
浄土真宗の墓じまい費用は30万円〜150万円
お布施や離檀料の内訳を解説
【2026年1月更新】
「浄土真宗のお墓を墓じまいしたいけど、費用はどれくらいかかるの?」
浄土真宗のお墓の墓じまいを検討しているあなたは、費用面での不安を抱えているのではないでしょうか。
「お布施はいくら包めばいいの?」「離檀料って必ず払わないといけないの?」など、
浄土真宗特有の手続きや費用項目がわからず、なかなか前に進めない方も多いはずです。
この記事では、浄土真宗の墓じまいにかかる費用を徹底解説します。
結論から言うと、浄土真宗の墓じまいには総額30万円〜150万円程度が必要です。
「思ったより高い…」と感じるかもしれませんが、安心してください。
この記事を読めば、費用の内訳が明確になり、予算が立てられるだけでなく、浄土真宗特有の手順と作法が理解できます。
実は、浄土真宗の墓じまいは他宗派と比べて特別に高額な項目はありません。
この記事では、実例を用いた費用例や、費用を抑える方法もご紹介します。
ぜひ最後までお読みください!
Check
この記事を読んで理解できること
- 浄土真宗墓じまいの費用の内訳
- 浄土真宗特有の手順と作法
- 費用を抑える方法
目次
浄土真宗の墓じまい費用と内訳
浄土真宗の墓じまいには、総額30万円〜150万円程度が標準的な範囲です。
この金額は、他宗派と比べて特別に高額というわけではありません。
主な費用項目は以下の4つです。
- 墓石撤去費用:20万円〜60万円
- 遷仏法要のお布施:2万円〜5万円
- 永代供養料:5万円〜100万円
- 行政手続き費用:数百円〜1,500円程度
費用の大部分を占めるのは、墓石撤去費用と永代供養料です。
浄土真宗のお寺に払うお布施は、全体の1〜2割程度にとどまります。
それでは、各費用項目について詳しく見ていきましょう。
費用項目①:墓石撤去・整地費用(20万円〜60万円)
墓石撤去・整地費用は、墓じまいの中で最も大きな割合を占める費用です。
墓石の解体・撤去、区画の整地には専門業者による重機作業が必要で、一般的には20万円〜60万円程度が相場とされています。
費用が変わる3つの要因
①墓地の立地条件
平地の霊園であれば重機が入りやすく費用を抑えられますが、
山間部や傾斜地では重機の搬入が困難になり、人力作業が増えるため費用が高くなります。
②墓石の大きさ
小型の墓石(1㎡未満)であれば20万円程度で済むことが多いですが、大型の家墓(5㎡以上)になると60万円以上かかることもあります。
③作業の難易度
狭小地や傾斜地など、作業が困難な場所では追加費用が発生します。
また、墓地の規則で特定の業者しか入れない場合も、費用が高くなる傾向があります。
費用を抑えるポイント
複数の業者から相見積もりを取ることで、10万円以上の差が出ることも珍しくありません。
少なくとも2〜3社から見積もりを取り、作業内容と費用の内訳を比較しましょう。
また、墓地の管理者に「指定業者以外でも作業可能か」を確認することも重要です。
指定業者制度がない霊園であれば、より安価な業者を選べる可能性があります。
業者の選び方について詳しく知りたい方は、墓じまいはどこに頼むべき?安心できる業者の選び方とおすすめ業者の記事も参考にしてください。
費用項目②:遷仏法要(供養)のお布施(2万円〜5万円)
浄土真宗では、墓じまいの際に「遷仏法要(せんぶつほうよう)」という儀式を行います。
他宗派では「魂抜き」や「閉眼供養」と呼ばれることが多いですが、浄土真宗では「魂」という概念を用いず、「ご本尊をお迎えする」という考え方をします。
浄土真宗特有の「遷仏法要(せんぶつほうよう)」を知ろう
浄土真宗では、お墓を単なる石ではなく「ご本尊の分身をお迎えする場」と考えます。
そのため、墓じまいの際には、ご本尊を丁重にお迎えし、菩提寺にお返しする儀式が必要になります。これが遷仏法要です。
お布施の相場は2万円〜5万円
お布施は「お気持ち」が基本ですが、一般的には2万円〜5万円程度が相場とされています。金額は、菩提寺との関係性や地域の慣習によって変動します。
檀家歴が長く、菩提寺との関係が良好であれば、3万円〜5万円程度で済むケースも多くあります。
一方で、遠方から僧侶を呼ぶ場合などは、お車代も込めて5万円程度になることもあります。
いくら包めばいいか分からない場合は相談しよう
いざお布施を包もうにも、「お気持ちで」と言われることはよくあります。
「お布施をいくら包めばいいか分からない」という場合は、率直に住職に相談してみましょう。
「皆さんはいくらくらい包まれてますか?」と質問すれば、適切なアドバイスをもらえるはずです。
墓じまいのお布施について詳しく知りたい方は、墓じまいのお布施はいくら包む?相場・マナー・渡し方を徹底解説の記事も参考にしてください。
費用項目③:永代供養料・改葬先費用(5万円〜100万円)
墓じまい後、遺骨を新たに永代供養する場合は、受け入れ先の寺院や霊園への納骨費用が発生します。
この費用はどこを選ぶかによって大きく異なり、5万円〜100万円程度と幅があります。
改葬先(永代供養先)による費用の違い
①合祀墓(合葬墓):5万円〜30万円
複数の方の遺骨を一つの墓に納める形式です。最も費用を抑えられる選択肢で、管理費も不要なケースが多いです。
ただし、一度合祀すると遺骨を取り出すことはできません。
②樹木葬:10万円〜50万円
樹木の下に遺骨を埋葬する形式です。自然に還るという考え方に共感する方に人気があります。
個別の区画を持つタイプと、合祀タイプがあり、費用も異なります。
③個別納骨堂:30万円〜100万円
個別の納骨スペースを持つ形式です。お参りしやすく、個別性を保てる一方、費用は最も高くなります。
また、年間管理費(5,000円〜2万円程度)が別途必要になることもあります。
費用だけで決めずに家族と相談しよう
永代供養の選択は、費用だけでなく「どのような形で先祖を供養したいか」という家族の価値観も重要です。
合祀墓は費用を抑えられますが、「個別にお参りしたい」という希望がある場合は、樹木葬や個別納骨堂を検討する必要があります。
家族会議で、予算と希望のバランスを話し合いましょう。
改葬先(永代供養)について詳しく知りたい方は、墓じまいの永代供養が全てわかる!手続き・費用・種類をやさしく解説の記事も参考にしてください。
費用項目④:行政手続き費用(数百円〜1,500円程度)
墓じまいには、行政への届け出が必要です。
具体的には「改葬許可証」の取得が必須で、これには数百円〜1,500円程度の事務手数料がかかります。
必要な書類
- 埋葬証明書:現在の墓地管理者から発行してもらう
- 受入証明書:新しい納骨先から発行してもらう
- 改葬許可申請書:市区町村役場で入手し、記入する
これらの書類を揃えて市区町村役場に提出すると、改葬許可証が発行されます。
手続きの流れと注意点
改葬許可証がないと、遺骨を墓地から取り出すことも、新しい納骨先に納めることもできません。必ず墓石撤去の前に取得しておきましょう。
手続き自体は難しくありませんが、書類の不備があると再提出が必要になります。
不安な場合は、市区町村役場の窓口で事前に確認するか、行政書士に代行を依頼することも可能です(代行費用は3万円〜5万円程度)。
行政の手続きの手順は、お墓の改葬手続きは難しくない!市役所での申請と書類の書き方ガイドも参考にしてください。
離檀料について知っておきたいこと
墓じまいを検討する際、「離檀料」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
離檀料とは、お寺との檀家関係を解消する際に支払うお金のことです。
離檀料に法的義務はない
まず知っておいていただきたいのは、離檀料は法的義務ではないということです。
憲法第20条で信教の自由が認められている現代では、離檀料の支払いをしないことで離檀を止める権利はお寺にはありません。
参考リンク:高額な離檀料を請求されたら裁判?対処法を専門弁護士が解説(外部リンク)
なぜ離檀料を支払うのか
法的義務ではないにもかかわらず、離檀料を支払うケースがあるのはなぜでしょうか。
それは、長年お世話になった菩提寺への感謝の気持ちと、寺院の維持・運営への協力金としての意味があるからです。
特に地方の寺院は、檀家の減少により運営が厳しくなっているところも多く、離檀料はそうした寺院を支える一助となります。
離檀料の相場は0万円〜30万円程度
離檀料の金額は、0万円〜30万円程度と幅があります。檀家歴や地域の慣習、寺院の規模によって異なります。
そもそも、離檀料を請求しない寺院もあれば、
事前に誠実に相談すれば、離檀料が不要になるケースもあります。
「経済的に厳しい」「墓じまいの費用で精一杯」という状況を率直に伝えれば、理解を示してくれる住職も少なくありません。
トラブルを避けるための円満な進め方
離檀料をめぐるトラブルを避けるためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 早めに相談する:墓じまいを決めたら、できるだけ早く菩提寺に相談しましょう。
- 誠実に話す:経済状況や墓じまいの理由を率直に伝えましょう。
- 感謝の気持ちを伝える:長年お世話になったことへの感謝を言葉で伝えることが大切です。
「離檀料を払わないと墓じまいできない」と思い込んで、一人で悩む必要はありません。
まずはお寺に相談してみましょう。
実例で見る!浄土真宗の墓じまい費用
ここでは、実際の墓じまいを想定した3つのケースをご紹介します。
あなたの状況に近いケースから、予算決めの参考にしてください。
Aさん:一般的な墓石(2㎡程度)の墓じまい(約55万円)
状況:
- 墓地の立地:地方都市の平坦な霊園
- 墓石の大きさ:一般的な和型墓石(2㎡程度)
- お寺との関係:良好(檀家歴30年)
費用内訳:
- 墓石撤去・整地費用:30万円
- 閉眼供養(遷仏法要)のお布施:5万円
- 永代供養料(合祀墓):20万円
- 行政手続き(改葬許可証など):1,000円
- 合計:約55万円
このケースは、最も一般的なパターンです。
お寺との関係が良好で、事前に丁寧に相談したため、離檀料は不要でした。永代供養はお寺の合祀墓に入り、費用を抑えながら墓じまいしました。
Bさん:潰瘍散骨で費用を抑えた墓じまい(約33万円)
状況:
- 墓地の立地:アクセスの良い平地の霊園
- 墓石の大きさ:一般的な和型墓石(2㎡程度)
- 菩提寺との関係:事前に丁寧に相談
費用内訳:
- 墓石撤去・整地費用:24万円
- 閉眼供養のお布施:3万円
- 海洋散骨:6万円(お骨2名分)
- 行政手続き:500円
- 合計:約33万円
Bさんは、複数の業者から相見積もりを取り、墓石撤去工事の費用を抑えました。
お骨は永代供養せず、海洋散骨を選び、約33万円で墓じまいを終えました。
ケース3:やや高額になった例(約85万円)
状況:
- 墓地の立地:山間部の傾斜地
- 墓石の大きさ:大型の家墓(3㎡以上)
- 菩提寺との関係:やや疎遠
費用内訳:
- 墓石撤去・整地費用:60万円(重機搬入困難で人力作業増)
- 閉眼供養(遷仏法要)のお布施:5万円
- 永代供養料(寺院の合葬墓):20万円
- 行政手続き:500円
- 合計:約85万円
このケースでは、墓地の立地条件が悪く、墓石も大型だったため、撤去費用が高額になりました。
永代供養は寺院の合葬墓を選択し、費用を抑えましたが、結果的に85万円となりました。
各ケースから学ぶポイント
①墓石の大きさで費用が大きく変わる
ケース1や2とケース3の大きな違いは、墓石の大きさです。
大きく、立派なお墓の場合は、それだけ工期がかかり人件費が高くなる他、処分料も高くなります。
②複数業者からの相見積もり
ケース2では、複数業者から相見積もりを取ることで、墓石撤去費用を10万円抑えることができました。
少なくとも2〜3社から見積もりを取りましょう。
③供養形態の選択肢
永代供養料は、供養形態によって大きく異なります。
合祀墓や樹木葬を選べば費用を抑えられます。また、海洋散骨を選べば、お骨の供養は数万円で済ませることもできます。
家族で話し合い、予算と希望のバランスを考えましょう。
墓じまいの費用を抑える4つの方法
「できることなら墓じまいの費用を抑えたい…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
経済的に無理のない範囲で最善を尽くすことこそが、持続可能な供養につながります。
ここでは、費用を抑えながら先祖への敬意を保つ5つの方法をご紹介します。
1.複数業者から相見積もりを取る
墓石撤去費用は、業者によって10万円以上の差が出ることも珍しくありません。
少なくとも2〜3社から見積もりを取り、作業内容と費用の内訳を比較しましょう。
見積もりを取る際は、以下の点を確認してください。
- 作業内容の詳細(解体、撤去、整地の範囲)
- 追加費用の有無(処分費、運搬費など)
- 見積りに内訳がしっかり載っているか
2.事前に菩提寺と誠実に相談する
菩提寺との関係を円満に保ちながら費用を抑えるには、早めに誠実に相談することが最も重要です。
「経済的に厳しい」「墓じまいの費用で精一杯」という状況を率直に伝えれば、多くの住職は理解を示してくれます。
離檀料が不要になったり、お布施の金額を柔軟に対応してくれたりするケースも多くあります。
相談する際は、以下の点を伝えましょう。
- 墓じまいを考えている理由
- 管理して頂いたお寺への感謝の気持ち
3.合祀墓や樹木葬など費用を抑えた供養形態を検討
永代供養料は、供養形態によって大きく異なります。
個別納骨堂は30万円〜100万円程度かかりますが、合祀墓であれば5万円〜30万円程度で済みます。
「個別にお参りできなくなるのは寂しい」と感じるかもしれませんが、合祀墓でも定期的に合同法要が行われるケースが多く、供養の心は変わりません。
家族で話し合い、予算と希望のバランスを考えましょう。
4.家族で役割分担して自分でできることは自分で行う
行政手続きや菩提寺との連絡など、自分でできることは自分で行うことで、代行費用を節約できます。
例えば、改葬許可証の取得は自分で行えば数百円〜1,500円程度ですが、行政書士に依頼すると3万円〜5万円程度かかります。
家族で役割分担し、できることは自分たちで進めましょう。
最後に:費用を押さえながら家族と話してみよう
墓じまいは、「先祖を粗末にすること」ではありません。
むしろ、現実的で持続可能な供養の形を選ぶことこそが、先祖への真の敬意です。
浄土真宗の教えに沿った丁寧な手順を踏み、家族みんなで選択し、納得することが最も大切です。
この記事でご紹介した情報をもとに、ご家族や遠方のお子さんと具体的な金額を共有しながら、前向き話し合ってみてください。
先祖への感謝の気持ちを大切にしながら、現実的で持続可能な供養の形を、家族みんなで選択していきましょう。
参考リンク:



