要性の判断材料になります。
【判断基準】宗派によって違う魂抜きの考え方
一言に魂抜きと言っても、宗派ごとに考えが異なる場合があります。ここでは、宗派ごとの違いを解説します。
浄土真宗・浄土宗の場合
浄土真宗:原則不要
仏像に「魂」が宿るという考え方がありませんので、閉眼供養を行わないことがありますが、代わりに仏壇を移す際に「遷座法要」を行う場合があります。
参考:浄土真宗本願寺派常髙寺
参考:真宗興正派慧光山善照寺
浄土宗:必要
僧侶に依頼して閉眼供養を行い、魂を抜くという考え方が一般的です。
真言宗や天台宗の場合
真言宗:必要
仏壇や位牌には故人の魂が宿っているとされ、「性根抜き(しょうこんぬき)」と呼ばれる読経の儀式が重要とされています。
天台宗:必要
魂が物に宿る考えが強く、仏壇の処分には読経による魂抜きが一般的に行われます。
臨済宗や曹洞宗(禅宗)の場合
臨済宗:必要
禅宗の流れを汲む宗派として、供養の儀式を重視する文化があります。
曹洞宗:必要
臨済宗同様、魂抜きによる丁寧な処分が推奨される文化です 。
創価学会の場合
創価学会:要確認
仏壇ではなく“ご本尊”を中心に信仰対象を扱うため、処分の際は学会の窓口や担当者に相談するのが安心です。
神道や無宗教の場合
神道:原則不要
神道では仏教由来の仏壇は本来設置しないため、「魂が宿っている」という考え方や供養の文化もありません。ただし、処分にあたって「けがれを祓う」という意味で神職による清祓(お祓い)を依頼する方もいます。
無宗教:原則不要
「無宗教だから儀式は不要」と判断される方も多いですが、家族や親族に仏教徒がいる場合や、ご先祖様を大切にしたい気持ちがある場合は、形式的に読経などの供養を依頼する人もいます。
魂抜きの依頼方法と費用相場
魂抜きが必要だと判断した場合は、以下のように進めましょう
1. 依頼先を決める
依頼方法は3つあります。
- 菩提寺(お世話になっているお寺)
- 出張供養に対応している近所の寺院
- 仏壇店や仏壇処分業者
処分も同時に検討している場合は、仏壇店や処分業者へ依頼すると同時に対応してくれます。
2. 魂抜きの依頼と日程調整
お寺に連絡し、仏壇のある場所の住所・希望日などを伝えて予約します。
3. 当日の流れ
僧侶が訪問し、魂抜き(閉眼供養)を行います。
読経終了後に、お布施をお渡ししましょう。
4. お布施の目安(相場)
魂抜きのお布施は最低でも10,000円はかかります。
費用はしっかり抑えておきましょう。
項目 | 相場 | 備考 |
---|---|---|
お布施(読経料) | 10,000〜30,000円 | 明確な決まりはなく「お気持ち」 |
お車代 | 数千円〜 | 遠方の場合は実費相談 |
- お布施は封筒の用意が必要
おすすめの封筒はこちら - 封筒に「御布施」と書き、水引(ご祝儀袋などに使われる飾り紐)は不要が一般的
- のし袋の表書きは薄墨ではなく、通常の黒墨
まとめ:迷ったら魂抜きをしておこう
仏壇の魂抜きは、ご先祖様への感謝と敬意を示し、自分自身の気持ちにも区切りをつける大切な儀式です。
一方で、魂抜きが必要なケースを知っておくことで、魂抜きは僧侶を呼ぶ手間や、お布施を用意する手間が削減できます。
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この記事を読んでわかったこと
- 魂抜きは合掌礼拝の対象物のみ必要
- 魂抜きを不要とする宗派もある
- 魂抜きの依頼方法
どうしても迷う場合は、まずはお寺や専門業者に相談するのが一番です
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