
浄土宗の仏壇じまい4つの手順
費用の目安と頼み先の選び方
【2026年8月更新】
浄土宗の仏壇を処分・仏壇じまいするとき、どんな順番で進めればいいの?と迷っていませんか。
親が施設に入り、誰も住まなくなった実家に仏壇だけが残っている。
供養はしてあげたいけれど、どこに頼めばいいのか、お寺に電話していいのか、業者に頼むものなのかも、よく分からない。
そんな状況で、ずっと後回しにしてきた方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えします。
浄土宗の仏壇じまいは、「供養してから処分する」という順番を守るだけで、後悔なく終えられます。
まずお寺か、供養に対応した引き取り業者に連絡することが最初の一歩です。
ただし、順番を知っただけでは動き出せません。
どちらに頼めばいいかの判断基準と、お布施や引き取り費用の目安を知らないまま連絡しようとすると、また迷いが生まれてしまいます。
お寺に頼む場合と業者に頼む場合とで、費用も段取りも変わってくるからです。
費用の見通しも先にお伝えしておきます。
供養のお布施は3万円から5万円ほど、仏壇の引き取りは小型のもので1万円台からが目安です。
供養と引き取りをまとめて業者に頼む場合も、この2つを足した金額が総額の目安になります。
金額が動く条件は本文で詳しく説明します。
この記事では、依頼先の選び方・供養から引き取りまでの具体的な手順・費用の目安を、順を追ってやさしく解説します。
お寺との付き合いが薄くなっていても、実家が遠方にあっても進められる方法を紹介します。
仏壇の中に入っている位牌や写真をどう扱えばよいかも、あとの章でまとめて確認できます。
読み終えるころには、次にどこへ連絡すればよいかがはっきりしているはずです。
この記事を読んで分かること
- 供養を先に済ませてから処分する順番
- お寺と引き取り業者の選び分け方
- お布施と引き取り費用の目安
- 仏壇の中で手元に残すものの見分け方
ぜひ最後までお読みください!
浄土宗の仏壇じまいは供養してから処分する

浄土宗の仏壇じまいを進めるとき、まず知っておいてほしいことがあります。
それは、「供養を先に済ませてから処分する」という順番です。
仏壇はただの家具ではなく、長年ご先祖さまをおまつりしてきた場所です。
そのため一般的には、お寺の僧侶に供養してもらい、仏壇に宿っているとされる魂を抜いてもらってから手放すのが、浄土宗における基本的な流れとされています。
この供養は、お寺によっては魂抜きやお性根抜きといった呼び方をされることもありますが、意味はどれも同じです。
電話で相談するときは「供養をお願いしたい」と伝えるだけで通じます。
この順番を守ることで、「粗末に扱ったのではないか」「罰が当たらないだろうか」という気持ちを抱えずに、気持ちよく終えられます。
逆にいえば、この順番さえ守れば、仏壇じまいは難しいことではありません。
順番が入れ替わってしまったときの考え方
仏壇の処分だけを先に進めてしまったという方も、まれにいます。
そうした場合でも、取り返しがつかないわけではありません。
「知らなかったのだから仕方がない」と気持ちを整理したうえで、その後に改めてお寺で手を合わせる機会を設けたり、手元に残っている位牌や遺影の供養を丁寧に行ったりすることで、ご家族が納得できる形に整えていくことは十分にできます。
お寺に事情を話しても、責められることはまずありません。
済んでしまったことを悔やみ続けるより、これからできることに気持ちを向けるほうが、ご自身にもご先祖さまにも良い形で収まります。
まだ手をつけていないなら順番どおりに進めるだけ
この記事をお読みの方の多くは、まだ仏壇じまいに手をつけていない段階にいると思います。
であれば、あとは「供養してから処分する」順番どおりに進めるだけです。
大きな決断をする必要はありません。
最初にすることは、お寺か業者への連絡だけです。
そこから先は、相手が段取りを案内してくれます。
仏壇じまいの全体的な流れや費用の相場をもう少し広い視点で確認したい方は、仏壇じまいの費用と正しい手順|後悔しない進め方がこれ1つで分かるもあわせて読むと、全体像が把握しやすくなります。
依頼先はお寺か引き取り業者の2択で考える

仏壇じまいの依頼先は、大きく2つに分けて考えると迷いがなくなります。
付き合いのあるお寺に頼むか、供養と処分を一括で引き受けてくれる業者に頼むか、この2択です。
どちらが正しいということはありません。
ご自身の状況に合った方を選べば、それで十分です。
お寺に心当たりがある場合はお寺に連絡する
実家のお墓を管理しているお寺や、法事でお世話になったお寺があれば、まずそちらに電話で相談してみてください。
「仏壇じまいをしたいのですが、供養をお願いできますか」と伝えるだけで大丈夫です。
難しい言葉を使う必要はありません。
「実家の仏壇を処分したいので、お経をあげていただけますか」という一言で通じます。
日程やお布施の目安については、そのときにお寺の側から案内してもらえることがほとんどです。
ただし、お寺に供養だけをお願いした場合、仏壇の引き取りは別に手配が必要になります。
お寺は供養を行う場所であって、家具の運び出しや処分までは行わないことが多いためです。
この点は最初の電話のときに確認しておくとスムーズです。
仏壇の引き取りのみを業者に依頼する場合の費用については、古い仏壇を処分する3つの方法|安心して手放すための基本知識で詳しく解説しています。
お寺への最初の電話で伝える3つのこと
電話が苦手な方でも、次の3点を伝えるだけで話が進みます。
- 浄土宗の仏壇じまいを考えていること
- 供養をお願いしたいこと
- 仏壇の引き取りまで頼めるかどうか
お布施の目安を尋ねても失礼にはあたりません。
「目安はどのくらいでしょうか」と聞いて構いません。
お寺が分からない場合は業者への一括依頼を選ぶ
付き合いのあるお寺が分からない、実家が遠方で足を運ぶのが難しい、そもそもお寺との付き合いがほとんどないという方には、供養と引き取りを一括で請け負う仏壇の引き取り業者への相談が現実的な選択肢になります。
こうした業者は、提携する僧侶に供養を手配したうえで、仏壇の運び出しから処分まで一度に対応してくれます。
お寺への連絡が気後れする方、手続きをできるだけ一本化したい方に向いています。
実際に、遠方から仏壇の処分を相談されたケースでも、電話一本で費用と日程の目安をお伝えし、そのまま進んだ例があります。
仏壇の処分・「時間がないので」と電話くださった相談者様に、電話だけでお見積りできる流れをお伝えしたファーストコンタクトもご参考ください。
どちらを選ぶかは3つのポイントで考える
迷ったときは、次の3点を確認してみてください。
- お寺との付き合いが明確にある場合は、まずお寺に連絡する
- お寺が分からない、または遠方で対応が難しい場合は、業者への一括依頼を検討する
- 費用をできるだけ抑えたい場合は、お寺に供養だけを頼み、引き取りは別の業者に分けて頼む
どちらのルートでも、「供養してから処分する」という順番は変わりません。
依頼先が変わるだけで、進め方の中身は同じです。
なお、大きい仏壇の場合は運び出しの手間や費用が変わることもあります。
大きさ別の対応方法については、大きい仏壇を処分する3つの方法|無理なく安心して手放すための基本知識をあわせて確認しておくと安心です。
供養から引き取りまでは4つの手順で終わる
何から手をつければいいか分からないという方のために、供養から引き取りまでの流れを4つの手順に整理しました。
順番どおりに進めるだけで、仏壇じまいは完了します。
| 手順 | やること | 頼む相手 |
|---|---|---|
| 手順1 | 連絡して日程を決める | お寺または引き取り業者 |
| 手順2 | 仏壇の中のものを仕分ける | ご自身・ご家族 |
| 手順3 | 供養をしてもらう | お寺の僧侶 |
| 手順4 | 引き取り・運び出しをしてもらう | 引き取り業者 |
手順1 お寺か業者に連絡して日程を決める
最初にすることは、依頼先への連絡です。
お寺に頼む場合は電話で「仏壇じまいの供養をお願いしたい」と伝え、訪問日を決めます。
業者に頼む場合も同じで、電話やLINEで相談すれば、費用と日程の目安をその場で確認できることがほとんどです。
なんと言って電話すればいいか分からないという方も、「実家の仏壇を処分したいので、供養と引き取りをお願いしたい」という一言で十分に伝わります。
まず連絡することが、すべての出発点です。
このとき、仏壇の高さと幅、置いてある部屋の階数を伝えられると、費用の見当が早くつきます。
手順2 仏壇の中のものを仕分けて準備する
日程が決まったら、当日までに仏壇の中のものを整理しておきます。
位牌・遺影・お供え物・仏具など、仏壇の中に入っているものは事前に取り出しておく必要があります。
何を手元に残し、何を手放すかについては、あとの「仏壇の中のものは手放す前に仕分ける」で詳しく説明します。
当日までに仕分けを済ませておくと、供養当日の流れがスムーズになります。
とくに、供養の対象にしたいもの(位牌や仏具)と、そのまま手元に残したいもの(写真や手紙)を分けておくと、当日に僧侶へ相談しやすくなります。
手順3 供養の当日を迎える
当日は、僧侶が仏壇の前でお経をあげ、供養を行います。
お経そのものは20分から30分ほどで、あいさつや準備を含めても1時間以内に終わることがほとんどです。
服装は喪服である必要はありませんが、落ち着いた色合いの服装が無難です。
派手な色や柄物は避け、清潔感のある服装であれば問題ありません。
お花・お線香・ろうそくなどのお供え物を用意しておくと、より丁寧な形になります。
ただし、お寺や業者によって当日の段取りは異なるため、事前に確認しておくと安心です。
お布施は供養が終わったあとに渡すのが一般的です。
袱紗(ふくさ)に包んで用意しておくと、その場で慌てずに済みます。
供養の当日までに用意しておくもの
- お布施(白い封筒に入れ、袱紗に包んでおく)
- お花・お線香・ろうそくなどのお供え物
- 落ち着いた色合いの服装(喪服でなくても構わない)
- 手元に残すものを入れる箱や袋
お寺や業者から別の案内があった場合は、そちらを優先して構いません。
手順4 引き取りと、終わったあとの確認
供養が終わったら、仏壇を運び出します。
業者に一括で依頼している場合は、供養の直後にそのまま引き取りまで進むことが多く、当日中にすべて完了します。
お寺に供養だけを依頼した場合は、引き取り業者を別に手配し、運び出しの日を調整します。
引き取りのあとは、仏壇が置いてあった場所を掃除し、必要であれば床や壁の傷みを確認しておくと、そのあとの片付けが進めやすくなります。
運び出しが済んだあとで、仏壇の中に取り忘れたものがないかを最終確認することも大切です。
位牌や遺影など、手元に残すつもりだったものが混ざっていないか、運び出す前にもう一度確認する習慣をつけておくと安心です。
費用はお布施と引き取り費用の2つで考える
仏壇じまいにかかる費用は、大きく2つに分けて考えると把握しやすくなります。
供養のお布施と、仏壇の引き取り費用です。
この2つの合計が、仏壇じまい全体にかかるおおよその費用になります。
ご家族に費用の見通しを伝えるときも、この2つに分けて説明すると話がスムーズに進みます。
| 費用の種類 | 目安 | 変わる条件 |
|---|---|---|
| 供養のお布施 | 3万円〜5万円 | 地域・お寺との付き合いの深さ |
| 仏壇の引き取り | 1万円台〜5万円以上 | 仏壇の大きさ・運び出しのしやすさ |
| 追加でかかるもの | 3千円〜2万円ほど | 僧侶のお車代・位牌の供養・部屋の補修 |
供養のお布施は3万円から5万円が目安
お布施は、供養をしてくださった僧侶へのお礼です。
浄土宗に限らず、仏壇じまいの供養に対するお布施は3万円から5万円ほどを目安に案内されることが多く、1万円台から受けているお寺もあり、幅があります。
ただし、お布施に正解の金額はありません。
地域やお寺との付き合いの深さによって変わることもありますので、心配な場合は事前にお寺へ「目安を教えていただけますか」と確認しても失礼にはあたりません。
むしろ、あとで悩まずに済みます。
お布施の渡し方は、白い無地の封筒か、奉書紙(ほうしょがみ)に包むのが一般的です。
表書きは「御布施」と書き、袱紗に包んで持参します。
供養が終わったあと、「本日はありがとうございました」と一言添えながら両手で渡すのが丁寧な形です。
包み方や表書きをもう少し詳しく確認したい方は、仏壇じまいのお布施相場は3万〜5万円|渡し方とお作法マナーを解説が参考になります。
引き取り費用は大きさと依頼先で変わる
引き取り費用は、仏壇の大きさと依頼先によって幅があります。
小型の仏壇であれば1万円台から対応できる業者もありますが、高さ1メートルを超えるような大型の仏壇になると、運び出しの手間や処分の費用が加わり、3万円から5万円以上になることもあります。
また、集合住宅の上の階や、階段の幅が狭い場所からの運び出しは、追加の費用がかかる場合があります。
依頼の前に仏壇の大きさと運び出しの経路を確認しておくと、見積もりの精度が上がります。
業者に一括で依頼する場合は、供養の手配費用と引き取り費用がまとまった料金になっていることが多く、総額はお布施と引き取り費用を足したくらいが目安になります。
ただし業者によって料金の決め方は大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取って比べると安心です。
追加でかかりやすい費用も知っておく
お布施と引き取り費用のほかに、追加でかかりやすい費用がいくつかあります。
仏壇の中にある位牌や仏具を別に供養・処分する場合は、その分の費用が加わることがあります。
また、お寺の僧侶に自宅まで来てもらう場合、お車代として3千円から5千円程度を用意するケースもあります。
仏壇を撤去したあとに床や壁の補修が必要になる場合は、その工事費用が別にかかることもあります。
こうした費用は事前に読みきれないこともありますが、お布施と引き取り費用の合計に1万円から2万円ほどの余裕を見ておくと、当日に慌てずに済みます。
費用全体の見通しをご家族と先に共有しておくと、「思ったより高かった」という行き違いも防げます。
仏壇じまいの費用と手順をまとめて把握したい方は、仏壇の正しい片付け方法|供養から粗大ゴミまで後悔なく手放す手順もあわせて確認しておくと、準備がより整います。
仏壇の中のものは手放す前に仕分ける
仏壇じまいの当日までに、必ず済ませておきたい作業があります。
仏壇の中に入っているものの仕分けです。
供養が終わったあと、仏壇はそのまま運び出されます。
中にものが残っていると、大切なものが一緒に持ち去られてしまうことがあります。
当日に慌てないよう、事前に手放すものと手元に残すものを整理しておくと安心です。
供養してから手放すもの
位牌・仏具(香炉・花立・燭台など)・過去帳は、長年ご先祖さまのそばに置かれてきたものです。
過去帳とは、ご先祖さまの戒名や亡くなった日を記録した帳面のことです。
これらはごみとして捨てるのではなく、供養を経てから手放すのが一般的な考え方とされています。
位牌については、お寺や業者に供養を依頼するときに、一緒に対応してもらえるか確認しておくと二度手間になりません。
仏具や過去帳も同様に、まとめてお焚き上げ(お寺で焼いて供養すること)をお願いできる場合があります。
仏壇そのものを手放すことへの迷いが残っている方は、いらない仏壇の処分方法は?罰当たりにならない供養方法と手放し方を解説も読んでおくと、気持ちの整理がつきやすくなります。
手元に残してもよいもの
遺影写真・故人の写真・手紙や日記などの記録類は、仏壇の中に入っていても、供養の対象である必要はありません。
形見として手元に置いておきたいものは、仏壇じまいの前に取り出しておくと確実です。
写真まで処分しなければいけないのか、と心配される方もいますが、そんなことはありません。
手元に残したいものは残す、それで十分です。
ご家族の間で「誰が引き取るか」が決まっていないものは、仏壇じまいの前に一度話し合っておくと、あとから「あれはどうなったの」という行き違いが防げます。
取り扱いに気をつけたいもの
仏壇の中には、取り扱いに気をつけたいものが入っていることもあります。
- ろうそくや線香の残り(量が多い場合は自治体の分け方に従う)
- 現金・通帳・印鑑(実際に仏壇から出てくることがある)
- 繰出位牌(くりだしいはい)の内側に納められた札板(戒名や命日が書かれた木の板)
- 貴金属や記念品(ご家族で引き取り手を決めておく)
とくに現金や通帳は、引き取りの前に中をしっかり確認しておくことが大切です。
箱型の位牌(繰出位牌)の内側に納められた札板は、取り出してお寺に相談するか、手元に保管しておくと安心です。
ご親族への確認や、仏壇を誰が引き継ぐかという考え方を整理しておきたい方は、仏壇の処分を前に、疎遠の親族への了承は必要か——「祭祀財産」の仕組みと、筋を通した履歴の残し方をお伝えしたご相談も一読しておくと、ご家族への説明がしやすくなります。
仕分けが終わったら、仏壇の中はできるだけ空の状態にしておくと、当日の運び出しが早く終わります。
取り忘れがなかったという安心感にもつながります。
お寺か業者に連絡して日程と費用を相談しよう
浄土宗の仏壇じまいは、供養を先に済ませ、それから仏壇を処分する。
この順番さえ守れば、難しいことはありません。
依頼先はお寺か業者の2択で考え、当日までに仏壇の中を仕分けておく。
費用はお布施と引き取り費用の2つで見通しを立てておく。
この流れが分かっていれば、あとは動き出すだけです。
多くの方が仏壇じまいを後回しにしてしまう理由は、どこに連絡すればいいか分からないという迷いにあります。
でも、最初の連絡はとても短くて構いません。
「実家の仏壇を処分したいので、供養と引き取りをお願いしたいのですが」。
この一言だけで話は動き出します。
費用の目安を先に知っておきたい方は、まず見積もりを取るところから始めてみてください。
仏壇の大きさと置いてある場所の状況を伝えるだけで、おおよその金額を確認できます。
ご家族に「いくらかかりそうか」を伝えてから進めたい場合も、見積もりが手元にあると話がまとまりやすくなります。
きちんと供養した形で手放せたという実感は、ご自身とご家族の安心につながります。
手順を知り、費用の見通しを持ち、連絡先を決める。
その3つがそろえば、あとは電話かメッセージを1本送るだけです。
参考リンク:

