
仏壇じまいのお布施相場は3万〜5万円
渡し方とお作法マナーを解説
【2026年7月更新】
「仏壇じまいのお布施はいくら包めばいいんだろう。少なすぎたら失礼になるんじゃないか」と、封筒を前に手が止まってしまった経験はないでしょうか。
仏壇じまいのお布施について調べてみても、サイトによって金額がバラバラで、どれが正解なのか分からない。
そんな状態でお寺に連絡するのは、なんとなく心細いものです。
特に、実家や義実家から仏壇を引き継いだばかりだと、宗派や作法の勝手が分からず、余計に不安になりやすいものです。
結論からお伝えします。
仏壇じまいのお布施は、供養の際に3万円から5万円が目安とされています。
表書きは「御布施」、渡すタイミングは法要の前か終了後が一般的。
この3点を押さえれば、準備の方向性は定まります。
ただし、金額の目安を知るだけでは足りない部分があります。
封筒の書き方・ふくさの包み方・渡すときの一言など、当日の作法を一通り把握しておかないと、「これで合っているのかな」という不安は消えないからです。
さらに、多くの方が見落としがちな点があります。
お布施を正しく包んで渡すことは、金額の問題ではなく「きちんと見送った」という安心の根拠になる行為だということです。
供養という正式な儀式を経た仏壇は、ご先祖の魂が丁重に抜き出された状態になります。
仏壇を手放すことは、決して後ろめたいことではありません。
この記事では、以下の内容をまとめてお伝えします。
・供養とは何をする儀式か ・お布施の相場と金額の目安 ・封筒の書き方・ふくさの包み方・渡し方の作法 ・付き合いのあるお寺がない場合の相談先
この記事を読んで分かること
- お布施の相場と金額の目安
- 供養の意味と儀式の流れ
- 封筒の書き方と渡すタイミング
- 付き合いのあるお寺がなくても供養を頼む方法
ぜひ最後までお読みください!
目次
仏壇じまいのお布施は「供養」のお礼として渡すもの

仏壇じまいのお布施は、仏壇を手放す前に行う「供養」のお礼として渡すものです。
「お布施=仏壇を引き取ってもらう業者に払うお金」と思っていた方も多いかもしれませんが、それは別の費用です。
お布施はあくまでも、お坊さん(住職)への謝礼として渡すもの。
仏壇じまいの流れでいえば、「供養をお願いしたお礼として包む」のがお布施の正しい位置づけです。
では、供養とはどのような儀式なのでしょうか。
順を追って説明します。
供養とは何をする儀式か
供養とは、仏壇に宿っているとされるご先祖の魂を、丁重に抜き出す儀式のことです。
「魂抜き」「お性根抜き」などと呼ばれることもありますが、この記事ではまとめて「供養」として説明します。
仏壇は、購入したときに「魂を入れる供養」を経て、ご先祖の魂が宿る場所になります。
そのまま処分すると、魂が宿ったまま捨てることになってしまう。
だからこそ、手放す前に供養で魂を抜き出す手順を踏む必要があるのです。
供養は、お寺の住職に自宅や仏壇の前に来ていただき、読経をあげてもらうのが一般的な流れです。
所要時間は30分から1時間程度が目安で、当日は仏壇の前に花・線香・ろうそく・供物などを用意しておきます。
家族は正座または椅子に座って見守るのが一般的で、特別な作法を覚えておく必要はありません。
読経の間は静かに手を合わせていれば十分です。
「何か話しかけないといけないのでは」と身構える方もいますが、住職の指示に従っていれば問題なく進みます。
供養を済ませると仏壇はどういう状態になるか
供養を終えた仏壇は、「ただの家具」と同じ扱いになります。
魂が抜かれた状態になることで、仏壇はその役割を終えた物品として処分できるようになります。
罪悪感を抱えたまま捨てるのではなく、「きちんとお見送りした」という手順を踏んだうえで手放せる。
これが供養の大切な意味です。
逆に言えば、供養を経ずに仏壇を処分することは、ご先祖への礼を欠く行為とされています。
仏壇を手放すこと自体が後ろめたいのではなく、「正式な手順を踏まずに処分すること」が問題になります。
正しい手順さえ踏めば、仏壇じまいは決して失礼な行為ではありません。
供養を済ませた後の仏壇の処分方法や、全体の手順の流れが気になる方は「仏壇じまいの費用と正しい手順|後悔しない進め方がこれ1つで分かる」も読んでみてください。
費用の目安から手順の全体像まで、一通り把握できます。
お布施の相場は3万円〜5万円が目安

供養に渡すお布施の金額は、一般的に3万円から5万円が目安とされています。
「いくら包めばいいか分からない」と感じるのは当然のことです。
お布施は商品やサービスの対価ではなく、住職への感謝の気持ちを包むものであるため、法律上の定めも公式の料金表もありません。
それでも、長年の慣習として「この範囲であれば失礼にならない」という目安は存在します。
まずはその範囲を知ることが、準備の第一歩です。
金額に幅がある理由と宗派・地域による違い
3万円から5万円という目安に幅があるのは、宗派・地域・お寺との関係性によって相場が異なるためです。
たとえば、浄土真宗では「魂が宿る」という考え方を取らないため、供養にあたる儀式を「遷仏法要(せんぶつほうよう)」と呼び、他の宗派とは作法が異なります。
また、都市部と地方では物価や慣習が違うため、同じ宗派であっても地域によって相場に差が生じることがあります。
さらに、長年お世話になっているお寺かどうかによっても、包む金額の判断が変わることがあります。
普段から法事・お盆・お彼岸などでご縁のあるお寺であれば、住職に直接「いくら包めばよいでしょうか」と相談するのが最も確実です。
正直に聞くことは失礼ではなく、むしろ丁寧な姿勢として受け取られることがほとんどです。
お寺によっては「お気持ちで結構です」とだけ伝えられることもあります。
その場合は、この記事で紹介した目安(3万円〜5万円)を基準に用意しておけば、まず失礼にあたることはありません。
引き継いだ仏壇で宗派が分からない場合は、仏壇に安置されているご本尊(仏像や掛け軸)の姿や、位牌・過去帳に記された戒名の特徴から見分けられることがあります。
それでも判断がつかないときは、実家や親戚に確認するか、近隣のお寺に相談すると、宗派に応じた作法を教えてもらえることがほとんどです。
宗派が分かれば、供養の依頼先を探すときにも話がスムーズに進みます。
相場より少ない・多い場合に気をつけること
相場を大きく下回る金額を包んだ場合、住職に対して失礼な印象を与えてしまう可能性があります。
「気持ちだから金額は関係ない」は半分正しいですが、慣習として定着した目安を著しく下回る金額は、誠意が伝わりにくくなることも事実です。
一方、相場を大きく上回る金額を包む必要はありません。
「多く包めば丁寧」というわけではなく、目安の範囲内で誠意を持って準備することが大切です。
金額に迷ったときの判断基準をまとめると、次のとおりです。
- 付き合いのあるお寺がある場合:住職に直接確認するのが最善。「いくらほど包めばよいでしょうか」と聞いて問題ありません
- 付き合いのあるお寺がない・紹介で依頼した場合:3万円を基準に、遠方から来ていただく場合や複数の儀式を合わせて依頼する場合は5万円を目安にするとよいでしょう
- 交通費・お車代が別途必要な場合:お布施とは別に、5,000円から1万円程度を「御車代」として包む慣習があります。お布施と一緒に渡すと混在するため、封筒を分けて用意するのがマナーです
お布施の金額で失礼にならない3つのポイント
- 相場は3万円〜5万円が目安
- 迷ったら住職に直接確認する
- 多く包む必要はない
費用の全体像を一覧にすると、次のとおりです。
| 項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 供養のお布施 | 3万円〜5万円 |
| 御車代(お寺が遠方の場合) | 5,000円〜1万円 |
| 僧侶手配サービス(お布施込みの定額制) | 3万円〜5万円程度 |
お布施の封筒はこう書いて渡す
金額の目安が分かったら、次は封筒の準備です。
お布施の封筒は、書き方・包み方・渡し方のどれか一つでも「合っているかな」と不安が残ると、当日になって気になってしまいます。
この章では、当日その場で迷わないよう、封筒の選び方から渡すときの一言まで、まとめて整理しておきます。
表書き「御布施」とふくさ・金額の書き方

封筒の選び方
お布施を包む封筒は、白い無地の封筒か、市販の「御布施」と印刷された封筒を使うのが一般的です。
のし袋を使う場合は、水引なし・白無地のものを選びます。
熨斗(のし)のついた封筒や、派手な柄のある封筒は避けてください。
また、弔事用の薄墨を使う必要はありません。
お布施は「感謝を伝える」ためのものであるため、濃い墨または黒のペンで書くのが正しい作法です。
白無地の封筒や「御布施」と印刷された封筒は、仏具店のほか、文房具店やコンビニエンスストアでも取り扱っていることがあります。
急な依頼で手元に用意がない場合でも、慌てず近くのお店で探してみると見つかることが多いものです。
表書きの書き方
封筒の表面、中央上部に「御布施」と書きます。
その下(中央下部)に、施主(依頼する側)の名前をフルネームで記入します。
表書きは縦書きが基本です。
「御布施」の文字は大きめに、名前はやや小さめに書くとバランスよく仕上がります。
なお、「お布施」とひらがなで書いても問題ありませんが、「御布施」と漢字で書く方が改まった印象になります。
中袋・金額の書き方
市販の御布施用封筒には中袋がついているものもあります。
中袋がある場合は、表面に金額(例:金参萬円)、裏面に住所と名前を記入します。
中袋がない場合は、封筒の裏面左下に金額と住所・名前をまとめて書きます。
金額は漢数字(壱・弐・参・萬など)で書くのが正式ですが、読みやすければアラビア数字でも問題ないとされています。
ふくさの選び方と包み方
お布施は、ふくさに包んで持参するのがマナーです。
ふくさとは、封筒を汚れや折り目から守るための布のことです。
色は、寒色系(紫・紺・深緑など)か、慶弔どちらにも使える紫が無難です。
赤やオレンジなどの暖色系は慶事用のため、仏事には向きません。
包み方は、ふくさの中央より少し右寄りに封筒を置き、右→下→上→左の順に折ります。
渡す直前に開いて、封筒を取り出します。
新札を使うかどうか
お通夜やお葬式では新札を避けるのがマナーとされていますが、供養のお布施は「お坊さんへの感謝を伝えるもの」という性質が強く、新札を用意しても失礼にはなりません。
手元にあるお札をそのまま使っても問題ありませんが、なるべく折り目の少ない綺麗なお札を選ぶと、より丁寧な印象になります。
渡すタイミングと住職への一言の添え方
渡すタイミング
お布施を渡すタイミングは、供養の法要が始まる前か、終了後のどちらかが一般的です。
どちらがよいかは地域や宗派によって慣習が異なりますが、「法要前に渡す」とする考え方が広く知られています。
法要前に渡す場合は、住職が到着して挨拶をするタイミングで、「本日はよろしくお願いいたします」という言葉とともに手渡します。
法要後に渡す場合は、読経が終わって住職が帰り支度をする前のタイミングが自然です。
「本日はありがとうございました」とお礼を述べてから差し出します。
迷う場合は、事前に「お布施はいつお渡しすればよいでしょうか」と住職に確認しておくのが最もスムーズです。
渡し方と添える一言
お布施は、ふくさから取り出した封筒を、小さなお盆(切手盆)の上に置いて差し出すのが正式な作法です。
切手盆がなければ、ふくさの上に置いて差し出しても失礼にはなりません。
封筒は、表書きが相手から読める向きにして渡します。
両手で差し出すのが基本です。
畳の部屋であれば、正座をしたまま体を少し傾けて渡すと自然な所作になります。
添える言葉の例を挙げておきます。
- 法要前に渡す場合:「本日はよろしくお願いいたします。ささやかではございますが、どうぞお納めください」
- 法要後に渡す場合:「本日はありがとうございました。心ばかりではございますが、どうぞお納めください」
「ささやかではございますが」「心ばかりではございますが」のどちらも広く使われている表現です。
堅苦しく考えすぎず、感謝の気持ちが伝わる言葉で渡せれば十分です。
付き合いのあるお寺がなくても供養は頼める
「供養が必要なのは分かった。でも、うちには付き合いのあるお寺がない」という方も少なくありません。
地方から上京して30年以上が経ち、実家や義実家から引き継いだ仏壇はあるけれど、日ごろからお付き合いのあるお寺がない。
そういった状況は、今の時代珍しくありません。
付き合いのあるお寺がなくても、供養はきちんと依頼できます。
焦らず、順を追って確認していきます。
付き合いのあるお寺がない場合の相談先
付き合いのあるお寺がない場合の相談先は、大きく3つあります。
付き合いのあるお寺がない場合の相談先3つ
- 仏壇じまいの専門業者に相談する
- 僧侶手配サービスを利用する
- 仏壇を購入した仏壇店に相談する
1. 仏壇じまいの専門業者に相談する
仏壇じまいを専門に扱う業者の多くは、供養のお坊さん手配までをセットで対応しています。
業者が提携している僧侶を紹介してくれるため、「お寺を自分で探す」という手間がかかりません。
費用の目安や手配の流れについても、相談の段階で確認できます。
はじめて仏壇じまいをする方にとって、全体の段取りを一緒に考えてもらえるという点で、最も負担が少ない選択肢です。
実際に仏壇じまいの専門業者へLINEで相談し、当日の流れまで整えた事例として、「仏壇じまいの依頼・お焚き上げ・位牌の魂抜き・仏具と過去帳まで一度にご相談くださったLINEのやり取り」が参考になります。
どのような相談ができるか、やり取りの雰囲気をつかむことができます。
2. 僧侶手配サービスを利用する
インターネットで僧侶を手配できるサービスが、近年広く使われるようになっています。
宗派を選んで依頼できるサービスも多く、供養のみを単体で依頼することが可能です。
費用は3万円から5万円程度が目安で、お布施込みの定額制になっているサービスもあります。
「お布施の金額をどう決めればいいか分からない」という不安がある方にとっては、金額が明示されている点が安心材料になります。
3. 仏壇を購入した仏壇店に相談する
仏壇を購入したお店が分かる場合は、そちらに相談するのも一つの方法です。
仏壇店は供養の段取りに慣れており、地域の僧侶を紹介してもらえることがあります。
引き継いだ仏壇で購入店が分からない場合は、仏壇の裏面や引き出しの中に購入店の名刺や保証書が残っていることがあります。
一度確認してみる価値があります。
仏壇店によっては供養を扱っていないところもあるため、事前に電話で確認しておくと二度手間になりません。
依頼から供養までの一般的な流れ
付き合いのあるお寺がない場合に専門業者や僧侶手配サービスを利用する場合、依頼から当日までの流れはおおむね次のとおりです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 相談・見積もり | 電話またはLINEで相談し、供養の希望日・仏壇のサイズ・宗派などを伝える |
| 2. 日程と僧侶の手配 | 希望日をもとに僧侶の手配が行われる。仏壇の引き取り日より前に設定するのが基本 |
| 3. 当日の準備 | 仏壇の前に花・線香・ろうそく・供物を用意する。服装は落ち着いた色合いの平服でよい |
| 4. 供養の実施 | 僧侶が自宅で読経を行う。所要時間は30分〜1時間程度 |
| 5. 仏壇の処分 | 供養が終わった仏壇を業者に引き取ってもらう |
宗派が分からない場合は、位牌や過去帳(ご先祖の戒名・命日を記録した帳面)に手がかりが残っていることがあるため、相談前に確認しておくとスムーズです。
また、供養を済ませてから仏壇を処分する、という順番を守ることが大切です。
専門業者に依頼した場合は、供養と仏壇の引き取りを同日または連続した日程でまとめて対応してもらえることもあります。
仏壇の処分方法や費用の全体像については、「仏壇の正しい片付け方法|供養から粗大ゴミまで後悔なく手放す手順」で詳しく解説しています。
供養の後に何をすればいいか、迷わず次のステップに進めます。
付き合いのあるお寺がない状況でも、正しい手順を踏めば供養はきちんと完了できます。
「お寺との縁がないから、ご先祖に失礼になるのでは」という心配は、必要ありません。
依頼先を選び、日程を決め、当日を迎えるだけです。
一人で抱え込まず、まずは相談から始めてみてください。
まとめ:正しい手順で、お寺に相談してみよう
ここまで読んでいただいた内容を、最後に整理しておきます。
仏壇じまいのお布施は、供養の際に3万円から5万円が一般的な目安です。
お寺との関係性によって差が生じることもあるため、迷ったときは住職に直接確認するのが最も確実です。
封筒は白無地か御布施と印刷されたものを選び、表書きは濃い墨で「御布施」と書き、ふくさに包んで法要の前か終了後に両手で差し出します。
供養という正式な手順を経れば、仏壇を手放すことは何も失礼なことではありません。
付き合いのあるお寺がある方は、住職に電話をして供養の日程とお布施について相談してみてください。
付き合いのあるお寺がない方は、電話やLINEで仏壇じまいの専門窓口に問い合わせるところから始めるのが一番スムーズです。
金額と作法さえ押さえておけば、当日は落ち着いて臨めます。
仏壇じまいは、ご先祖への感謝と敬意をもって見送る行為です。
正しい手順を踏むことが、「ちゃんとお見送りできた」という安心につながります。
参考リンク:


