
納骨堂とは?お墓・樹木葬との違い
種類、費用、デメリットを解説
【2026年10月更新】
納骨堂とは、どんなお墓?普通のお墓や樹木葬と何が違うの?デメリットはないの?
お墓を継ぐ人がいない、遠くのお墓にお参りに通うのが大変になってきた、と考えて、お墓を持たない方法を調べている方もいるでしょう。
そのときによく目にするのが「納骨堂」という言葉です。
ただ、納骨堂は建物の中にあると聞いても、外にある普通のお墓や樹木葬と何が違うのか、ずっと同じ場所に納めておけるのかは、分かりにくいものです。
名前は知っていても、中がどうなっているのかを見たことがない方も多いでしょう。
何年くらい納めておけるのか、費用はどのくらいかかるのかも、気になるところです。
納骨堂の仕組みと、ほかのお墓との違いが分かれば、自分たちに合うかどうかを落ち着いて考えられます。
この記事は、納骨堂がどんなお墓なのかを知りたい方に向けて、仕組み・種類・費用・メリットとデメリット・選ぶときのポイントをまとめました。
納骨堂とは、建物の中に遺骨を納めるお墓で、掃除や草取りがいらず、天気に関係なくお参りできます。
一般のお墓との違いは、墓石を建てずに屋内の区画に骨壷のまま納めることです。
墓石がいらないぶん、費用を抑えやすくなります。
また、樹木葬との違いは、屋外の木や草花ではなく、建物の中に納めることです。
費用は平均77.6万円で一般のお墓の半分ほど、区画の形はロッカー式・仏壇式など5つあり、形によって費用が変わります。
多くの納骨堂は、決めた期間が過ぎるとほかの方と一緒に納める形に移るので、期間とその後の扱いを先に確かめておくと、あとで困りません。
この記事では、納骨堂の仕組み、ほかのお墓との違い、種類、費用、メリットとデメリット、選ぶときのポイントを説明します。
この記事を読んで分かること
- 納骨堂の仕組みと一般のお墓・樹木葬との違い
- ロッカー式・仏壇式など5つの種類と費用
- メリットとデメリット、選ぶときに確かめること
ぜひ最後までお読みください!
納骨堂は、建物の中に遺骨を納めるお墓

納骨堂は、お寺や霊園の建物の中に区画があり、そこに骨壷のまま遺骨を納めて供養するお墓です。
お墓のことを決めている法律(墓地、埋葬等に関する法律)では、納骨堂を「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」としています。
つまり、きちんと許可を受けた施設に、遺骨を預けて納める形です。
区画は、ロッカーのような棚になっているもの、仏壇の形をしたもの、カードをかざすと遺骨が参拝の場所まで運ばれてくるものなど、施設によってさまざまです。
お参りするときは、建物の中の区画の前や、共用の参拝室で手を合わせます。
納骨堂を運営しているのは、主にお寺、霊園を運営する会社や公益法人、自治体です。
お寺の納骨堂では、お寺が供養を続けてくれます。
自治体の納骨堂は、住んでいる地域などの条件がある代わりに、費用を抑えやすい傾向があります。
多くの納骨堂は、永代供養(お寺や霊園が家族に代わって供養を続けること)がついています。
お墓を継ぐ人がいなくても、お寺や霊園が供養と管理を続けてくれるので、子どもに管理の負担を残したくない方に選ばれています。
| 運営する所 | 特徴 |
|---|---|
| お寺 | お寺の境内にあり、お寺が供養を続ける。法要を頼みやすい |
| 霊園の運営会社・公益法人 | 宗派を問わない所が多く、設備が整った施設が多い |
| 自治体 | 住んでいる地域などの条件があるが、費用を抑えやすい |
お寺の納骨堂は、毎年の法要をお寺が行ってくれる所が多く、供養をしっかり続けてほしい方に向いています。
ただ、お寺によっては檀家(お寺を支える家)になることが条件の場合もあるので、申し込む前に聞いておくと安心です。
霊園の運営会社や公益法人の納骨堂は、宗派を問わない所が多く、駅の近くの自動搬送式など、新しい設備の施設が多くなります。
自治体の納骨堂は、募集の時期が決まっていて、抽選になることもあります。
一般のお墓・樹木葬との違いは、屋内に納めること
一般のお墓や樹木葬との大きな違いは、外ではなく建物の中に遺骨を納めることです。
一般のお墓は、外の墓地に墓石を建て、家族が代々受け継いでいきます。
樹木葬は、墓石の代わりに木や草花を目印にして、外の区画に遺骨を納めます。
納骨堂は、そのどちらとも違い、建物の中の区画に骨壷のまま納めます。
| 比べること | 納骨堂 | 一般のお墓 | 樹木葬 |
|---|---|---|---|
| 納める場所 | 建物の中の区画 | 外の墓地に建てた墓石の下 | 外の木や草花の下 |
| お墓の掃除 | いらない | 家族がする | いらない |
| 継ぐ人 | いなくてもよい施設が多い | 必要 | いなくてもよい |
| 期間が過ぎたあと | ほかの方と一緒に納める形に移る施設が多い | 継ぐ人がいれば続く | ほかの方と一緒に納める形に移る施設が多い |
永代供養墓(ほかの方と一緒に納める永代供養のお墓)とも混同されやすいですが、永代供養は「供養をお寺や霊園に任せる」という仕組みの名前です。
納骨堂は「建物の中に納める」というお墓の形の名前なので、永代供養のついた納骨堂も、永代供養のついた樹木葬もあります。
一般のお墓から納骨堂に遺骨を移す場合は、お墓を片付けて、遺骨を取り出すことになります。
今のお墓のある市区町村で改葬許可証(遺骨を移すための許可証)を出してもらい、納骨堂に渡して納めます。
火葬したばかりの遺骨を納める場合は、火葬のときに受け取る埋葬許可証を納骨堂に渡します。
納骨堂の種類は、ロッカー式・仏壇式など5つ

納骨堂は、区画の形によって、ロッカー式・仏壇式・自動搬送式・位牌式・墓石式の5つに分けられます。
| 種類 | どんな形か | 向いている方 |
|---|---|---|
| ロッカー式 | ロッカーのような棚に、1区画ずつ骨壷を納める | 費用を抑えつつ、個別に納めたい方 |
| 仏壇式 | 上が仏壇、下が遺骨を納める場所になっている | 家族でお参りし、位牌や写真も飾りたい方 |
| 自動搬送式 | カードをかざすと、遺骨が参拝の場所まで運ばれてくる | 駅の近くなど、通いやすい場所を選びたい方 |
| 位牌式 | 位牌を並べて供養し、遺骨は別の場所にまとめて納める | 遺骨を個別に納めなくてもよい方 |
| 墓石式 | 建物の中に、小さな墓石を建てる | 一般のお墓に近い形でお参りしたい方 |
ロッカー式は、今いちばん多い形です。
区画の大きさや、棚の高さ(お参りしやすい高さかどうか)で料金が変わります。
1区画ずつ扉があり、骨壷のまま納めます。
お参りのときは扉を開けて手を合わせる施設と、区画の前の共用の場所で手を合わせる施設があります。
仏壇式は、仏壇と遺骨を納める場所が一つになった形です。
区画が広く、位牌や写真、お花を中に飾れるので、家の仏壇に近い感覚でお参りできます。
家族で使うことが多く、何人分の遺骨を納められるかは区画の大きさで変わります。
自動搬送式は、ビルの中にある納骨堂に多い形です。
遺骨は奥の保管庫に納められていて、参拝室でカードをかざすと、その家の遺骨が運ばれてきます。
都市部の駅の近くにあることが多く、仕事帰りなどにも立ち寄りやすいのが特徴です。
位牌式は、位牌を並べて供養する形です。
遺骨は別の場所に、ほかの方と一緒に納める施設が多くなります。
墓石式は、建物の中に小さな墓石を建てる形で、一般のお墓に近い見た目でお参りできます。
納骨堂の費用は平均77.6万円で、一般のお墓の半分
納骨堂の費用は平均77.6万円で、一般のお墓の半分ほどですが、種類と何人で入るかで大きく変わります。
葬儀情報サイト「いい葬儀」の解説(2026年10月確認)では、いいお墓の2023年の調査をもとに、納骨堂の平均の購入価格を77.6万円としています。
一般のお墓の平均は152.4万円なので、納骨堂はおよそ半分の費用で済みます。
| 種類 | 費用の目安 |
|---|---|
| 位牌式 | 30万円前後 |
| ロッカー式 | 20万円前後 |
| 仏壇式 | 50万〜100万円ほど |
| 自動搬送式 | 70万円ほど |
同じ解説では、種類ごとの目安を上の表のようにしています。
ロッカー式は、上の段より下の段のほうが安くなる傾向があります。
何人分を納めるかでも金額は変わり、家族で入る区画は高くなります。
種類で比べると、ロッカー式や位牌式は安く、仏壇式や自動搬送式は高くなります。
一般のお墓は、墓石と工事の費用に、墓地を使う権利の費用(永代使用料)が加わるので、同じ人数なら、納骨堂のほうが費用を抑えやすくなります。
納骨堂の中では、ロッカー式の下の段など、小さな区画を選ぶと費用を抑えられます。
納骨堂にこだわらなければ、はじめからほかの方と一緒に納める永代供養墓(1人あたり5万〜30万円ほど)も、費用を抑えられる方法です。
費用を考えるときは、最初の料金だけでなく、何年個別に納めておけるかとあわせて比べると、納得のいく選び方ができます。
最初に払う料金は、長く個別に納めておける施設ほど、目安より高くなります。
たとえば鎌倉霊園のロッカー式の納骨堂は、32年と長く個別に納めておけるので、骨壷1個用が100万円です。
年間の管理費はかからず、納める日に、別に埋蔵料が22,000円かかります(2026年10月に公式サイトで確認)。
ほかにも、年間の管理費がかかる施設があります。
人数別・種類別の費用や、年間の管理費については、納骨堂の費用の記事で詳しく説明しています。
納骨堂のメリットは、お墓の管理がいらないこと
納骨堂のいちばんのメリットは、お墓の掃除や草取りなどの管理がいらず、継ぐ人がいなくても供養を続けてもらえることです。
1つ目は、お墓の管理がいらないことです。
建物の中にあるので、墓石の掃除や草取りをする必要がありません。
管理はお寺や霊園がしてくれるので、年を取ってお墓の手入れが大変になる心配もありません。
2つ目は、天気に関係なくお参りできることです。
雨や雪の日も、暑い日や寒い日も、建物の中で落ち着いて手を合わせられます。
足が悪い方や高齢の方でも、お参りしやすい施設が多くあります。
エレベーターや車いすで通れる通路がある施設も多く、階段の多い山の上の墓地より、体への負担が軽くなります。
3つ目は、駅の近くなど通いやすい場所に建つ施設が多いことです。
土地をあまり使わないので、駅の近くや街の中に建てられることが多く、車がなくても通いやすくなります。
郊外の山の上にある霊園と比べると、お参りにかかる時間や交通費も抑えられます。
4つ目は、費用を抑えやすいことです。
墓石を建てる費用がかからないので、一般のお墓より費用を抑えやすくなります。
宗派を問わない施設や、お寺の檀家にならなくても使える施設も増えています。
納骨堂のメリット
- お墓の掃除や草取りがいらない
- 天気に関係なくお参りできる
- 駅の近くなど通いやすい場所が多い
- 墓石がいらず費用を抑えやすい
納骨堂が向いているのは、お墓を継ぐ人がいない方
納骨堂は、お墓を継ぐ人がいない方や、子どもに管理の負担を残したくない方、通いやすさを大切にしたい方に向いています。
お墓を継ぐ予定の人がいない場合、一般のお墓は管理する人がいなくなると、やがて片付けられてしまいます。
永代供養のついた納骨堂なら、お寺や霊園が供養を続けてくれるので、その心配がありません。
子どもが遠くに住んでいて、お墓の掃除やお参りに通うのが大変な場合にも向いています。
駅の近くの納骨堂なら、子どもが帰省したついでや、仕事帰りにも立ち寄りやすくなります。
一方で、外のお墓で季節を感じながらお参りしたい方や、自然に還りたいと考える方には、樹木葬のほうが合うこともあります。
家族が代々同じお墓に入りたい場合は、一般のお墓のほうが向いています。
何を大切にしたいかを家族で話し合っておくと、どのお墓が合うかが見えてきます。
納骨堂のデメリットは、期間後に施設が合祀すること
納骨堂の大きなデメリットは、決めた期間が過ぎると、遺骨がほかの方と一緒に納める合祀に移る施設が多いことです。
1つ目は、ずっと同じ区画に納めておけるとは限らないことです。
多くの納骨堂は、個別に納めておける期間を、13年、33年などと決めています。
期間が過ぎると、遺骨は骨壷から出され、ほかの方の遺骨と一緒に納められます。
たとえば鎌倉霊園のロッカー式の納骨堂は、納骨した日から32年保管したあとに合祀します。
合祀は、ほかの方と1つのお墓に納めること
合祀は、骨壷から遺骨を出して、ほかの方の遺骨と一緒に1つのお墓に納める方法で、一度納めると遺骨を取り出せません。
合祀になると、お寺や霊園の合祀墓などにまとめて納められ、供養はお寺や霊園が続けてくれます。
ただ、ほかの方の遺骨と混ざるので、あとで「別のお墓に移したい」と思っても、その方の遺骨だけを取り出すことはできません。
合祀については、合祀とは?の記事で詳しく説明しています。
2つ目は、お参りの仕方に決まりがあることです。
建物の中なので、線香やろうそくを使えない施設や、お供えの花や食べ物を持ち込めない施設があります。
開いている時間が決まっているので、夜や早朝にはお参りできないこともあります。
3つ目は、お盆やお彼岸に混み合うことです。
自動搬送式のように共用の参拝室でお参りする施設では、お盆やお彼岸に順番待ちになることがあります。
参拝室の数が少ない施設では、ほかの家族と同じ部屋で手を合わせることもあるので、家族だけでゆっくりお参りしたい方は、見学のときに参拝室の数や広さを見ておくと安心です。
4つ目は、建物が古くなったときや、運営する所の経営が変わったときの心配です。
建物の修理や建て替え、運営の変更があると、遺骨を移すことになる場合もあります。
運営している所が長く続いているか、どんな取り決めで遺骨を守るのかを、契約書で確かめておくと安心です。
5つ目は、家族の理解です。
「お墓は外に建てるもの」と考える親族がいると、納骨堂にすることに反対されることがあります。
決める前に、なぜ納骨堂を選びたいのか(お墓を継ぐ人がいない、通いやすい所にしたい等)を家族や親族に伝えておくと、理解を得やすくなります。
こうしたデメリットは、契約の前に、期間・合祀に移る時期・お参りの決まりを確かめておけば、あとで困ることを減らせます。
納骨堂のデメリット
- 期間が過ぎると合祀に移る施設が多い
- 線香やお供えに決まりがある
- お盆やお彼岸に混み合うことがある
- 建物や運営が変わると移す場合がある
納骨堂は、期間・決まり・費用を確かめて選ぼう
納骨堂を選ぶときに確かめたい主なことは3つあり、個別に納めておける期間、お参りの決まり、年間の管理費を含めた費用です。
この3つを確かめると、契約したあとに「思っていたのと違う」と困ることが減ります。
1つ目は、個別に納めておける期間です。
何年たつと合祀に移るのか、期間を延ばせるのか、家族で使う区画なら最後に入った人から何年なのかを聞いておくと、家族の誰がいつまでお参りできるかが分かります。
2つ目は、お参りの決まりです。
開いている時間、線香やお花を使えるか、法要をその場でできるかを聞いておくと、家族に合ったお参りができるかが分かります。
3つ目は、年間の管理費を含めた費用です。
最初の料金のほかに、年間の管理費や、納めるときの手数料がかかるかを聞いておくと、全部でいくらかかるかが分かります。
年間の管理費を払う人がいなくなったときの扱いも、あわせて聞いておくと安心です。
この3つのほかに、宗派を問わないか、運営しているのがお寺・霊園・自治体のどこかも聞いておくと、供養や運営の続き方が分かります。
実際に見学すると、建物の明るさや参拝室の広さ、駅からの道のりなど、写真では分からないことが分かります。
気になる施設は2〜3か所見学して、同じことを聞いて比べると、家族に合う所を選びやすくなります。
見学は、お盆やお彼岸など混み合う時期に一度行ってみると、順番待ちの様子も分かります。
申し込みの流れは、見学のあと、申込書を出して契約し、料金を払ってから納骨の日を決める形が多くなります。
納骨の日には、埋葬許可証か改葬許可証を持って行きます。
お寺の納骨堂では、納骨のときに法要をしてもらうこともできます。
見学のときに確かめること
- 個別に納めておける期間と、合祀に移る時期
- 開いている時間と、線香やお花の決まり
- 年間の管理費と、納めるときの手数料
- 宗派の決まり
- 運営する所(お寺・霊園・自治体)
納骨堂のほかに、樹木葬や、ほかの方と一緒に納める永代供養墓も、継ぐ人がいなくても使えるお墓です。
費用やお参りの仕方がそれぞれ違うので、並べて比べると、家族に合うお墓を選びやすくなります。
確かめることが決まったら、条件に合う納骨堂を探してみましょう。
はじめての永代供養では、全国の納骨堂や樹木葬などの永代供養のお墓を、地域や希望の条件で探せます。
気になるところが見つかったら、そのまま見学や料金の問い合わせに進めます。
納骨堂にするかは、見学して家族と決めよう
納骨堂とは、建物の中に遺骨を納めるお墓です。
一般のお墓と違って墓石を建てず、屋内の区画に骨壷のまま納めます。
樹木葬との違いは、外ではなく建物の中に納めることです。
種類は、ロッカー式・仏壇式・自動搬送式・位牌式・墓石式の5つがあります。
費用は平均77.6万円で、一般のお墓の半分ほどです。
ロッカー式なら20万円前後からあります。
お墓の掃除がいらないこと、天気に関係なくお参りできること、通いやすい場所にあることがメリットです。
一方で、決めた期間が過ぎると合祀に移る施設が多く、線香やお供えに決まりがあることもあります。
継ぐ人がいなくても、お寺や霊園が供養を続けてくれる施設が多いことも特徴です。
まずは、何人で入るか、何年くらい個別に納めておきたいかを家族と話し合っておくと安心です。
そのうえで2〜3か所を見学し、期間・お参りの決まり・年間の管理費を含めた費用を比べると、家族みんなが納得できる納骨堂を選びやすくなります。
参考リンク:



