
仏壇納めを正しく行う2つの手順|
供養から納め先まで全て解説
【2026年7月更新】
仏壇納めはどこに・どうやって出せばいいのか、正しい手順を知りたい方へ。
そう思いながら、なかなか最初の一歩が踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。
義実家から仏壇を引き継いで、手放さなければならないとわかっていても、正しい手順がわからないと動けないもの。
まして「粗末に扱ってしまったらどうしよう」という不安が重なれば、なおさらです。
結論からお伝えします。
仏壇納めは、供養を先に済ませてから納め先に引き渡す、この2ステップが基本の流れです。
この手順を踏めば、仏壇を手放すことは罰当たりにはなりません。
ただし、「供養はどこに頼むのか」「納め先はどこが適切か」を間違えると、せっかくの手順が崩れてしまいます。
お寺との付き合いがあるかどうかによっても動き方が変わるため、自分の状況に合った依頼先を選ぶことが大切です。
この記事では、供養の依頼先と手順、仏壇の納め先の選び方、そしてお寺とのつながりがない場合の対処法まで、順を追って解説します。
読み終えていただければ、「次に何をすればいいか」が迷わずわかり、お寺か仏壇処分業者に安心して連絡できる状態になります。
仏壇を正しく送り出すための手順を、一緒に確認していきましょう。
この記事を読んで分かること
- 手放す前に済ませておく供養の意味
- 依頼先ごとの費用と向き不向き
- 頼れるお寺がないときの相談先
ぜひ最後までお読みください!
目次
仏壇納めは供養と引き渡しの2ステップ

結論からお伝えします。
仏壇納めは、次の2つの手順で進めるのが一般的な流れです。
- お経をあげてもらう供養を行う
- 納め先に引き渡す
この順番を守ることが、仏壇を正しく送り出すための基本です。
逆にいえば、この2ステップさえ踏めば、仏壇を手放すことは罰当たりにはなりません。
「手放すこと自体が悪いことではないか」と不安に感じていた方も、まずその点は安心して大丈夫です。
この供養は、仏壇に宿っているとされる魂を抜いてから処分するための儀式で、お寺や業者では「魂抜き」「お性根抜き」と呼ばれることもありますが、指しているものは同じです。
仏壇はただの家具とは異なり、ご先祖様の魂が宿るものとして大切に扱われてきました。
そのため、魂が入ったままの状態で処分してしまうことが「粗末に扱った」という感覚につながりやすいのです。
供養を先に済ませることで、仏壇はただの「木と金具でできた箱」と同じ状態に戻ります。
その状態になってから納め先に引き渡すのが、作法として一般的とされている理由です。
反対に、新しい仏壇を迎えるときにも同じような性質の供養(お性根を入れる儀式)が行われます。
手放すときの供養は、ちょうどその逆にあたる「お返しする」ための区切りと考えるとわかりやすいでしょう。
なお、宗派によって考え方には幅があります。
たとえば浄土真宗では「魂が宿る」という考え方を取らないため、同じ場面で行う儀式の呼び方や作法が他の宗派とは異なります。
自分の家がどの宗派かわからない場合は、位牌や過去帳、あるいは以前の法事の記録から確認できることが多く、わからなければお寺や業者に相談した際に一緒に確認してもらえます。
供養なしで処分した場合の考え方
- 供養をしないまま処分しても、宗教的な罰則があるわけではない
- 仏壇の考え方は宗派ごとに異なり、供養を必須としない宗派もある
- 「供養なしは絶対に罰当たり」と断言できる根拠はない
- 大切なのは「正しい手順で送り出した」という気持ちの区切りをつけること
とはいえ、供養をしないまま処分したからといって、宗教的に罰則があるわけではありません。
仏壇の処分方法に関しては宗教的な決まりが宗派ごとに異なり、供養を必須としない考え方もあります。
「供養なしは絶対に罰当たり」と断言できる根拠はなく、気持ちの整理や家族への配慮として行うものだと考えるのが自然です。
とはいえ、多くの方が、後悔なく手放すためのけじめとして供養を選んでいます。
順番を踏んでおくと、あとから「やっぱりやっておけばよかった」と悔やまずに済みます。
義実家から引き継いだ仏壇であればなおさら、「きちんと手順を踏んだ」という事実が、自分自身の気持ちの支えにもなります。
供養を済ませたうえで納め先に引き渡す。
この2ステップが整えば、仏壇納めは正しく完了します。
あとは「誰に供養を頼むか」と「どこに引き渡すか」を決めるだけです。
次の章から、それぞれの決め方を順番に見ていきましょう。
なお、供養が必要になるのは仏壇だけではありません。
仏壇の中に置かれている位牌も、同じように魂が宿るとされ、あわせて供養の対象になります。
仏壇と位牌をまとめて手放す場合は、依頼の際に「仏壇と位牌をまとめて供養をお願いしたい」と伝えておくと、当日の段取りがスムーズになります。
供養はお寺か仏壇店・業者に頼む

供養の依頼先は、大きく3つあります。
お寺、仏壇店、そして仏壇処分の専門業者です。
どこに頼むかは、お寺との付き合いがあるかどうかで変わってきます。
順番に確認していきましょう。
お寺との付き合いがある場合の相談手順
お寺との付き合いがある場合は、まず住職に連絡するのが基本です。
先祖代々のお墓を任せてきたお寺(お付き合いのあるお寺)があるなら、「仏壇を納めたいので、供養をお願いしたい」と電話で伝えるだけで、日程や費用の相談に応じてもらえます。
住職への連絡時に伝えておくとスムーズな内容は、次の3点です。
- 仏壇の宗派(浄土宗・曹洞宗など)
- 仏壇のおおよそのサイズ
- 希望する日程の目安
費用はお布施として渡すのが一般的で、この供養のお布施は3万円から5万円が目安とされています。
金額はお寺との関係性や地域によって差が生じるため、迷ったときは「お布施はどのくらいご用意すればよいでしょうか」と直接確認するのが確実です。
相場を大きく下回る金額は失礼な印象を与えることもありますが、相場より多く包む必要もありません。
目安の範囲内で、誠意を持って準備すれば十分です。
供養の当日は、住職が自宅に来て読経を行うか、お寺でお経をあげてもらう形が多いです。
読経は30分前後で終わることが多いとされています。
お布施は白い封筒か「御布施」と印刷された封筒に入れ、袱紗(ふくさ)に包んで持参すると丁寧です。
終わったら仏壇は「ただの家具と同じ状態」になるので、その後に納め先に引き渡す手配を進めます。
当日の準備として大がかりなものは必要ありません。
住職が来られる前に仏壇のまわりを軽く掃除して、扉を開けておく程度で十分です。
お布施のほかに、お寺が遠方から来られる場合は「御車代」として5,000円から1万円程度を別の封筒に用意しておくと、より丁寧な対応になります。
お布施と混在しないよう、封筒は分けて用意するのがマナーです。
封筒は白無地のものか、市販の「御布施」と印刷された封筒を使うのが一般的です。
表面の中央上部に「御布施」、その下に自分の名前をフルネームで、濃い墨または黒のペンで書きます。
渡すタイミングは、供養の前か終わったあとのどちらでも構いません。
袱紗(ふくさ)に包んで持参し、両手で差し出すと丁寧な印象になります。
お寺とのつながりがない・遠方の場合の対処法
お寺とのつながりがない、あるいはお寺が遠方で連絡が取りにくい場合は、仏壇店か仏壇処分の専門業者に相談するのが現実的な選択肢です。
地方から上京して長く暮らしてきた方や、代を重ねるうちにお寺との縁が薄れてしまった方など、頼れるお寺がないケースは珍しくありません。
仏壇店は、供養を行ってくれるお坊さんを手配してくれる場合があります。
仏壇を購入したお店があれば、まずそこに相談してみましょう。
購入店でない場合でも、地域の仏壇店であれば対応してもらえることが多いです。
仏壇処分の専門業者は、供養の手配から仏壇の引き取りまでをまとめて請け負ってくれます。
「お寺との付き合いがなくて、どこに連絡すればいいかわからない」という方にとって、最も動きやすい選択肢といえます。
電話やLINEで相談するだけで、供養の手配と引き取り日程の調整を同時に進めてもらえるため、自分でお寺を探す手間が省けます。
実際に、短い一文のメッセージから相談が始まり、決断のあとの戸惑いに寄り添いながら見積もりまで進んだ事例もあります(「仏壇処理したいです。」一文から始まるお仏壇の処分——決断のあとの問い合わせに、見積りでお答えする)。
お寺とのつながりがないからといって、仏壇納めを諦める必要はありません。
専門業者に相談すれば、供養から引き取りまで一括して任せることができます。
どちらの依頼先を選ぶ場合も、最初にやることは「連絡を一本入れる」だけです。
電話が難しければ、メールやLINEで問い合わせを受け付けている業者も増えています。
「何から聞けばいいか分からない」という状態でも、状況を伝えれば向こうが順を追って案内してくれます。
供養を依頼するタイミングに決まりはなく、仏壇を手放すと決めた段階で連絡すれば大丈夫です。
引っ越しや家の片づけの予定がある場合は、その日程を先に伝えておくと、そこから逆算して段取りを組んでもらえます。
納め先はお寺・仏壇店・業者の3択
供養が済んだら、次は仏壇を引き渡す「納め先」を決めます。
納め先として選べるのは、お寺・仏壇店・専門業者の3つです。
それぞれに特徴があり、状況によって向き不向きがあります。
| 納め先 | 特徴 | 向いている人 |
| お寺に納める | 供養のついでに相談できることがある。境内でお焚き上げしてくれる場合も | お寺との付き合いを大切にしたい方 |
| 仏壇店に引き取ってもらう | 供養の知識がある専門店で安心。買い替え時は下取りできることも | 購入したお店がある・買い替えを検討中の方 |
| 専門業者に依頼する | 供養の手配から引き取りまで一括。自宅まで引き取りに来てもらえる | お寺とのつながりがない・まとめて済ませたい方 |
お寺(お付き合いのあるお寺)に納める場合は、供養をお願いしたついでに引き取ってもらえるか相談するのが自然な流れです。
お寺によっては、境内でお焚き上げをして供養したうえで処分してくれる場合もあります。
ただし、すべてのお寺が仏壇の引き取りに対応しているわけではありません。
「引き取りはしていない」と断られるケースもあるため、事前に確認が必要です。
お焚き上げの費用やお布施が別途かかることもあります。
仏壇店に引き取ってもらう方法は、仏壇を購入したお店や地域の仏壇店に依頼する形です。
仏壇店は供養に関する知識があるため、適切な形で処分してもらえる安心感があります。
新しい仏壇への買い替えを検討している場合は、古い仏壇を下取りしてもらえるケースもありますが、引き取りのみの依頼は断られることもあるため、事前に対応可否を確認しておくとよいでしょう。
専門業者に依頼する方法は、供養の手配から仏壇の引き取りまでをまとめて対応してくれます。
お寺とのつながりがない・仏壇を購入したお店がわからないという場合でも、専門業者であれば一括して任せることができます。
自宅まで引き取りに来てもらえるため、大きな仏壇を自分で運ぶ手間もかかりません。
費用は仏壇のサイズや地域によって異なりますが、電話やLINEで写真を送るだけで概算を教えてもらえる業者も多いです。
なお、仏壇の中にある位牌やお札、仏具、過去帳(ご先祖様の記録帳)をどうするかも、あわせて相談しておくと安心です。
位牌にも魂が入っているとされるため、仏壇と一緒に供養してもらうのが一般的です。
供養を終えた位牌や仏具は、お寺や業者にお焚き上げ(お寺で焼いて供養すること)をお願いできる場合が多く、多くの方が仏壇とまとめて一度に頼んでいます。
不用品回収の業者にそのまま出すこともできますが、供養だけは先に済ませておくと、あとで気持ちの区切りがつけやすくなります。
過去帳や位牌に書かれた戒名・没年月日をあとから確認したい場合は、処分の前に写真を撮って残しておくと安心です。
仏壇そのものは手放しても、ご先祖様の記録は手元に残しておきたいという方は少なくありません。
スマートフォンで撮影しておくだけで十分な備えになります。
古い仏壇の処分方法について選択肢ごとの特徴を詳しく知りたい方は、古い仏壇を処分する3つの方法|安心して手放すための基本知識も参考になります。
3つの納め先のうち、どれが自分に合っているかは状況次第です。
お寺があり普段からお付き合いがあるならお寺が最も自然な選択肢ですが、そうでない場合は仏壇店か専門業者に相談するのが現実的です。
迷ったときは、「今後もそのお寺との付き合いを続けるかどうか」を判断基準にするとわかりやすいです。
今後もお参りやお墓の管理でお付き合いが続くのであれば、お寺に相談するのが自然です。
反対に、義実家を離れて自分の生活拠点が変わり、今後はお寺との関わりが薄くなっていくようであれば、仏壇店や専門業者に一任するほうが、後々の負担が少なく済みます。
仏壇店や専門業者を探す際は、インターネットで「仏壇 引き取り 業者」のように検索するほか、地域の仏壇店に直接問い合わせる方法もあります。
複数社に見積もりを依頼して、対応の丁寧さや費用を比べてから決めても構いません。
急いで一社に絞る必要はなく、自分が納得できる相手を選ぶことが、後悔のない仏壇納めにつながります。
次のセクションでは、供養から引き渡しまでをまとめて頼む場合の動き方について確認します。
仏壇納めをまとめて頼むなら業者が動きやすい
供養と引き渡しを別々の相手に依頼すると、日程の調整が2か所に分かれます。
お寺に供養の日程を押さえ、納め先には引き渡しの日程を別途連絡する、という手間が生じるのです。
日程がずれると、供養は済んだのに引き取り先が決まっていない、という宙ぶらりんの状態が続くこともあります。
「できるだけ一度の連絡でまとめて進めたい」という方には、専門業者への相談が最も動きやすい選択肢です。
専門業者は、供養を行うお坊さんの手配と、仏壇の引き取りを一括して請け負ってくれます。
自分でお寺を探す必要がなく、供養の日程と引き取りの日程をまとめて調整してもらえます。
電話やLINEで問い合わせるだけで動き出せるため、「どこに連絡すればいいかわからない」という状況でも迷わずに済みます。
実際に、「時間がないので」と電話で問い合わせた方が、電話だけで見積もりを得た事例もあります(仏壇の処分・「時間がないので」と電話くださった相談者様に、電話だけでお見積りできる流れをお伝えしたファーストコンタクト)。
問い合わせの方法は電話でも、LINEでも、フォームでも構いません。
仏壇のサイズと現在の状況(供養が済んでいるかどうか)を伝えるだけで、見積もりと段取りの確認が始められます。
| 費用の種類 | 目安 | どこで確認するか |
| 供養のお布施 | 3万円〜5万円程度 | お寺・手配してくれる業者 |
| 引き取り・処分費用 | 仏壇のサイズや地域による | 仏壇店・専門業者 |
費用の幅が大きいのは、仏壇の大きさや地域、お寺との関係性によって差が生じるためです。
「いくらかかるか」は、事前に直接確認するのが確実です。
問い合わせのときに、仏壇のおおよその大きさ(高さと幅)を伝えておくと、より具体的な目安を教えてもらいやすくなります。
特に大きな仏壇や、集合住宅の上の階にお住まいの場合は、運び出しに人手と時間がかかるため、その点も最初に伝えておくと当日あわてずに進みます。
反対に、小さな上置きタイプの仏壇であれば、運び出しの負担は比較的軽く済みます。
まとめて依頼する場合でも、費用を聞いてから決めたいのであれば、その場で契約する必要はありません。
複数の業者に問い合わせて、対応や見積もりを比べてから依頼先を決めても構いません。
無理のないペースで、正しい手順を踏めることに変わりはありません。
問い合わせのときは、次の3点を伝えておくと、その後のやり取りがスムーズです。
問い合わせ時に伝えるとよい内容
- 仏壇を手放したいという用件
- 仏壇のおおよその宗派とサイズ(分からなければ後からでも大丈夫)
- 供養から引き取りまで頼みたいか、引き取りだけ頼みたいか
まずはお寺か仏壇処分業者に連絡してみよう
仏壇納めは、供養を済ませてから納め先に引き渡す、この2ステップさえ守れば正しく完了します。
お寺との付き合いがあれば住職に、なければ仏壇処分の専門業者に連絡すること。
まずやるのはそれだけです。
最初に感じていた「どこに出せばいいのだろう」という戸惑いは、正しい手順を知らなかったことから来ていました。
手順がわかった今、その戸惑いは、もう手放していただいて構いません。
義実家から引き継いだ仏壇を正しく送り出したいという気持ちは、すでに十分に伝わっています。
わからないことは相談しながら進めればよく、最初の連絡は「仏壇を処分したいのですが」というひと言で十分です。
相談したうえで「やはりもう少し考えたい」となっても、それで構いません。
無理のないペースで、まずは一本、連絡してみましょう。
正しい手順で仏壇を送り出すことは、そこから始まります。
義実家から受け継いだ仏壇に、これまで長く手を合わせてきたその気持ちごと、丁寧に区切りをつけていただければと思います。
参考リンク:


