
墓石処分は難しくない!
法的に問題なく処分できる5つの流れを紹介
【2025年11月更新】
「お墓の処分なんてやったこと無いし、どうやればいいの?」
そんな不安や疑問を抱えながら、「いつか考えよう」と先延ばしにしてしまっている方へ。
この記事では、墓石処分の正しい手順と費用相場、そして遠方に住んでいても無理なく進める方法を、分かりやすく解説します。
実は、墓石処分は思っているほど複雑ではありません。
流れを理解し、自分でできることと業者に依頼すべきことを区別すれば、スムーズに完了できます。
そして何より、子供世代に負担をかけない形で、墓の問題を解決する道筋が見えてきます。
ぜひ最後までお読みください!
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この記事を読んで理解できること
- 墓石処分の具体的な手順が分かる
- 費用相場を把握し、適正価格で進められる
- 「まず何から始めればいいか」が明確になる
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目次
墓石処分で知っておくべき法律の基礎知識
墓石処分を始める前に、まず理解しておくべき重要なポイントがあります。それは、墓石の中に遺骨が納められている場合、法律に基づいた手続きが必要になるということです。
遺骨の移動には「墓地埋葬法」が関わる
日本では、墓地埋葬法という法律によって、遺骨の取り扱いが厳格に定められています。この法律の目的は、遺骨を適切に管理し、公衆衛生や宗教的感情を保護することです。
墓地埋葬法で定められている主なルール
- 遺骨を別の場所に移す場合は、「改葬許可証」という書類が必要
- 無許可での遺骨移動は違法(罰則あり)
- 市区町村役所・墓地の管理者(寺院や霊園)への届け出が必要
つまり、墓石の中に遺骨がある場合、勝手に処分することはできません。
必ず法律に従った手続きを踏む必要があります。
墓石は「産業廃棄物」として扱われる
もう一つ重要なのが、墓石そのものの処分方法です。
墓石は法律上「産業廃棄物」に分類されるため、自治体の粗大ゴミとして捨てることはできません。
また、粗大ゴミに出せないからといって「墓石を山や川に捨てる」「自宅の庭に埋める」といった行為は、不法投棄として厳しく罰せられます。
法律を守れば、トラブルは回避できる
「法律が絡むなんて、難しそう…」と不安に感じるかもしれませんが、心配はいりません。
正しい手順を踏めば、誰でも法的に問題なく墓石処分を完了できます。
具体的には、以下の5つのステップで進めます。
- 閉眼供養(魂抜き)
- 改葬許可証の取得
- 遺骨の取り出し
- 墓石の撤去・処分
- 墓地の返還
これらのステップを順番に進めることで、法律に違反することなく、安心して墓石処分を完了できます。
それでは、具体的な流れを見ていきましょう。
墓石処分までの5つのステップ
墓石処分は、大きく分けて5つのステップで進めます。
全体の流れを把握することで、「何をすればいいのか」が明確になり、不安も軽減されます。
ステップ1:墓所の管理者(霊園・寺院)への連絡
墓石の処分は、土地の管理者の許可なしに勝手に処分することはできません。
必ず、霊園や寺院の管理者に処分することを伝えましょう。
特に、お墓の中に遺骨が入っている場合は、市区町村役所への申請に必要な書類を、墓所の管理者から受け取る必要があります。
ステップ2:市区町村役場で改葬許可を申請
お墓の中に遺骨がある場合、遺骨はそのまま処分することが出来ず、別のお墓への引越し(改葬)が必要となります。
この遺骨を別のお墓へ引っ越しする時は、改葬許可証(かいそうきょかしょう)という書類が必要です。
これは法律で定められた手続きで、無許可での遺骨移動は違法となります。
申請先: 現在の墓地がある自治体の役場
必要書類:
- 埋葬証明書(墓地管理者が発行)
- 受入証明書(新しい納骨先が発行)
- 改葬許可申請書(役所で入手、またはHPからダウンロード)
申請から発行まで: 2週間〜1ヶ月程度
費用: 数百円〜数千円(手数料)
多くの自治体では、郵送での申請も受け付けています。墓地のある地域の役所に電話で確認すれば、遠方からでも手続きを進められます。
ステップ3:遺骨の取り出し
墓石を動かして、中に納められている遺骨を取り出します。これは専門的な作業で、重機を使う場合もあるため、石材店や墓じまい業者に依頼するのが一般的です。
費用: 墓石撤去費用に含まれることが多い
注意点: 遺骨は丁寧に扱う必要があるため、信頼できる業者を選びましょう
ステップ4:墓石の撤去・処分
墓石を解体し、適切に処分します。
墓石は「産業廃棄物」として扱われるため、自治体のゴミとして捨てることはできません。
石材店や墓じまい業者などの、産業廃棄物処理の許可を持つ業者に依頼する必要があります。
費用: 15万〜60万円程度(墓地の立地、墓石の大きさ、アクセスの良し悪しによる)
所要時間: 1日〜数日
山間部や離島など、重機の搬入が難しい場所では、費用が高くなる傾向があります。事前に複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
ステップ5:墓地の返還
墓石を撤去した後、墓地を更地にして管理者(寺院または霊園)に返還します。返還時には、墓地使用権を放棄する手続きが必要です。
費用: 基本的に無料(ただし、寺院によっては離檀料が発生する場合あり)
離檀料の相場: 3万〜20万円程度
離檀料は法的な義務ではありませんが、慣習として支払うケースが多いです。事前に寺院に確認し、納得のいく形で進めましょう。
自分でできることと業者に依頼すべきことを区別しよう
墓石処分は、すべてを業者に任せる必要はありません。
自分でできることと、専門家に依頼すべきことを区別することで、コストを抑えつつ、遠方からでもスムーズに進められます。
自分でできること
1. 情報収集
インターネットや電話で、墓石処分の基本的な流れや費用相場を調べます。このサイトのような情報源を活用すれば、専門知識がなくても理解できます。
2. 墓地管理者(寺院・霊園)への相談
まずは、墓地を管理している寺院や霊園に連絡し、墓じまいの意向を伝えましょう。返還時の条件を確認します。
寺院や霊園への確認ポイント:
- 墓地返還時に必要な手続きは何か
- (寺院墓地の場合)離檀料はいくらか・魂抜き供養の相談
3. 家族への説明
墓じまいは、あなた一人では決められません。
兄弟姉妹やいとこなど、関係する親族に事前に説明し、理解を得ることが大切です。
家族への説明のポイント:
- なぜ墓じまいを考えているのか(遠方管理の負担、子供世代への配慮など)
- 墓じまい後の供養方法(永代供養、納骨堂など)
- 費用の分担(必要に応じて)
4. 改葬許可証の申請
墓地のある自治体の役場に、郵送または電話で問い合わせ、必要書類を揃えて申請します。
多くの自治体では、郵送対応が可能です。
5. 業者への見積もり依頼と比較検討
インターネットで「墓石処分 ○○県」「墓じまい 〇〇市」などで検索し、複数の業者(3社程度)に見積もりを依頼します。
見積もり時に確認すべきポイント:
- 費用の内訳(不明瞭な項目がないか)
- 追加費用の有無(交通費、宿泊費など)
- 一括で依頼ができるか(撤去工事から墓石処分まで)
- 実績と口コミ
6. 遺骨の引越し先(改葬先)の選定
墓じまい後、遺骨をどこに納めるかを決めます。
選択肢は複数あり、それぞれ金額も異なります。
業者に依頼すべきこと
1. 閉眼供養の僧侶手配
お付き合いのある寺院がない等で自分で僧侶を手配できない場合、業者が地元の僧侶を手配してくれることがあります。
あなたが立ち会えない場合でも、代行で供養を行ってもらえます。
2. 墓石の解体・撤去
墓石は重く、解体には重機が必要です。素人が行うと怪我や事故の危険があるため、必ず業者に依頼しましょう。
3. 遺骨の取り出し・郵送
遺骨は大切に扱う必要があります。
専門業者は、遺骨を傷つけないよう、丁寧に取り出してくれます。
また、多くの業者は取り出した遺骨の郵送サービスに対応しています。
4. 墓石の運搬
撤去した墓石を処分場まで運搬します。産業廃棄物として適正に処理するため、許可を持つ業者に依頼する必要があります。
5. 墓地の整地・清掃
墓石を撤去した後、墓地を更地にして清掃します。返還時に「きれいに使っていた」という印象を与えることも大切です。
墓石処分にかかる費用相場と内訳
墓石処分の費用は、20万〜80万円程度が一般的です。ただし、墓地の立地条件や墓石の大きさによって大きく変動します。
費用が変動する理由
1. 墓地の立地条件
- 平地で重機が入りやすい場所:費用が安い
- 山間部や離島など、アクセスが悪い場所:費用が高い
2. 墓石の大きさ
- シンプルな墓石(1〜2㎡程度):20万円〜40万円程度
- 大型の墓石や、複数の墓石がある場合:30万円〜80万円程度
3. 作業の難易度
- 墓地が整備されている霊園:作業がスムーズで費用が安い
- 古い墓地で、周囲の墓石が密集している場合:重機が入らず手作業のため費用が高い
費用の内訳(具体例)
【区画1〜2㎡程度のシンプルな墓石処分:合計約40万円】
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 閉眼供養 | 3万円 |
| 改葬許可証取得 | 数千円 |
| 墓石撤去・処分 | 25万円 |
| 遺骨の移転先(永代供養) | 10万円 |
| 合計 | 約40万円 |
このケースは、平地の霊園で、1〜2㎡程度のシンプルな墓石を処分する場合です。重機の搬入がスムーズで、作業も1日で完了します。
【5基以上の墓石・山間部の墓地:合計約80万円】
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 閉眼供養 | 3万円 |
| 改葬許可証取得 | 数千円 |
| 墓石撤去・処分 | 50万円 |
| 遺骨の移転先(永代供養) | 30万円 |
| 合計 | 約80万円 |
このケースは、山間部の墓地で、5基以上の複数の墓石を処分する場合です。
墓石の数が多く、重機の搬入が困難で、手作業が多くなるため、費用が高くなります。
費用を抑えるポイント
1. 複数業者から見積もりを取る
最低でも3社から見積もりを取り、比較検討しましょう。同じ作業内容でも、業者によって10万円以上の差が出ることもあります。
2. 自分でできることは自分で行う
情報収集、改葬許可証の申請など、自分でできることは自分で行うことで、業者に支払う費用を抑えられます。
3. 遺骨の移転先を考える
一般的に、個別供養のお墓などは、費用が高くつきます。
永代供養(合祀墓)や樹木葬など、管理費がかからない選択肢を選ぶことで、長期的なコストを削減できます。
まとめ:墓石処分は正しい手順を踏めば、無理なく進められる
ここまで、墓石処分の正しい手順、費用相場を解説してきました。
墓石は、正しい手順を踏めば無理なく、そして法的に問題なく安心して処分できます。
自分でできることと、業者に依頼することを抑えれば、費用を抑えながら処分することもできます。
墓石の処分は、人生で何度も経験することではありません。
分からないことがあれば、石材店や墓じまい業者など、専門家に相談しましょう。
一人で悩まず、周囲の力を借りることも大切です。
あなたの墓石処分がスムーズに完了することを祈っています。
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