
浄土真宗でも永代供養はできる
永代供養がないと言われる理由と費用
【2026年11月更新】
浄土真宗で永代供養はできるの?浄土真宗には永代供養がないって本当?費用はどのくらいかかるの?
家が浄土真宗で、お墓を継ぐ人がいない、子どもに管理の負担を残したくない、と考えて永代供養を調べている方もいるでしょう。
お墓が遠くにあって、お参りや掃除に通うのが難しくなってきた方もいるかもしれません。
ところが調べてみると、「浄土真宗には永代供養という考え方がない」という説明を目にして、戸惑うこともあるでしょう。
お寺に相談したら断られるのではないか、親族に反対されるのではないか、と心配になることもあります。
親族から「先祖のお墓はどうするのか」と聞かれて、答えに困ることもあるでしょう。
本山に納める方法があると聞いても、どこに、いくらで、どう申し込めばよいのかが分からないと、なかなか前に進めません。
浄土真宗の考え方と、実際にとれる方法が分かれば、安心して納骨先を選べます。
お寺に相談するときも、何を聞けばよいかが分かるので、話がまとまりやすくなります。
浄土真宗でも、お寺や霊園が管理を続けてくれる永代供養のお墓に納骨することはできます。
浄土真宗に永代供養の考え方がないのは、亡くなるとすぐに仏になると考える教えのためで、納骨そのものを禁じているわけではありません。
方法は、次の3つです。
- 本山(西本願寺の大谷本廟・東本願寺の大谷祖廟)に納める
- 浄土真宗のお寺の永代供養墓に納める
- 宗派を問わない霊園の永代供養墓に納める
本山への納骨は2万〜3万円からできます。
どの方法でも、選ぶ前に次の3つを確かめておくと、お寺と行き違いにならずに進められます。
- 所属のお寺の考え
- 宗派の決まりと法要の形
- 遺骨を取り出せるかと費用の総額
この記事を読んで分かること
- 浄土真宗で永代供養ができるかと、その理由
- 本山・お寺・霊園の3つの納骨先と本山納骨の費用
- 永代経との違いと、選ぶ前に確かめること
ぜひ最後までお読みください!
浄土真宗でも、永代供養のお墓には納骨できる

浄土真宗の家でも、お寺や霊園が管理を続けてくれる永代供養のお墓に、遺骨を納めることはできます。
永代供養とは、お寺や霊園が家族に代わって、遺骨の管理と供養を続けてくれる仕組みです。
お墓を継ぐ人がいなくても、お寺や霊園が管理を続けてくれるので、子どもに負担を残したくない方が選ぶことがあります。
浄土真宗では、教えの上では「永代供養」という言い方をしません。
ただ、お墓を継ぐ人がいない家は浄土真宗にもあります。
そのため、浄土真宗のお寺でも、継ぐ人がいなくても納められる合同のお墓や納骨堂を用意している所があります。
浄土真宗の本山である西本願寺や東本願寺にも、遺骨を納める場所があります。
西本願寺の大谷本廟は親鸞聖人の墓所で、全国の門徒(お寺を支える家)から年に約12,000件の納骨があります(2026年10月に公式サイトで確認)。
浄土真宗でも、亡くなった方の遺骨は、お墓や納骨堂などに納めるのがふつうです。
納骨しないまま自宅に置いておく方もいますが、いずれは納骨先を決めることになるので、継ぐ人がいない場合は永代供養のお墓も候補になります。
「浄土真宗だから永代供養はできない」と思い込んでしまうと、納骨先を探す前にあきらめてしまうことになります。
浄土真宗のお寺によって、永代供養のお墓があるか、受け入れの条件はどうかが違うので、まず所属のお寺に聞いてみると、思っていたより選べる道が見つかります。
大切なのは、教えの上での言い方と、実際に遺骨をどこに納められるかを分けて考えることです。
永代供養の仕組みについては、永代供養の意味を説明した記事で詳しく説明しています。
教えでは、亡くなった方はそのまま仏になる
浄土真宗に永代供養の考え方がないのは、亡くなった方は阿弥陀如来の力でそのまま仏になる、と考える教えのためです。
ほかの多くの宗派では、亡くなった方が安らかに過ごせるよう、残された家族が法要を続けて祈ります。
この考え方が、永代にわたって供養を続けてもらう「永代供養」のもとになっています。
浄土真宗では、亡くなった方は阿弥陀如来の力によって、すぐに浄土に生まれて仏になると考えます。
そのため、残された家族が故人のために祈り続ける必要はない、という考え方です。
浄土真宗の法要は、故人のために祈るものではなく、残された人が仏の教えにふれ、故人をしのぶ場とされています。
こうした教えを知ると、「永代供養をすると故人が救われないのでは」と心配になる方もいるでしょう。
ですが、永代供養は故人を仏にするための手続きではなく、遺骨を安心して守り続けるための仕組みです。
教えの考え方とは分けて考えて大丈夫です。
こうした教えの違いから、浄土真宗のお寺では「永代供養」という言い方を使わないことがあります。
言い方の違いを知っておくと、お寺の説明が分かりやすくなります。
ただし、言い方が違うだけで、お寺が遺骨を預かり、法要を続けてくれる場所は浄土真宗にもあります。
永代供養の代わりに、永代経という法要がある
浄土真宗には永代供養の代わりに「永代経」があり、これは故人のために祈るのではなく、仏の教えが長く伝わるように願って行う法要です。
永代経(えいたいきょう)とは、お寺で毎年決まった時期などにお経をあげ、仏の教えが後の世まで伝わっていくことを願う法要です。
遺骨を納めることとは別のもので、お寺によっては、遺骨を納めるときに永代経もあわせてお願いできます。
浄土真宗のお寺に「永代供養をお願いしたい」と相談すると、「浄土真宗では永代経と言います」と説明されることがあります。
言い方が違っても、遺骨を預けたい、継ぐ人がいなくても大丈夫な形にしたい、という希望は、そのまま伝えれば相談にのってもらえます。
浄土真宗の納骨先は、本山・お寺・霊園から選べる

浄土真宗の家で継ぐ人がいなくても大丈夫な形にする方法は、下の表の3つです。
| 方法 | どんな形か | 向いている方 |
|---|---|---|
| 本山に納める | 西本願寺の大谷本廟や東本願寺の大谷祖廟に納める | 本山に納めたい方、費用を抑えたい方 |
| 浄土真宗のお寺の永代供養墓に納める | 所属のお寺などの合同のお墓や納骨堂に納める | 今のお寺との関係を続けたい方 |
| 宗派を問わない霊園の永代供養墓に納める | 宗派にかかわらず受け入れる霊園の永代供養墓を選ぶ | 家の近くなど、通いやすい場所を選びたい方 |
どの方法が合うかは、家族の住む場所と、お寺とのお付き合いを手がかりに考えると決めやすくなります。
京都まで行くのが難しくなければ本山、お寺とのお付き合いを大切にしたいならお寺の永代供養墓、普段からお参りしたいなら家の近くの霊園が目安です。
本山に納骨すると、ほかの方の遺骨と一緒に納められ、あとから遺骨を返してもらうことはできません。
本山は京都にあるので、家から遠い方は、お参りに行きにくくなります。
遺骨の一部だけを本山に納め、残りを家の近くのお墓や永代供養墓に納める方法もあります。
西本願寺の大谷本廟でも、遺骨の一部だけを納める場合の届け方が案内されています。
浄土真宗のお寺の永代供養墓は、今のお寺との関係を続けながら納められるのが良いところです。
住職と顔の見える関係のまま、納めたあとの法要も相談しやすくなります。
お寺によっては、何年か個別に納めてから、ほかの方と一緒に納める形を選べる所もあります。
宗派を問わない霊園の永代供養墓は、家の近くなど、通いやすい場所を選びやすいのが良いところです。
費用の幅も広い一方で、お寺との関わりは薄くなりがちです。
申し込む前に確かめておきたいことは、次のとおりです。
- 浄土真宗の家でも使えるか、宗派の決まりがないか
- 今のお寺との関係を終えて移すなら、お寺と話し合えているか
- 法要のときに、所属のお寺の僧侶に来てもらえるか
永代供養の費用については、永代供養の費用の記事で詳しく説明しています。
浄土真宗のお寺の永代供養墓は、お寺に聞くと探せる
浄土真宗のお寺の永代供養墓は、まず所属のお寺に用意があるかを聞き、無ければ近くの浄土真宗のお寺を紹介してもらうと探しやすくなります。
浄土真宗のお寺の中には、お墓を継ぐ人がいない門徒のために、境内に合同のお墓や納骨堂を用意している所があります。
所属のお寺に用意があれば、今のお付き合いを続けながら、遺骨を預けられます。
お寺に問い合わせるときは、永代供養墓があるか、受け入れの条件、料金の内訳(納骨の料金・永代経の懇志(お寺や本山に納めるお金)など)、納めたあとの法要の回数、遺骨を返してもらえるかを聞いておくと、話がまとまりやすくなります。
電話や訪問で気軽に相談してみて、話しやすい雰囲気かどうかも、お寺を選ぶ手がかりになります。
所属のお寺に用意がない場合でも、同じ宗派のほかのお寺を紹介してもらえることがあります。
お寺によっては、門徒になることが条件の場合もあるので、受け入れの条件もあわせて聞いておくと安心です。
所属のお寺がない場合は、家の近くの浄土真宗のお寺に問い合わせてみると、その地域で納められる所を教えてもらえることがあります。
お寺の永代供養墓の料金は、お寺ごとに違います。
何年か個別に納めてから一緒に納める形は、すぐに一緒に納める形より高くなります。
料金に永代経の懇志が含まれているかも、あわせて聞いておくと総額が分かります。
見学に行くときは、納める場所の様子と、お参りできる日や時間も見ておきます。
納めたあとにどのくらい通えるかを、家族で考えやすくなります。
本山への納骨は、2万〜3万円からできる
本山への納骨は、東本願寺の大谷祖廟なら2万円から、西本願寺の大谷本廟なら3万円からでき、遺骨の量や永代経をつけるかで金額が変わります。
| 本山 | 納骨だけ | 永代経もつける |
|---|---|---|
| 東本願寺の大谷祖廟(真宗大谷派) | 2万円以上 | 4万円以上(永代経がつく種類) |
| 西本願寺の大谷本廟(浄土真宗本願寺派) | 3万円以上(小型容器) | 6万円以上(小型容器) |
出典:西本願寺・東本願寺の公式サイト(2026年10月確認)
西本願寺の大谷本廟で納骨するときは、必要な書類と遺骨を持って総合受付に行き、書類と懇志を確かめてもらってから、お勤め(読経)のあとに納骨します。
金額は、遺骨が小さな容器に入る量なら3万円以上、それより多いと5万円以上です。
永代経もつけると、小さな容器で6万円以上、それより多いと8万円以上になります。
お墓を片付けて移す遺骨は、量の多いほうの扱いになります。
複数の方の遺骨を納める場合は人数分の懇志が必要で、2人分を一緒に納めるなら2人分になります。
東本願寺の大谷祖廟では、2万円からで、納める額によって種類が分かれています。
いちばん額の大きい種類では、毎月の命日に永代経のお勤めをしてもらえ、10年間、亡くなった月の命日(祥月命日)に案内状も届きます。
また、3寸の壺より大きな容器の遺骨や、お墓を片付けて移す遺骨は、2万円を加えて納めます。
大谷祖廟での納骨にかかる時間は、受付の案内から納骨まで、およそ30分です。
毎年9月26日の午後から28日までの報恩講(親鸞聖人の命日に合わせた法要)の時期は、遺骨をいったん預けて、29日に納骨します。
どちらの本山も、納めた遺骨は返してもらえません。
一度納めると取り出せないことを前提に、遺骨の全部を納めるか、一部だけを納めるかを家族で話し合っておくと、あとで後悔しにくくなります。
西本願寺の大谷本廟では、納骨の届けに所属のお寺の住職の署名が要ります。
所属のお寺がない方は、大谷本廟に問い合わせます。
東本願寺の大谷祖廟は、真宗大谷派の門徒の納骨所ですが、所属のお寺がない方も、今後は教えを聞いていく関係を結べば納骨できます。
本山へ納骨するときは、遺骨と一緒に書類を持って行きます。
西本願寺の大谷本廟の場合、遺骨の全部を納めるなら納骨届と火葬許可証、お墓から移す遺骨なら納骨届と改葬許可証(遺骨を移すための許可証)、遺骨の一部だけなら納骨届だけを持って行きます。
書類がそろっていれば、当日の受付で慌てずに済みます。
遺骨の容器には、どなたの遺骨か分かるように名前を書いておきます。
納骨先は、お寺の考え・法要・費用を確かめて選ぼう
浄土真宗の家で永代供養の納骨先を選ぶときに確かめたいことは、次の3つです。
- 所属のお寺の考え
- 宗派の決まりと法要の形
- 遺骨を取り出せるかと費用の総額
この3つを確かめておくと、あとで「お寺と行き違いになった」「思っていたのと違う」と困ることが減ります。
浄土真宗の家では、ほかの宗派より、お寺との関係が納骨先の選び方に深く関わります。
本山への納骨にお寺の署名が要ることもあるので、どの方法を選ぶ場合でも、まずお寺に話しておくと手続きが進めやすくなります。
1つ目は、所属のお寺の考えです。
今お墓がお寺の墓地にある場合や、お寺とお付き合いがある場合は、先にお寺に相談しておくと、本山への納骨の手続きや、お寺の永代供養墓について教えてもらえます。
黙って別の霊園に移すと、あとで行き違いになることもあります。
今のお墓を片付けて遺骨を移す場合は、お墓から遺骨を取り出すときの法要についても、お寺と相談しておくと安心です。
2つ目は、宗派の決まりと法要の形です。
浄土真宗では、納めたあとの法要も故人のために祈るものではなく、教えにふれる場とされています。
浄土真宗のお寺の永代供養墓なら、浄土真宗の作法で法要をしてもらえます。
宗派を問わない霊園では、法要をどの宗派の形で行うのかを聞いておくと、家族が戸惑わずに済みます。
お経の内容やお参りの作法が、家族の慣れた形と違うこともあります。
気になる場合は、見学のときに法要の様子を見せてもらうと、家族も安心できます。
3つ目は、遺骨を取り出せるかと費用の総額です。
本山への納骨のように、ほかの方と一緒に納めるとあとから取り出せません。
費用は、本山なら納骨のときに納める懇志の額で決まります。
一方、お寺や霊園の永代供養墓では、年間の管理費や、名前を刻む料金が別にかかる所もあります。
何年か個別に納められるのか、最初の料金のほかに何がかかるのかを聞いておくと、総額が分かります。
納骨先を選ぶときに確かめることの一覧
- 所属のお寺の考え
- 宗派の決まりと法要の形(浄土真宗の作法か)
- 遺骨を取り出せるかと費用の総額(取り出せる期限・年間の管理費や手数料を含む)
お墓を片付けて移すなら、お寺に先に伝えよう
今あるお墓を片付けて遺骨を永代供養に移すときは、お墓のあるお寺に早めに伝えておくと、話し合いがこじれずに進みます。
お寺の墓地にあるお墓を片付ける場合は、お墓を管理しているお寺に、片付けることを伝えて、遺骨を取り出す許可をもらいます。
お墓から遺骨を取り出すときには、お寺に法要をお願いすることもあります。
法要の作法や懇志の額はお寺ごとに違うので、お寺に聞いておくと安心です。
遺骨を移すには、今のお墓のある市区町村で改葬許可証(遺骨を移すための許可証)を出してもらいます。
申請には、新しい納骨先が受け入れることを示す書類と、今のお墓のお寺が遺骨を納めていることを示す書類が要ります。
本山や新しい納骨先に、受け入れの書類を出してもらえるかを先に聞いておくと、申請で書類が足りずに止まることがありません。
申請の窓口や書類の書き方は、市区町村ごとに違います。
役所のホームページで先に確かめておくと、手続きを一度で済ませやすくなります。
親族の中に、お墓を移すことに反対の方がいる場合もあります。
先にお寺へ相談しておくと、住職から親族に話をしてもらえることもあり、家族の話し合いが進めやすくなります。
お寺の墓地から移す場合、お寺との関係を終えるのか、続けるのかによっても話し合いの中身が変わります。
浄土真宗のお寺の永代供養墓や本山に移すなら、お付き合いを続けながら移せることもあります。
家から遠い本山に納めるか、近くの永代供養墓に納めるかは、お参りに通う家族の考えも大切です。
本山は年に一度のお参りの機会に、近くの永代供養墓は普段のお参りに、と考えて、遺骨を分けて納める家族もいます。
両方を見比べて、家族が納得できる所を選ぶと安心です。
確かめることが決まったら、条件に合う永代供養のお墓を探してみましょう。
はじめての永代供養では、全国の永代供養のお墓を、地域や希望の条件で探せます。
気になるところが見つかったら、そのまま見学や料金の問い合わせに進めます。
浄土真宗の永代供養は、お寺と家族に相談して決めよう
浄土真宗には、教えの上で永代供養という考え方はありません。
亡くなった方はすぐに仏になると考えるためです。
それでも、お寺や霊園が管理を続けてくれる永代供養のお墓に、遺骨を納めることはできます。
実際の方法は、本山に納める、浄土真宗のお寺の永代供養墓に納める、宗派を問わない霊園の永代供養墓に納める、の3つです。
本山への納骨は2万〜3万円からできますが、納めた遺骨は返してもらえません。
浄土真宗の教えでは、法要は故人のために祈り続けるものではなく、残された家族が教えにふれる場とされています。
納骨先が決まったあとも、家族がお参りして故人をしのぶ機会を大切にすると、気持ちの支えになります。
まずは所属のお寺に相談し、本山への納骨か、近くの永代供養墓かを家族と話し合っておくと安心です。
そのうえで候補の納骨先に条件を聞き、費用と通いやすさを比べると、家族みんなが納得できる場所を選びやすくなります。
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