
仏壇の魂抜き(閉眼供養)の基礎知識
費用や依頼の流れを全て解説
【2025年11月更新】
「魂抜きって何?本当に必要なの?」
「いくらかかるのか費用が分からない」
そんな疑問を感じていませんか?
- 仏壇の処分を検討しているけれど、供養のことが気になっている
- 引っ越しで仏壇を移動することになったが、作法が分からない
そんな中、情報を調べると「魂抜きが必要」と出てきます。
とはいえ、魂抜き(閉眼供養)と聞いても、「いつ」「どこに」「いくらで」お願いすればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなお悩みを持つ方に向けて、
- 魂抜き(閉眼供養)の意味と必要性
- お布施やお車代などの費用相場
- 魂抜きの依頼手順と注意点
これらを、初めての方にもわかりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、魂抜きについて正しく理解し、「この方法なら安心して任せられる」と納得できる選択肢がきっと見つかるはずです。
Check
この記事を読んで理解できること
- 魂抜きの意味と費用相場
- 「お気持ちで」と言われた時の対処法
- 実際の依頼手順と当日の流れ
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仏壇の「魂抜き(閉眼供養)」とは?
仏壇を処分したり移動したりする際は、供養をするのが一般的です。
この供養のことを、「魂抜き(たましいぬき)」または「閉眼供養(へいがんくよう)」と言います。
これは、単なる儀式ではなく、仏壇に宿るご先祖の魂に感謝とお別れを告げるための、大切な供養の一つです。
ここでは、「魂抜きとは何か?」「本当に必要なの?」「しないとどうなるの?」といった素朴な疑問にお答えします。
魂抜きの意味と目的
仏壇は、単なる家具ではなく、亡きご先祖や故人の魂が宿るとされる“祈りの場”です。
魂抜きとは、その仏壇に宿っている魂をお寺の僧侶に読経していただき、「あの世にお戻りいただく」儀式のことを指します。
宗派によって「閉眼供養」「お精抜き(しょうぬき)」「お性根抜き」などと呼ばれることもあります。
魂抜きを行うことで、仏壇は“魂が抜かれたただの木箱”という状態になります。
つまり、「もう祀る必要はない」という区切りをつける意味があるのです。
これは、感謝と敬意をもってお別れをする大切なプロセスでもあります。
魂抜きは本当に必要?宗教的な考え方
結論から言うと、多くの宗派では「魂抜きを行うべき」とされています。
仏壇に魂が宿っているという前提のもと、仏壇を処分・移動・買い替える際には、魂抜きを行わないまま撤去・廃棄するのは、供養が不十分だと考えられています。
ただし、「絶対にしなければならない」という法律や義務があるわけではありません。
そのため、ご家庭の宗教観や地域の慣習によって判断が分かれます。
「両親が熱心に手を合わせていた仏壇だから、きちんと供養したい」
「気持ちの整理をつけるために、きちんと区切りをつけたい」
このような“心のけじめ”として、魂抜きを希望される方が多いのも事実です。
魂抜きをしないとバチは当たる?
「魂抜きをしないとバチが当たるのでは?」
そんな不安を抱く方も少なくありません。
もちろん、この考え方に科学的な根拠はありませんが、「気持ちの整理」にはとても大切です。
「後ろめたさを感じたくない」と思うなら、魂抜きをしておいた方が気持ち的にもスッキリするでしょう。
仏壇を処分したあとになって「やっぱり魂抜きしておけばよかった…」と後悔する前に、
事前にしっかりと供養しておくことをおすすめします。
魂抜きの費用相場は2万円〜3万円
仏壇の魂抜き(閉眼供養)にかかる費用は、一般的に2万円〜3万円程度が目安です。
ただし、これはあくまで相場であり、宗派や地域、お願いするお寺との関係性によって金額は前後します。
魂抜きの費用には、お布施だけでなく「お車代」が含まれることもあるため、事前にどこまでが必要かを確認しておくと安心です。
以下では、各費用の内訳や考え方について詳しく解説していきます。
お布施・お車代の相場感
魂抜きの際に包む費用は、以下のとおりです。
| お代 | 内容 | 一般的な相場 |
|---|---|---|
| お布施 | 魂抜きの読経への謝礼 | 10,000円〜30,000円 |
| お車代 | 僧侶が自宅などへ出向く場合の交通費 | 3,000円〜5,000円 |
| 合計 | 20,000円〜30,000円 |
多くの場合、お布施が中心となりますが、出張供養の場合はお車代が必要となるのが一般的です。
「お気持ちで」と言われた時の対処法
お布施の額を尋ねた際に「お気持ちで結構です」と言われ、かえって困ってしまった…という声は少なくありません。
そんな時は、以下のような考え方で対応すると安心です:
- 相場の2万円〜3万円を目安に包む(無理のない範囲で)
- お車代が必要なら、3,000円〜5,000円程度添える
- ご縁の深さや関係性に応じて調整する
どうしても不安な場合は、「相場がわからず不躾ですが、だいたいどれくらい包まれている方が多いですか?」と丁寧に聞くのも一つの方法です。
魂抜きの具体的な流れと注意点
仏壇の魂抜き(閉眼供養)を行う際は、事前の準備や当日の段取り、供養後の対応など、いくつかのステップを踏む必要があります。
ここでは、手順や注意点・準備物まで、順を追ってわかりやすく解説します。
お寺に依頼する手順とポイント
魂抜きは、基本的にご縁のあるお寺の僧侶に依頼するのが一般的です。
以下の手順に従って、依頼しましょう。
【依頼の手順】
- お寺に連絡・相談(電話または訪問)
- 日程の調整
- お布施・お車代などの確認
- 供養当日の準備
- 当日の読経(閉眼供養)と挨拶
- 仏壇の処分または移動
ポイント
- お盆やお彼岸の時期は日程が空いてない場合があるので、事前に相談することが大切です。
- お布施の金額に迷ったら、相場をもとに他の方のお布施金額を尋ねてみましょう。
魂抜き当日の流れ(所要時間・準備物など)
魂抜き当日は、僧侶が仏壇の前で読経を行い、仏様の魂を抜く儀式が行われます。
【所要時間】
読経自体は20〜30分程が一般的です(ご挨拶や準備含めて1時間以内で終わるケースが多いです)
【準備するもの】
- お布施・お車代
- お布施を入れる封筒(ノシの無い白封筒)
- 線香・お供え物(お菓子など)
- 仏壇の中の位牌・遺影・仏具類
僧侶が来訪する場合は、仏壇の周りを清掃し、供養の場として失礼のないよう整えておきましょう。
家族の立ち会いは必要?誰が出席すべき?
魂抜きは家族や親族の心の区切りにもなる大切な儀式です。
そのため、できる限り家族が立ち会うことが望ましいとされています。
【出席者の目安】
- 故人の家族(配偶者・子どもなど)
- 同居していた親族
ただし、仕事や体調の都合などで全員が集まれない場合も、供養そのものが無意味になるわけではありません。代表者が責任を持って立ち会えば大丈夫です。
供養後にするべきこと(お礼のマナー)
魂抜き(閉眼供養)が無事に終わった後は、僧侶へのお礼や、供養に関わる方への感謝の気持ちを丁寧に伝えることが大切です。
形式ばらずとも、基本的なマナーを押さえておけば安心です。
【僧侶へのお礼の伝え方】
- 供養が終わったら、「本日はお忙しい中、ありがとうございました」と感謝の言葉を直接お伝えしましょう。
- お布施やお車代は、白無地の封筒に包み、表書きは「御布施」「御車代」などと記します。
- 封筒は直接手渡しせず、お盆や袱紗(ふくさ)に乗せて丁寧に渡すのが望ましいです。
【供養に参加した家族への配慮】
- 立ち会ってくれた親族には、「おかげで無事に終わりました」と一言お礼を伝えるだけでも、温かい印象を残せます。
- お茶や簡単なお菓子などを用意しておくと、自然な形で心ばかりのおもてなしができます。
お寺がない場合や遠方の場合の対処法
仏壇の魂抜きを行いたいと思っても、
「お世話になってるお寺がない」
「実家のお寺が遠方にあって来てもらえない」
というケースは少なくありません。
では、こうした場合、どこに相談すれば失礼がなく、安心して供養をお願いできるのでしょうか?
お世話になっているお寺がない場合
お世話になっているお寺がない場合でも、多くのお寺は一般の方からの依頼を受け付けています。
特に「仏壇の処分を控えていて、閉眼供養だけお願いしたい」といった一時的な依頼であれば、快く引き受けてくれる寺院も少なくありません。
問合せの方法:
- ご近所の寺院に電話で問い合わせる(宗派が異なっても対応可能な場合あり)
- 地元の仏壇店に相談して紹介してもらう
ただし、突然訪問するのではなく、事前に電話で丁寧に相談するのがマナーです。
檀家のお寺が遠方で来てもらえない場合
ご実家のお寺が遠くて、わざわざ来てもらうのが難しいという場合もあります。
このような場合は、以下のような選択肢があります:
- 地元の別の寺院に一時的に依頼する:「本来の菩提寺とは別ですが、今回は閉眼供養だけお願いできますか?」と伝えれば、柔軟に対応してくれる寺院もあります。
- 仏壇処分の場合は専門業者に依頼する:供養付きの仏壇処分を行っている業者であれば、提携寺院を通じて魂抜きを行ってもらえる場合があります。
注意点
初めて利用するお寺の場合、お盆やお彼岸といった繁忙期に注意しましょう。
お盆(8月)やお彼岸(3月・9月)は、お寺が最も忙しい時期のため、受付けてくれない場合があります。
依頼する時は、お寺の繁忙期を避けるのが無難です。
まとめ:迷ったらお寺や専門家に
相談してみよう
仏壇の魂抜きは、日常の中ではなかなか経験することがなく、分からないことや不安も多いものです。
「お布施はいくら用意すればいいのか」「本当に必要なのか」といった疑問を抱えたまま悩み続けるよりも、まずはお寺に相談してみるのが一番安心です。
また、お世話になっているお寺がない方は仏壇店などの専門家に相談してみましょう。
多くの僧侶は、初めての方にも丁寧に対応してくださいますし、宗派や地域による慣習の違いについても、的確に教えてもらえます。
大切なのは、自分自身が納得することです。
「これでよかった」と心から思えるように、迷ったら一人で抱え込まず、まずは信頼できるお寺や専門家に相談してみましょう。


