墓石の写真

【2026年6月更新】

墓じまいをしたその後、遺骨の供養やお盆・法要はどう続けていけばいいのだろう。

墓じまいを考えはじめると、手続きや費用と同じくらい、「お墓をなくした後はどうなるのか」が気になってくる方は少なくありません。

お墓がなくなったら、ご先祖様はちゃんと供養できるのだろうか。

お盆やお彼岸が来たとき、どこに手を合わせればいいのだろう。

そんな疑問が浮かんで、なかなか墓じまいに踏み切れずにいる方もいるかもしれません。

先に結論からお伝えします。

墓じまいの後も、供養は続けられます

お墓がなくなっても、遺骨をきちんと守り、手を合わせる場所を持つことは十分に可能です。

ただ、「続けられる」と知っただけでは、まだ安心できないかもしれません。

永代供養・樹木葬・手元供養など選択肢はいくつかあり、それぞれでお盆や法要の形も少しずつ違うからです。

この記事では、墓じまいをした後に遺骨がどこでどう供養されるのかを整理した上で、お盆・お彼岸・法要をこれからどこでどう続けていけばよいかを具体的にお伝えします。

さらに、墓じまいのときに合わせてやっておくと安心なことや、「供養の形が変わるだけで、気持ちは途切れない」という考え方にも触れます。

読み終えるころには、墓じまいをした後の暮らしが具体的に思い描けて、進めるかどうかを落ち着いて考えられるようになるはずです。

この記事を読んで分かること

  • 墓じまいの後に遺骨が供養され続けるしくみ
  • お盆や法要を新しい場所で続ける方法
  • 後悔なく墓じまいを進めるための考え方

ぜひ最後までお読みください!

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墓じまい後も遺骨はきちんと供養されている

墓じまい後も遺骨が永代供養墓・手元供養・合祀の3つの方法で供養され続けると伝えるイラスト

墓じまいをしたとき、遺骨はどこへ行くのでしょうか。

「お墓がなくなったら、ご先祖様の行き先がなくなってしまうのではないか」と心配している方もいるかもしれません。

しかし実際には、墓じまいの後も遺骨はきちんとした場所で、丁寧に供養され続けています

主な供養の方法は次の3つです。

それぞれの特徴を知っておくだけで、「ちゃんと守られている」という安心感がぐっと増すはずです。

供養の形管理・供養する人お参りの仕方
永代供養墓・樹木葬お寺や霊園が継続して管理施設へ出向いて手を合わせる
手元供養自分・家族自宅で毎日手を合わせられる
合祀(合同のお墓)施設が合同で供養お参りスペースや合同供養で

永代供養墓や樹木葬は施設が供養を続けてくれる

永代供養墓とは、お寺や霊園が遺骨を預かり、家族に代わって管理・供養してくれるお墓のことです。

「自分が高齢になってなかなかお参りに行けない」という方や、「将来お墓を継ぐ人がいない」という方には、特に安心感の高い選択肢です。

あらかじめ年数や費用が決められていることが多く、その後に毎年の管理を背負い込む必要がない点も、選ばれている理由のひとつです。

施設によってはお参り専用のスペースが整っており、お彼岸やお盆に合わせて家族がお参りに出向くこともできます。

樹木葬も同じように、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とし、施設側が継続して管理してくれるところがほとんどです。

墓じまい後の納骨先にはさまざまな選択肢があります。

詳しくは墓じまい後の納骨先はどこにする?6つの選択肢と費用・進め方もあわせてご覧ください。

手元供養は自宅で遺骨を身近に供養できる

手元供養とは、遺骨の一部または全部を自宅に置いて供養する方法です。

小さな骨壺や手元供養専用の品、ミニ仏壇などに収め、毎日手を合わせることができます。

「遠いお墓に会いに行くよりも、いつでも近くに感じたい」という気持ちを大切にできる供養の形です。

遺骨の一部だけを手元に残し、残りは永代供養墓や合祀で供養してもらうという組み合わせもよく選ばれています。

こうすれば、身近に感じながらも、将来の管理を一人で抱え込まずに済みます。

法律上、自宅での保管に特別な許可は必要ありません

ただし、遺骨をお墓以外の場所に埋めたり、敷地の外にまいたりする場合は別の手続きが必要になるため、注意が必要です。

手元供養を続けてきた方が、いずれご自身も高齢になったときにどうするかを、早めに家族と話しておくと安心です。

合祀でも合同供養やお参りで手を合わせられる

合祀(ごうし)とは、複数の方の遺骨をひとつの場所にまとめて納める供養の形です。

費用が抑えられることや、管理の手間がかからないことから選ぶ方も増えています

「一度合祀されたら、もうお参りできない」と思われることがありますが、そんなことはありません。

多くの施設では合祀の後もお参りスペースが設けられており、お盆・お彼岸・命日に出向いて手を合わせることができます。

また施設側が定期的に合同供養を執り行うところも多く、「供養が途切れてしまう」という心配はほとんど当てはまりません。

どの供養の形を選んでも、「遺骨が粗末に扱われる」ということはありません

永代供養墓も樹木葬も合祀も、施設の方々が責任を持って管理・供養を続けてくれています。

「お墓という形がなくなった=ご先祖様の居場所がなくなった」ではないのです。

居場所の形が変わっただけで、供養の気持ちはしっかりと届いています。

お盆やお彼岸・法要は場所が変わっても続けられる

お盆やお彼岸・法要は新しい供養先・自宅・お寺への相談で場所が変わっても続けられると伝えるイラスト

「お墓がなくなったら、お盆やお彼岸はどうすればいいのだろう。」そう戸惑っている方は多いと思います。

毎年欠かさず手を合わせてきた場所がなくなることへの不安は、当然の気持ちです。

しかし、どうかご安心ください。

お盆・お彼岸・法要は、場所が変わっても続けることができます

「お墓がなくなった=年間行事ができなくなった」ではありません。

供養の場所が変わっただけで、手を合わせる気持ちは何も変わらないのです。

新しい場所でも、これまでと同じようにできることがあります。

  • お盆・お彼岸に供養先へお参りに出向く
  • 施設が開く合同供養に家族で参加する
  • 命日や節目に自宅で花や線香を供えて手を合わせる

新しい供養先へはこれまで通りお参りできる

永代供養墓や樹木葬を選んだ場合、その施設がこれからのお参り先になります。

お盆・お彼岸・命日には、これまでお墓に足を運んでいたのと同じように、施設へ出向いて手を合わせることができます

多くの施設では参拝のスペースが整備されており、花や線香を供えることも可能です。

お盆の時期に合わせた合同供養が行われる施設もあり、家族でそこに参加するという形も自然に定着している家庭が増えています。

「場所が変わった」と最初は戸惑うかもしれませんが、数回お参りを重ねるうちに、新しい場所が「手を合わせる場所」として心になじんでいくものです。

なかでも永代供養は、お寺や霊園が家族に代わって遺骨を管理・供養してくれる仕組みで、墓じまいの後のお参り先として選ばれることの多い方法です。

お墓を継ぐ人がいなくても無縁になる心配が少なく、年間の管理に追われることもありません。

お盆やお彼岸には施設へ出向いて手を合わせられ、施設によっては合同供養や年忌法要にも対応してくれます。

永代供養の手続きや費用、種類については「墓じまい後の永代供養とは?|手続き・費用・種類を徹底解説」で詳しく解説しています。

自宅では仏壇や手元供養で供養を続けられる

供養先が遠くて頻繁にお参りに行けない場合や、もっと身近で供養したい場合は、自宅での供養が日常の中心になります。

すでにある仏壇に手を合わせたり、遺骨の一部を小さな骨壺やペンダントに納めて手元に置いたりと、自分たちのペースで続けられます。

お盆には花・線香・故人が好きだったものをお供えして手を合わせるという形は、多くの家庭でごく自然に行われています。

毎朝手を合わせる、命日には好きだった食べ物を供える、お彼岸の時期に花を飾る。

そういった小さな習慣の積み重ねが、立派な供養になります

とくに手元供養は、新しくお墓を持たなくても、遺骨を身近に感じながら供養を続けられる方法として近年広がっています。

費用を抑えやすく、住まいの事情に合わせて選べるのも特徴です。

骨壺やペンダント、ミニ骨壺などさまざまな形があり、遺骨の大半は永代供養墓に納め、一部だけを手元に残すという組み合わせもできます。

進め方や費用、選び方は「墓じまいの手元供養・自宅保管の進め方|法律・費用・選び方も解説」で詳しく解説しています。

そもそもお盆やお彼岸は、特定のお墓に向かうための行事というより、ご先祖様を思い、感謝を伝えるための時間です。

だからこそ、お墓という場所がなくても、自宅で静かに手を合わせるだけで、その意味は十分に果たせます。

「立派な仏壇がないと供養にならない」ということもありません。

写真の前に好きだった飲み物を供える、心の中で語りかける。

そうした素朴な形でも、気持ちはきちんと届きます。

大切なのは、形よりも続けていく気持ちです。

年忌法要はお寺や供養先に相談して続けられる

「三回忌や七回忌といった年忌法要は、これからどうすればいいのか」という不安を抱えている方も多いと思います。

結論からお伝えすると、年忌法要は墓じまいをしても続けることができます

方法はいくつかあります。

ひとつは、もともとお付き合いのあったお寺に引き続き法要をお願いする方法です。

墓じまいでお寺との関係を整理した場合でも、法要だけ個別に依頼できることがあります。

もうひとつは、新しい供養先のお寺や施設に法要を依頼する方法です。

永代供養墓や樹木葬を選んだ施設では、年忌法要に対応してくれるところも多くあります。

「どこに相談すればいいかわからない」という場合は、まず新しい供養先の窓口に「年忌法要はお願いできますか」と聞いてみるのが、いちばん手軽な第一歩です。

お坊さんへの頼み方やお礼の相場については墓じまいのお坊さんへの頼み方と費用を解説|お布施相場と当日マナーが参考になります。

行事ごとに「これからどう続けるか」を整理すると、次のようになります。

年間の行事新しい供養先がある場合自宅で供養する場合
お盆・お彼岸施設へお参りに出向く自宅の仏壇や祭壇で手を合わせる
命日のお参り施設へ出向く/合同供養に参加花や好物を供えて手を合わせる
年忌法要供養先のお寺・施設に依頼お寺に個別に依頼して営む

お盆・お彼岸・法要はどれも、「特定のお墓があるから成立する行事」ではありません。

手を合わせる場所と気持ちがあれば、どんな形でも成立します。

場所が変わることへの戸惑いは自然なことですが、回数を重ねるうちに「これが自分たちのやり方」という感覚が育っていきます。

焦らず、一つひとつ自分たちに合った形を作っていけば大丈夫です。

墓じまいの後にやっておくと安心なこと

墓じまいでは、手続きや費用にばかり目が向きがちです。

けれども、その後のことを少し頭に入れておくと、墓じまいを終えてからの暮らしがぐっと安心になります。

難しいことではありません。

手続きが済んだ後にやっておくと、数か月後・数年後の「あのとき確認しておけばよかった」という後悔を減らせる、小さなことがあります。

これから墓じまいを進める方も、全体の流れの中で覚えておくとよいでしょう。

墓じまいの後にやっておくと安心な3つのこと

  • 位牌の扱いを決めておく
  • 親族や家族に墓じまいの報告をしておく
  • 新しい供養先との今後の付き合い方を確認する

位牌の扱いを決めておく

墓じまいをするとき、お墓の中の遺骨は新しい供養先へ移ります。

しかし自宅にある位牌は、墓じまいをしても自動的にどこかへ移るわけではありません。

位牌はそのまま自宅で手元に置いて供養することもできますし、お寺に永代供養として預けることもできます。

「位牌はどうすればいいのか」と後から迷う方は少なくありません。

墓じまいのタイミングで一緒に考えておくと、気持ちの整理がつきやすくなります。

位牌の手放し方や供養の方法については墓じまいで位牌はどう処分・供養すれば良い?|3つの方法と費用相場をやさしく解説で詳しく解説しています。

親族や家族に墓じまいの報告をしておく

墓じまいは、自分たちだけの問題ではありません。

ご先祖様のお墓は、親族みんなにとってのよりどころでもあります。

「知らないうちにお墓がなくなっていた」と後から親族が知ると、思わぬ感情的なすれ違いが生まれることがあります。

墓じまいが完了したら、お墓がどこに移ったか、これからどこへお参りすればよいかを、関係する親族に一度きちんと伝えておくとよいでしょう

とくに、これまで一緒にお墓参りをしてきた方や、年に一度顔を合わせていた方には、早めに伝えておくと安心です。

連絡の方法は電話でも手紙でも構いません。

新しい供養先の場所やお参りの仕方を一言添えておくと、相手も「これからどうすればいいか」がわかって受け取りやすくなります。

「報告しなければならない」という義務感よりも、「これからも一緒にお参りしてほしい」という気持ちで伝えると、相手にも受け取ってもらいやすくなります。

新しい供養先との今後の付き合い方を確認する

遺骨を新しい供養先に移した後、「年間の管理費はいくらか」「お参りはいつでもできるのか」「法要をお願いするにはどうすればよいか」といった点を、あらかじめ確認しておくと安心です。

供養先によってルールはさまざまで、年間の法要のスケジュールが決まっている施設もあれば、個別に予約が必要な施設もあります。

お盆やお彼岸に合わせてお参りしたいと思ったとき、戸惑わないためにも、今のうちに窓口に問い合わせておくと安心です

確認しておきたいのは、次の3点です。

  1. お参りの方法(いつ・どのように参拝できるか)
  2. 法要の依頼方法(年忌法要をお願いできるか)
  3. 管理費の支払いタイミングと金額

この3点を押さえておけば、まず困ることはありません。

どれも「やらなければ墓じまいが無効になる」というものではありませんが、後から「あのとき確認しておけばよかった」と感じる場面を減らすために、とても効果的です。

なお、墓じまいの後にかかる費用は、選んだ供養の形によって幅があります。

永代供養墓や合祀は、最初にまとまった金額を納めれば、その後の管理費がかからないものも多くあります

一方、納骨堂や個別の区画を持つ樹木葬では、年間数千円から1万円程度の管理費が続く場合もあります。

また、年忌法要を依頼するときのお礼は、一回あたり3万円から5万円ほどが目安です。

あらかじめ「これから毎年どのくらいかかるのか」を把握しておくと、無理なく続けられる供養の形を選べます

お金の見通しが立つと、気持ちの面でもぐっと落ち着いて構えられます。

墓じまいは供養の終わりではなく形を変える選択

墓じまいを考えるとき、「お墓をなくして、ご先祖様に申し訳ないのではないか」「後で後悔しないだろうか」と、ためらう方は決して少なくありません。

実はこれが、墓じまいになかなか踏み切れない、いちばん大きな理由だったりします。

でもここで、一度立ち止まって考えてみたいことがあります。

その「申し訳なさ」は、いったい何に対するものでしょうか。

「お墓がなくなった=供養終わり」ではない

多くの方が感じる後悔の根っこには、「お墓がなくなる=ご先祖様を供養できなくなる」という思い込みがあります。

しかしこれは、事実ではありません。

供養とは、手を合わせ、故人を思い、その存在に感謝する行為です。

それはお墓という「形」に縛られたものではありません。

永代供養墓でも、樹木葬でも、手元供養でも、手を合わせる気持ちがある限り、供養は続いています。

お墓がなくなったのではなく、供養の形が変わったのです。

「終わった」のではなく「変わった」のだと捉え直すことが、後悔をやわらげる最初の一歩になります

正しい供養の形はひとつではない

日本では長い間、「お墓を持ち、定期的にお参りする」ことが供養の標準的な形とされてきました。

しかし供養の形は時代とともに変化してきており、いまは家庭によってさまざまな形があります

自宅に仏壇を置いて毎朝手を合わせる家庭もあれば、納骨堂に月一度お参りに行く家庭もあります。

遺骨を手元に置いてそばに感じながら暮らす方もいます。

それらはどれも「正しい供養」です。

大切なのは、故人を思う気持ちが続いていること

その気持ちがあれば、形は家族それぞれが自分たちに合ったものを選んでよいのです。

永代供養との違いを整理したい方は墓じまいと永代供養の違いとは?意味・手順・費用と選び方を解説もご覧ください。

「終わった」ではなく「変わった」と捉える3つの視点

  • 遺骨は新しい場所できちんと供養されている
  • お盆や法要は場所を変えて続けられる
  • 供養の形を選び直すことは家族の自然な選択

後悔を前向きな選択の入口に変える

大切なのは、墓じまいをした後を悔やむことではなく、「これからどう供養していくか」「自分たちに合った供養の形は何か」を、進める前から一緒に考えておくことです。

その見通しが立てば、墓じまいそのものにも、安心して踏み出せます。

実際、墓じまいをした後に「気持ちが軽くなった」「これでよかったと思えるようになった」と感じる方も少なくありません。

その多くは、新しい供養の形を整え、これからの向き合い方が見えてきたときに訪れる気持ちです。

迷いや不安が伴うのは、ご先祖様のことを真剣に考えている証でもあります。

形は変わっても、供養の気持ちは途切れていません

そのことを、どうか心に留めておいていただけたらと思います。

自分に合った供養の形を一つずつ選んでいこう

ここまで読んでくださったあなたは、墓じまいをした後の暮らしが、少し具体的に見えてきたのではないでしょうか。

「した後どうなるのか分からない」という漠然とした不安が、「遺骨の行き先」「年間行事の続け方」「気持ちの整理」という考えられる課題として整理できたはずです。

遺骨はきちんと供養される。

お盆や法要は場所が変わっても続けられる。

供養の形は変わるだけで、終わるわけではない。

この3つが腑に落ちると、墓じまいへのためらいが「自分たちに合うものを選べる課題」に変わり、気持ちがずいぶん軽くなります

墓じまいを進めるかどうかも含めて、次の一歩は小さくて構いません

今週末、ご家族と「これからのお墓やお参りをどうしようか」と話し合ってみる。

あるいは気になる永代供養墓や樹木葬の施設を一つだけ調べてみる。

それだけで十分です。

供養の形は、必要であれば将来また見直すこともできます。

どうかご自身のペースで、一つずつ確かめていってください。

参考リンク:

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