墓石の写真

【2025年9月更新】

親族の死後、実家の墓の管理が難しくなり、お墓を辞めたい。

でも、いざ墓じまいを始めようにも、
「いくらかかるの?」
「どういう手順で進めればいいの?」
「身内と何を話し合えばいい?何から始めたら上手くいく?」
など、分からないことだらけですよね

さらには、
「親族の反対」
「自分だけでやって良いのか」
「供養が不十分にならないか不安」
などの悩みもあるんじゃないでしょうか。

そんなお悩みも、今回の記事を読んでもらえれば簡単に解決します。

墓じまいには一定の手順があり、その流れを理解してしまえば、決して難しいものではありません。

ただし、スムーズに墓じまいを進めるには、親族との相談などどうしても時間のかかる部分があります。そのため、トラブルを避けるには早めの準備が何より大切です。

ぜひこの記事を読み終えたら、ここで得た情報をもとにすぐに行動を始めてください。

Check

この記事を読んで理解できること

  • 内訳別の墓じまい費用相場
  • 墓じまいをスムーズに進めるための手順
  • 親族トラブルを避けるためのコツ

・お墓じまいの流れご説明
・費用相場のご案内

・お墓の撤去施工

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そもそも、墓じまいとは?

墓じまい説明図

墓じまいとは、今あるお墓を片付けて遺骨を新しい場所へ移すことをいいます。

遺骨を取り出したあとは、墓石の撤去や墓地の整地、返還を行い、その後は近隣のお墓など、管理しやすい場所で再び納めるのが一般的な流れです。

実際、墓じまいをする方は年々増えており、現在では年間約9万件にものぼっています

墓じまいの検討に向いている人

墓じまいは「ご先祖様をよりよく供養するため」の選択肢のひとつです。
特に次のような事情でお墓の管理が難しくなる方に向いています。

  • 引っ越しによって、これまでのように墓参りに行けなくなった。
  • 独身で、自分の死後にお墓を継ぐ人がいない。
  • 管理料や交通費など、お墓の維持費が負担になってきた。
  • 子どもや孫にお墓の維持を背負わせたくない。

実際に墓じまいを選ぶ理由として最も多いのは「お墓を守る人がいなくなるから」だとされています。

墓じまいのメリット・デメリット

「墓じまいをするかどうか」で迷うときや、親族との話が進まないときは、まずメリットとデメリットを知っておくことが大切です。それが納得のいく決断につながります。

メリット無縁墓になる心配がなくなる
今よりも管理や供養がしやすい形でご先祖をお守りできる
デメリット墓石撤去や改葬にまとまった費用が必要
お寺の檀家をやめる場合に、思わぬトラブルになることもある

無縁墓とは

無縁墓とは、お墓の継承者がいなくなったお墓のことです。

調査では、ある市内の墓地のうち実に4割から8割が無縁墓になっていることが明らかになっています。

無縁墓になってしまうと、強制撤去されることもあれば、放置されて荒れ果てた姿のまま残ってしまうこともあり、どちらも決して望ましい結果とはいえません。

墓じまいにかかる費用相場は50~200万円

墓じまいの費用は、遺骨をどのように移すかによって差がありますが、全体の目安としては50万円〜200万円程度かかるのが一般的です。

墓じまいで必要なこと費用相場
市区町村役所への申請をする1,000円~100,000円
僧侶を呼んで供養30,000円~60,000円
遺骨取り出し・墓石撤去・墓所の整地200,000円〜800,000円前後
遺骨の洗骨や乾燥20,000円~35,000円
お骨移動先のお墓納骨堂500,000円~1,000,000円
樹木葬100,000円~800,000円
手元供養6,000円~300,000円
海洋散骨50,000円~300,000円

ポイント

最も費用が変動するポイントは、「お骨移動先のお墓」選びと、「墓石撤去の費用」です。

また、市区町村役所への申請も、自分でするか代行するかで費用が大きく変わります。

墓じまいの全体像とスムーズに進める4ステップ

墓じまいの流れ

墓じまいは、以下の手順どおりに進めれば難しくありません。安心して進められるように、次から紹介する一つひとつのステップを押さえていきましょう。

1.親族間の話合いと次のお墓(改葬先)の決定

親族間の話合い

まずは親族でしっかりと話し合いの場を設け、全員が「納得・合意」できるまでは次のステップに進まないようにしてください。

「家族なんだから理解してくれるはず」という思い込みは危険で、実際に墓じまいでは6人に1人が親族トラブルを経験しています。

特に次の3つについては、遠縁の親族でも連絡がつくなら声をかけて、合意を得るようにしましょう。

  • 墓じまいをしても良いか確認する
  • 墓じまいの費用負担をどうするか決める
  • 遺骨の次のお墓(改葬先)をどうするか決める

トラブルに発展しそうな場合は、こちらの章も確認してください。

親族トラブル回避に必要な4つの対策

次のお墓(改葬先)の決定

墓じまいのあとの納骨方法としては、「納骨堂」「樹木葬」「海洋散骨」「手元供養」が代表的です。
どれも内容や供養のスタイルが違うので、親族でよく相談し、納得できる方法を選びましょう。

納骨堂
納骨堂の写真

費用の目安:500,000円~1,000,000円
お参り:可

納骨堂は、お寺や建物のロッカーの中に、遺骨を安置し、管理者が定期的に供養をしてくれる仕組みです。

遺族も開館時間であれば自由にお参りができます。

多くの場合は、13回忌から33回忌まで個別に供養され、その後は「合祀」といって共同のお墓に移されます。

樹木葬
樹木葬の写真

費用の目安:100,000円~800,000円
お参り:可

樹木や花をシンボルにして、そのまわりに小さなお墓をつくり、そこへ埋葬するのが樹木葬です。

スタイルには、他の人と一緒に埋葬される「合祀型」、一家族ごとにまとまって入る「集合型」、一本の樹木に対して一つのお墓だけを設ける「個別型」があります。

多くは6年から12年ほどを区切りに遺骨が共同墓地へ移される仕組みですが、それまでは管理会社が手入れをし、遺族も自由にお参りできます。

海洋散骨
海洋散骨の写真

費用の目安:50,000円~300,000円
お参り:不可

海洋散骨は、粉骨した遺骨を海にまき、自然へお返しする葬送の形です。

遺族が船に乗って自ら散骨する方法もあれば、業者にすべてお任せする方法もあります。

お墓の維持や供養が不要になり、自然の中で安らかに眠れることから、近年多くの人に選ばれはじめています。

手元供養
手元供養の写真

費用の目安:6,000円~300,000円
お参り:可

手元供養とは、遺骨をお墓に埋葬せず、自宅や身近な場所で大切に守る方法です。

小さな骨壺に入れて自宅に置いたり、粉骨にしてペンダントなどのアクセサリーに納めるなど、スタイルはさまざま。

故人を常にそばに感じられる安心感から、選ぶ方が増えている葬送の形です。

2.寺院・霊園に改葬の連絡・行政手続き(改葬許可申請)

寺院・霊園にお墓じまいの連絡

親族との話合いが終わったら、寺院や霊園などお墓の管理者へ連絡します。

お墓じまいの相談をする時は、「書類をください」「墓じまいします」と事務的に伝えるのではなく、

円満に話を進めるために、まずはこれまでのお付き合いや供養への感謝を伝えることが大切です。

実際、墓じまいは寺院や霊園にとって維持費の減収につながるため、好意的に受け止められにくい場合があります。

特に寺院では檀家を抜けることになるため、4人に1人がトラブルに発展しているといわれています。

伝え方の一例

お寺や霊園の管理者へは、以下のように伝えましょう。

「これまで供養や管理で大変お世話になり、ありがとうございます。」

「親族で話し合った結果、墓じまいを進めることになりました。」

「改葬手続きに必要な書類の発行をお願いしたく、ご相談させて頂けないでしょうか。」

了承を得られたら、市役所の改葬許可申請に必要となる埋葬証明書などの書類を発行してもらいましょう。

行政の手続き(改葬許可申請)

お墓じまいして、お骨を別の場所へ移す際は、必ず事前に「現在お墓のある市区町村役所」で改葬許可申請を行うことが法律で定められています。

改葬許可申請の手順

1. 必要書類を揃えて提出

  • お墓の管理者から発行される埋葬証明書・墓地使用許可証
  • 新しい納骨先から発行される改葬受入証明書
  • 改葬許可申請書(役所の窓口・HPから入手)
  • (火葬許可証 *海洋散骨や手元供養の場合)

2.審査結果を待つ(通常1〜2週間程度)

3.完成した改葬許可証を受け取りに行く

必要書類

必要な書類は、それぞれ入手先が異なりますので、下記をよく確認して取得してください。

次のお墓必要書類
納骨堂・樹木葬の場合1. 埋葬証明書
2. 墓地使用許可証
3. 改葬許可申請書
4-1.改葬受入承諾書
手元供養・海洋散骨の場合1. 埋葬証明書
2. 墓地使用許可証
3. 改葬許可申請書
4-2.火葬許可証

1.埋葬証明書

埋没証明書
*様式は寺院や霊園によって異なります

現在のお墓のあるお寺や霊園管理者に、発行してもらいます。

2.墓地使用許可証

墓地使用許可証

お墓を立てた際に墓地管理者からもらっています。
紛失している場合は墓地管理者に再発行をお願いすることができます。

3.改葬許可申請書

改葬許可申請書

改葬許可申請書はお墓のある市区町村役所またはホームページから入手できます。

現在のお墓の住所・改葬先のお墓の住所を記入する必要があるため、必ず確認しましょう。

4-1.改葬受入承諾書(納骨堂・樹木葬の場合)

次にお骨を埋葬する先の納骨堂・樹木葬などから発行してもらいます。

4-2.火葬許可証(手元供養・海洋散骨の場合)

火葬許可証

手元供養・海洋散骨にする場合は、「改葬先」として墓地・納骨堂のような施設がないため、役所によっては「火葬した証明書=火葬許可証」を添付するよう求められるケースがあります。

火葬許可証は、故人の死後に市役所で受け取っています。
紛失している場合は、死亡届を行った市区町村役所で再発行してもらいましょう。

ポイント

改葬許可申請は自分でも簡単にできますが、
行政書士に頼むことや、墓じまいの全てを一括して引き受けてくれる業者に委託することも可能です。

手続きが難しくなる場合は、予算に応じて選択しましょう。

行政書士へ依頼した時の相場:3万円〜10万円程度

3.僧侶や墓石業者への依頼

僧侶への依頼(閉眼供養)

改葬許可の申請が終わったら、墓石を撤去し、お骨を取り出します。

墓石を撤去する際は、お世話になった寺院や近隣の寺院に依頼し、閉眼供養と呼ばれる供養をします。

僧侶の読経により、墓石に宿っているご先祖様の魂を墓石から抜き取り、墓石を撤去可能な状態にします。

お布施の目安:20,000円〜50,000円

閉眼供養が終わったら、遺骨を取り出します。ここからは業者に任せてしまった方が遺骨や骨壺を傷つける心配もないので安心です。

墓石業者への依頼

墓石の撤去は、墓石を取り扱う業者や石材店などに連絡し、見積もりを依頼しましょう。

業者に依頼すると、墓石の撤去・墓所の更地化・お骨の取出しから郵送まで全て対応してくれます。

費用の目安:200,000円〜800,000円前後

見積り〜撤去完了までにかかる日にち:3日〜1ヶ月程度

4.改葬先へ再納骨

最後に、改葬方法として「納骨堂・樹木葬・手元供養」を選んだ場合は、納骨式を行い、僧侶の読経によってご先祖様の魂をそれぞれの納め先にお迎えします。

納骨式は通常、改葬先のお寺や樹木葬の僧侶が執り行ってくれます。

納骨式が終われば、ご遺骨の新しい安置先への移動は完了です。

ポイント

墓じまいは「改葬許可申請 → 墓石撤去 → 墓地の整地」まで複数の工程があり、通常は1か月~2か月半かかることもあります。

しかし、これらをまとめて請け負ってくれる業者に一括で依頼すれば、1ヵ月~2ヵ月半はかかる3つの工程が最短で2週間で終ります。

時間を短縮したい場合は「一括対応の業者」を活用しましょう。

親族トラブル回避に必要な4つの対策

墓じまいは思わぬトラブルが起きやすいものです。安心して進めるために、次の4つは必ず押さえておきましょう。

  • お墓じまい自体に反対される場合
  • 費用の分担をめぐるトラブル
  • 遺骨の納め先をめぐる意見の対立
  • 檀家のお寺関係のトラブル

1.お墓じまい自体に反対される場合

親族と話を進めていると、「先祖代々のお墓を残すべきだ」「勝手に墓じまいを決めるな」と意見が割れてしまうケースがあります。

そうした場合は、落ち着いて以下のポイントを押さえながら話し合いをするとスムーズに進められます。

  • 墓じまいが必要な理由を丁寧に説明する。
    • お墓参りなどの管理が困難なこと
    • 年間維持費などの費用負担がかさむこと
    • お墓の承継者が不在であること
  • 墓じまいは世間でも増えていることを説明する。
    • 墓じまいの件数は年間約9万件
    • テレビやネットのニュースでも取り上げられる
  • お墓がなくても安心できることを説明する。
    • 納骨堂や樹木葬ならお墓参りが可能
    • 自宅近隣やバリアフリー設計の改葬先なら、以前よりも通いやすい
    • 改葬先の管理者がメンテナンスをしてくれるので、お墓が荒れない

2.費用の分担をめぐるトラブル

お墓じまいの相場は50万円〜200万円。決して安い金額ではないので、「自分は払いたくない」
「跡継ぎの家が多く出すべきだ」と金銭面で揉めることもあります。

そうした場合は、落ち着いて以下のポイントを押さえながら話し合いましょう。

  • 墓じまいに関係する費用を整理して、何にいくらかかるのか話し合う
    • 改葬先にかかる費用
    • 墓石撤去にかかる費用
    • その他、改葬許可など行政手続きにかかる費用

総額を提示するより、誰がどの部分を負担するか話し合う方が、話がまとまりやすくなります。

  • 相続の時と同じように、「費用の負担義務を持つ」と説明する
    • 例:「相続金を一つの家族だけが受け取るわけではないのと同じで、墓じまいの費用も誰か一人に任せるのではなく、皆で協力して負担するべきです」と、分担のルールをはっきりさせることが重要です。

3. 遺骨の納め先をめぐる意見の対立

「納骨堂に入れたい」「自然葬にしたい」など、親族で希望が食い違う場合は、以下のポイントを押さえましょう。

  • それぞれのメリット・デメリットを比較する
    • 屋内施設や管理の手厚さを重視するなら納骨堂
    • 維持管理の負担の少なさを重視するなら樹木葬
    • 費用総額の負担を一番抑えたいなら海洋散骨
    • 故人をいつでも身近に感じていたいなら手元供養

多数決ではなく、「将来誰が供養できるか」「費用がどのくらいか」など具体的な基準で話しましょう。

4. 檀家のお寺関係のトラブル

お寺との話し合いはスムーズに進んでも、
離檀料をめぐって親族が「払う/払わない」で揉めたり、親族の中には「お寺との関係を大切にすべき」と考える人もいて対立するケースがあります。

そうしたケースは以下のポイントを押さえましょう。

  • 離檀料の相場(数万円〜数十万円)を共有する
    • 親族間での負担割合も決めておきましょう
  • 寺院との話し合いは親族代表者を立てる
    • 全員が感情的に関わりすぎないよう、代表者を立てましょう
  • 第三者に相談する
    • 1人でトラブルが解決できない場合は、墓じまい業者や弁護士など第三者が助けとなってくれます

まとめ:まずは親族と話し合いをしてみよう

墓じまいは、「もうこれ以上お墓を守っていくのが難しい」と感じた時に、ご先祖様を無縁仏にせず大切に供養し続けるための前向きな選択です。

実際に取り組む際には、これまでお伝えした流れに沿って進めていけば、安心して墓じまいを終えることができます。

一方で、親族の約6人に1人、寺院との関係では4人に1人がトラブルになるとも言われています。だからこそ、きちんと話し合い、誰もが納得できる形で進めることが大切です。

1人で抱え込まず、まずは信頼できる親族から話を始めてみることをおすすめします。

この記事が、墓じまいに迷うあなたの判断の助けになれば嬉しく思います。

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