
臨済宗の仏壇じまい4つの手順
費用の目安と相談先の選び方
【2026年8月更新】
臨済宗の仏壇じまい・仏壇処分は、どんな手順で進めればいいの?と気になっている方も多いですよね。
「仏壇をどうにかしなければいけないのは分かっている。でも、お寺が先なのか、業者が先なのか、何から手をつければいいのか見当がつかない」。
そんな気持ちでこの記事にたどり着いた方もいらっしゃると思います。
実際、過去のご相談でも「仏壇のことまで考えていなくて、どうしてよいか分からず焦って連絡しました」というお声をいただいてきました。
同じところで立ち止まる方は少なくありません。
臨済宗の仏壇じまいは、仏壇から魂を抜く供養をしてから引き取ってもらうという、2つのステップが基本です。
お寺か、供養に対応した引き取り業者に連絡すれば、順番どおりに進められます。
ただし、この2つのステップは順番が大切です。
どちらを先に動かすかを取り違えると、供養が形だけになってしまったり、引き取り当日に段取りが崩れたりすることがあります。
臨済宗妙心寺派の清昌寺が公式に案内しているとおり、仏壇を動かす前に魂を抜く供養を済ませることが作法とされています。
この順番を守ることが、ご先祖への礼を尽くしたとご自身が納得できる進め方になります。
この記事では、なぜ魂を抜く供養が必要なのか、相談先はお寺か業者のどちらを選べばよいのか、連絡から引き取りまでの4つの手順、費用の目安、そして仏壇の中のものをどう仕分けるかを、順番にお伝えします。
読み終えるころには、次に何をすればよいかが具体的にイメージでき、ご家族への説明も落ち着いて進められる状態になります。
この記事を読んで分かること
- 供養を先に済ませてから引き取る順番
- お寺と引き取り業者の選び分け方
- 供養へのお礼と引き取り費用の目安
- 仏壇の中で手元に残すものの見分け方
ぜひ最後までお読みください!
臨済宗の仏壇じまいは供養してから引き取る

臨済宗の仏壇じまいには、押さえておきたい「順番」があります。
仏壇を引き取ってもらう前に、まず仏壇から魂を抜く供養を行うことが、臨済宗における作法です。
この供養は、お寺によっては魂抜き、お性根抜きといった呼び方をされることもありますが、意味はどれも同じです。
電話で相談するときは「供養をお願いしたい」と伝えるだけで通じます。
臨済宗妙心寺派の清昌寺が公式サイトで案内しているとおり、仏壇を動かす前にこの供養を済ませることが求められています。
この順番を守ることが、「ご先祖にきちんと礼を尽くせた」と、ご自身が納得できる進め方になります。
仏壇から魂を抜く供養がなぜ必要なのか
仏壇は、ご先祖の魂が宿る場所として大切にされてきたものです。
そのまま業者に引き取ってもらうだけでは、「魂が入ったまま手放してしまった」という気持ちが、あとになっても残り続けます。
魂を抜く供養とは、お坊さんに読経をしていただき、仏壇に宿っていた魂をお戻しする儀式のことです。
この供養を済ませることで、仏壇はただの「家具」としての状態に戻ります。
そのうえで引き取ってもらうことが、正しい手順です。
供養を省いてしまうと、形の上では仏壇を処分できたとしても、「本当によかったのだろうか」という気持ちが残りやすくなります。
しきたりを大切にしたいと思うからこそ、ここは丁寧に踏んでおきたい段階です。
引き取りまでに自分で済ませておくこと
供養の前後に、ご自身で動いておくとよいことがいくつかあります。
まず確認しておきたいのは、付き合いのあるお寺の連絡先と、仏壇のサイズです。
お寺に連絡する際には「仏壇の高さと横幅」を聞かれることがあります。
あらかじめメジャーで測っておくと、やり取りがスムーズになります。
次に、仏壇の中にある位牌・過去帳・遺影・仏具の確認も、引き取りより前に済ませておくと安心です。
過去帳とは、ご先祖の戒名や亡くなった日を記録した帳面のことです。
供養の当日までに、手元に残すものとそうでないものを大まかに仕分けておくと、当日の流れが落ち着いて進みます。
また、引き取りを業者に依頼する場合は、搬出経路の確認も必要です。
仏壇が置かれている部屋の出入り口の幅、廊下の幅、玄関の広さを確認しておくと、見積もりの精度が上がり、当日のトラブルも防ぎやすくなります。
仏壇の片付け全体の流れを事前に把握したい方には、仏壇の正しい片付け方法|供養から粗大ゴミまで後悔なく手放す手順が参考になります。
供養から引き取りまでの全体像を確認してから動くと、手順の取り違えが起きにくくなります。
相談先はお寺か引き取り業者の2択で考える

仏壇じまいを進めるにあたって、最初に迷いやすいのが「誰に連絡すればいいのか」という点です。
結論からお伝えすると、相談先はお寺か、供養に対応した引き取り業者の2択で考えれば十分です。
どちらを選ぶかは、お寺との付き合いの深さや、お寺への連絡が取りやすいかどうかによって決まります。
遠方でも近くの臨済宗のお寺に依頼できる
「付き合いのあるお寺が実家のある地方にあって、今の住まいからは遠い」という場合でも、現在お住まいの地域にある臨済宗のお寺に供養を依頼できるケースが多くあります。
これまで付き合いのあるお寺に事情を伝えたうえで、近くのお寺を紹介してもらえることもあります。
まずは電話で相談し、「現在地から近い臨済宗のお寺を教えていただけますか」と聞いてみるのが、最もスムーズな進め方です。
お寺への連絡が難しい場合や、どのお寺に相談すればよいか見当がつかない場合は、臨済宗は妙心寺派・建長寺派など14の宗派に分かれ、それぞれに本山が置かれていますので、ご自身の宗派の本山へ問い合わせる方法もあります。
お寺への最初の電話で伝える3つのこと
電話が苦手な方でも、次の3点を伝えるだけで話が進みます。
- 臨済宗の仏壇じまいを考えていること
- 仏壇の供養をお願いしたいこと
- 仏壇の引き取りまで頼めるかどうか
お礼の目安を尋ねても失礼にはあたりません。
「目安はどのくらいでしょうか」と聞いて構いません。
供養と引き取りをまとめてお願いできる業者もある
「お寺への連絡がどうしても難しい」「お寺との付き合いが薄く、どこに相談すればよいか分からない」という方には、供養と引き取りをセットで対応している専門業者という選択肢があります。
こうした業者は、提携しているお坊さんによる供養の手配から、仏壇の搬出・処分までを一括で請け負ってくれます。
自分でお寺を探す手間が省けるため、時間や体力の面で負担を減らしたい方に向いています。
ただし、業者によって対応の範囲や費用はさまざまです。
「供養はどのお坊さんが行うのか」「お礼は費用に含まれているのか、別途必要なのか」を、依頼前に確認しておくと安心です。
実際に業者へ相談したときのやり取りの流れは、仏壇じまいの依頼・お焚き上げ・位牌の魂抜き・仏具と過去帳まで一度にご相談くださったLINEのやり取りで確認できます。
どんな内容を最初に伝えればよいかのイメージが、具体的につかめます。
迷ったときの選び分けの目安
お寺に相談するか、業者に相談するか。
どちらが正解ということはありません。
迷ったときは、次の3点を目安に考えてみてください。
- 法事などで付き合いのあるお寺がはっきりしている場合は、まずお寺に連絡する
- お寺が分からない、または遠方で対応が難しい場合は、業者への一括依頼を検討する
- 費用をできるだけ抑えたい場合は、お寺に供養だけを相談し、引き取りは別の業者に分けて頼む
大切なのは、魂を抜く供養を引き取りより先に行うという順番を守ることです。
相談先が変わるだけで、進め方の中身は同じです。
連絡から引き取りまでは4つの手順で終わる
「何から動けばいいか分からない」という状態が一番つらいものです。
ここでは、連絡から引き取りまでの流れを4つの手順に整理します。
順番どおりに進めれば、仏壇じまいは完結します。
| 手順 | やること | 相談する相手 |
|---|---|---|
| 手順1 | 連絡して供養と引き取りの日程を決める | お寺または引き取り業者 |
| 手順2 | 仏壇の中を仕分けて準備を整える | ご自身・ご家族 |
| 手順3 | 魂を抜く供養をしてもらう | お寺のお坊さん |
| 手順4 | 仏壇を搬出・引き取ってもらう | 引き取り業者またはお寺 |
手順1 お寺か業者に連絡して日程を決める
最初にすることは、相談先への連絡です。
お寺に依頼する場合は、付き合いのあるお寺か近くの臨済宗のお寺に電話し、「仏壇の供養をお願いしたい」と伝えます。
その際、仏壇のサイズと設置場所を聞かれることがあるため、あらかじめメモしておくと話がスムーズです。
業者に依頼する場合は、供養と引き取りをセットで対応しているかどうかを最初に確認したうえで、見積もりを依頼します。
写真を送るだけで概算が出るケースも多く、わざわざ現地に来てもらわなくても話が進められます。
連絡からお見積りまでの流れは、仏壇処分の費用と魂抜きを最初に確認し、サイズまでそえてメッセージをくださったご依頼で実際のやり取りが確認できます。
「最初に何を伝えればいいか」のイメージが具体的につかめます。
手順2 仏壇の中を仕分けて準備を整える
日程が決まったら、引き取り当日に向けて仏壇の中を整理しておきます。
位牌・過去帳・遺影・仏具などを取り出し、手元に残すものとそうでないものに分けておくと安心です。
位牌や過去帳はご先祖の記録が残る大切なものですので、手放すかどうかは引き取り当日までに決めておくと、当日が落ち着いて進みます。
また、仏壇の引き出しや扉の中に現金や通帳・書類が入っていることもあります。
引き取り前に中身をすべて確認しておくことが大切です。
手順3 当日、魂を抜く供養を行う
当日はまず、お坊さんによる供養から始まります。
読経によって仏壇に宿っていた魂をお戻しし、仏壇を「ただの家具」の状態に戻す儀式です。
所要時間は30分から1時間程度が目安です。
服装は、平服で問題ありません。
ただし派手な色柄は避け、落ち着いたものを選ぶのが一般的なマナーです。
お坊さんへのお礼(お布施)は、当日の供養が始まる前か終わった直後に渡します。
封筒の表書きは「御布施」とし、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが丁寧な形です。
手順4 供養のあとに仏壇を引き取ってもらう
供養が済んだあと、仏壇の搬出に移ります。
業者が引き取りに来る場合は、当日の作業時間は仏壇のサイズや搬出経路によって変わります。
搬出前に、扉や引き出しが開かないようガムテープなどで固定しておくと作業がスムーズになります。
お寺に引き取りを依頼した場合は、お焚き上げ(お寺で焼いて供養すること)という形で丁寧に処分してもらえます。
業者に依頼した場合は、合同で供養をしたうえで処分されるケースが多く、どちらの方法でも供養を経た形で手放せます。
4つの手順をまとめると、「連絡→仕分け→供養→搬出」という流れになります。
一度に全部を動かす必要はありません。
まず手順1の連絡だけを済ませれば、あとは日程に沿って進められます。
費用はお礼と引き取り費用の2つで考える
仏壇じまいにかかる費用は、大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。
供養へのお礼(お布施)と、仏壇の引き取り費用です。
この2つの合計が、仏壇じまい全体にかかるおおよその費用になります。
ご家族への説明の前に、それぞれの目安を把握しておくと話がまとまりやすくなります。
| 費用の種類 | 目安 | 変わる条件 |
|---|---|---|
| 供養へのお礼(お布施) | 1万円〜5万円 | 地域・お寺との付き合いの深さ |
| 仏壇の引き取り | 1万円〜7万円 | 仏壇の大きさ・搬出のしやすさ |
| お車代 | 5,000円〜1万円 | お坊さんに自宅まで来てもらう場合 |
| 仏具・位牌の追加供養 | 数千円〜1万円台 | 一緒に供養・処分を頼む場合 |
| 供養と引き取りをまとめて頼む場合の総額 | 2万円〜9万円 | 供養の形(個別か合同か)・仏壇の大きさ |
供養へのお礼の目安
供養へのお礼(お布施)の相場は、お寺に直接お願いする場合で1万円から5万円程度が目安とされています。
ただし、お布施には「決まった金額」というものがありません。
地域やお寺によって異なり、お寺との付き合いの深さによっても変わることがあります。
「いくら包めばよいか分からない」という場合は、お寺に直接「目安を教えていただけますか」と聞いても失礼にはなりません。
最近は丁寧に教えてくださるお寺も多くなっています。
お布施以外にも、お車代(5,000円から1万円程度)を別途用意する場合があります。
お坊さんが自家用車などで来てくださる場合に渡すもので、こちらも地域やお寺によって対応が異なります。
事前に確認しておくと当日が落ち着きます。
供養に対応した業者に依頼する場合は、お礼が引き取り費用に含まれているケースと、別途必要なケースがあります。
見積もりを取る際に「供養のお礼は費用に含まれていますか」と確認しておくと、あとから費用が増えるという事態を防げます。
仏壇の大きさで変わる引き取り費用
仏壇の引き取り費用は、仏壇のサイズと搬出条件によって大きく変わります。
おおよその目安は次のとおりです。
- 小型仏壇(高さ60cm以下):1万円から2万円程度
- 中型仏壇(高さ60cmから120cm程度):2万円から4万円程度
- 大型仏壇(高さ120cm以上):3万円から7万円程度
ただしこれはあくまで目安であり、搬出経路の状況(階段の有無・廊下の幅・エレベーターの有無など)によって費用が変わることがあります。
また、仏具や位牌をあわせて引き取ってもらう場合は、その分が加算されるケースもあります。
費用の全体像をまとめると、お礼1万円から5万円と引き取り費用1万円から7万円が、仏壇じまいにかかるおおよその範囲です。
供養と引き取りをまとめて業者に頼む場合は、総額2万円から9万円程度を見ておくと大きくは外れません。
仏壇のサイズと相談先によって幅がありますので、まずは見積もりを1件取ることが、費用の見通しを立てる最も確実な方法です。
仏壇じまいの費用全体の相場と進め方については、仏壇じまいの費用と正しい手順|後悔しない進め方がこれ1つで分かるにまとめています。
費用の内訳をご家族に説明する前に、あわせて確認しておくと話がまとまりやすくなります。
仏壇の中のものは手放す前に仕分ける
仏壇の引き取り当日までに、済ませておきたいことがあります。
仏壇の中に入っているものを、「手元に残すもの」と「一緒に手放すもの」に仕分けておくことです。
これを当日までに終わらせておくかどうかで、引き取り当日の落ち着き方がまったく変わります。
位牌や過去帳、遺影の扱い
仏壇の中で最も丁寧に扱いたいのが、位牌・過去帳・遺影の3つです。
位牌は、ご先祖の魂の依り代とされるものです。
仏壇を手放した後も、手元に残して自宅で供養を続ける方もいます。
一方で、お寺に永代供養をお願いしたり、合祀墓に納めたりする形を選ぶ方もいます。
どうするかをあらかじめ決めておくと、当日の手続きが落ち着いて進みます。
過去帳は、先祖代々の法名・戒名・命日などが記録された帳面です。
家族の歴史として手元に残しておくことをおすすめします。
遺影は、仏壇と一緒に手放すこともできますが、手元に残したい場合はあらかじめ取り出しておくと確実です。
手放す場合は、そのままごみとして出すことに抵抗を感じる方も多いため、お寺や業者にお焚き上げをお願いする方法もあります。
仏壇そのものを手放すことへの迷いが残っている方は、いらない仏壇の処分方法は?罰当たりにならない供養方法と手放し方を解説も読んでおくと、気持ちの整理がつきやすくなります。
現金や書類の確認を忘れない
見落としやすいのが、仏壇の引き出しや内部の小物入れに保管されている現金・通帳・印鑑・権利書などの書類です。
「仏壇の中に現金が入っていた」というのは、実際のご相談でもよく聞くことです。
仏壇はご先祖への供え物や香典を一時的に保管する場所として使われていたケースがあり、引き取り後に「中に入っていた」と気づいても取り出せなくなります。
引き取り前日までに中を確認したいもの
- 現金・通帳・印鑑・権利書などの書類
- 位牌・過去帳・遺影(手元に残すかどうかを決めておく)
- 数珠・ろうそく・線香・花立て・香炉などの仏具
- 手紙や写真など、形見として残したい記録類
引き出しと扉の中は、上から順にひとつずつ開けて確認しておくと見落としが減ります。
仕分けの作業は、時間をかけてゆっくり行っても構いません。
一度に全部を決めようとすると、気持ちの整理がつかないまま進めることになります。
「残すもの」と「手放すもの」を大まかに分けておくだけで十分です。
細かい判断は、引き取り当日までに少しずつ整えていけば問題ありません。
引き取りの日程が決まっているなら、逆算して1週間前までに仕分けを終えておくと、当日を落ち着いた気持ちで迎えられます。
お寺か業者に連絡して費用を確認してみよう
ここまでお読みいただいた方は、臨済宗の仏壇じまいの流れと費用の全体像が、おおよそ頭に入っていると思います。
最初にすることは、お寺か業者のどちらかに連絡して、費用と日程の見通しを確認することです。
「供養はどうすればいいか」「引き取り費用はいくらか」「いつ来てもらえるか」。
これらはすべて、連絡してみれば答えが返ってきます。
調べているだけでは分からなかったことが、一本の連絡で具体的になります。
ご家族への説明が先に必要な場合は、費用の見通しを確認してから相談するという順番が落ち着きます。
お礼が1万円から5万円、引き取り費用が仏壇のサイズによって1万円から7万円程度という目安と、供養を先に済ませてから引き取ってもらうという手順を伝えるだけで、多くの方が納得して話が進みます。
「ご先祖への供養をきちんと済ませたうえで、間違いのない形で手放したい」。
そのお気持ちは、供養を先に行い、順番どおりに進めることで形にできます。
完璧に準備が整ってから動く必要はありません。
まずはお寺か業者に連絡して、費用と日程を確認してみてください。
参考リンク:

