
真言宗の墓じまいの全てが分かる!
費用やお布施・進め方手順まで徹底解説
【2025年12月更新】
「真言宗のお墓を墓じまいしたいけど、費用はどれくらいかかるの?」
「真言宗のお墓を墓じまいしたいけれど、どう進めればいいのかわからない…」
「お寺に相談したら、高額なお布施を請求されるのでは…」
もしあなたがこんな悩みを抱えているなら、それはとても自然で、よくあるお悩みです。
実際、真言宗の墓じまいは、
- 他の宗派とどう違うの?
- どんな手順で進めればいいの?
- 費用はどれくらいかかるの?
など、わからないことだらけで、なかなか一歩を踏み出せずにいる人は大勢います。
でも、安心してください。
真言宗の墓じまいは、適切な手順を踏めば、思ったよりも簡単に、そして正しく進めることができます。
この記事では、以下の情報をわかりやすくお伝えします。
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この記事を読んで理解できること
- 真言宗の墓じまい費用相場とお布施の相場
- 真言宗の墓じまいの具体的な手順と作法
- お寺への相談方法、行政手続きの流れ
この記事を読み終えたとき、あなたは「真言宗の墓じまいの進め方」が明確になり、スムーズに墓じまいを進められるようになっています。
ぜひ最後までお読みください!
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目次
真言宗の墓じまい費用と内訳
真言宗の墓じまいには、総額30万円〜150万円程度が標準的な範囲です。
この金額は、他宗派と比べて特別に高額というわけではありません。
主な費用項目は以下の4つです。
- 墓石撤去費用:20万円〜60万円
- 魂抜き・閉眼供養のお布施:2万円〜5万円
- 永代供養料:5万円〜100万円
- 行政手続き費用:数百円〜1,500円程度
費用の大部分を占めるのは、墓石撤去費用と永代供養料です。
真言宗のお寺に払うお布施は、全体の1〜2割程度にとどまります。
それでは、各費用項目について詳しく見ていきましょう。
費用項目①:墓石撤去・整地費用(20万円〜60万円)
墓石撤去・整地費用は、墓じまいの中で最も大きな割合を占める費用です。
墓石の解体・撤去、区画の整地には専門業者による重機作業が必要で、一般的には20万円〜60万円程度が相場とされています。
費用が変わる3つの要因
①墓地の立地条件
平地の霊園であれば重機が入りやすく費用を抑えられますが、
山間部や傾斜地では重機の搬入が困難になり、人力作業が増えるため費用が高くなります。
②墓石の大きさ
小型の墓石(1㎡未満)であれば20万円程度で済むことが多いですが、大型の家墓(5㎡以上)になると60万円以上かかることもあります。
③作業の難易度
狭小地や傾斜地など、作業が困難な場所では追加費用が発生します。
また、墓地の規則で特定の業者しか入れない場合も、費用が高くなる傾向があります。
費用を抑えるポイント
複数の業者から相見積もりを取ることで、10万円以上の差が出ることも珍しくありません。
少なくとも2〜3社から見積もりを取り、作業内容と費用の内訳を比較しましょう。
また、墓地の管理者に「指定業者以外でも作業可能か」を確認することも重要です。
指定業者制度がない霊園であれば、より安価な業者を選べる可能性があります。
業者の選び方について詳しく知りたい方は、墓じまいはどこに頼むべき?安心できる業者の選び方とおすすめ業者の記事も参考にしてください。
費用項目②:魂抜き・閉眼供養のお布施(2万円〜5万円)
真言宗では、墓じまいの際に「魂抜き・閉眼供養」という儀式を行います。
お布施の相場は2万円〜5万円
お布施は「お気持ち」が基本ですが、一般的には2万円〜5万円程度が相場とされています。金額は、菩提寺との関係性や地域の慣習によって変動します。
檀家歴が長く、菩提寺との関係が良好であれば、3万円〜5万円程度で済むケースも多くあります。
一方で、遠方から僧侶を呼ぶ場合などは、お車代も込めて5万円程度になることもあります。
いくら包めばいいか分からない場合は相談しよう
いざお布施を包もうにも、「お気持ちで」と言われることはよくあります。
「お布施をいくら包めばいいか分からない」という場合は、率直に住職に相談してみましょう。
「皆さんはいくらくらい包まれてますか?」と質問すれば、適切なアドバイスをもらえるはずです。
墓じまいのお布施について詳しく知りたい方は、墓じまいのお布施はいくら包む?相場・マナー・渡し方を徹底解説の記事も参考にしてください。
費用項目③:永代供養料・改葬先費用(5万円〜100万円)
墓じまい後、遺骨を新たに永代供養する場合は、受け入れ先の寺院や霊園への納骨費用が発生します。
この費用はどこを選ぶかによって大きく異なり、5万円〜100万円程度と幅があります。
改葬先(永代供養先)による費用の違い
①合祀墓(合葬墓):5万円〜30万円
複数の方の遺骨を一つの墓に納める形式です。最も費用を抑えられる選択肢で、管理費も不要なケースが多いです。
ただし、一度合祀すると遺骨を取り出すことはできません。
②樹木葬:10万円〜50万円
樹木の下に遺骨を埋葬する形式です。自然に還るという考え方に共感する方に人気があります。
個別の区画を持つタイプと、合祀タイプがあり、費用も異なります。
③個別納骨堂:30万円〜100万円
個別の納骨スペースを持つ形式です。お参りしやすく、個別性を保てる一方、費用は最も高くなります。
また、年間管理費(5,000円〜2万円程度)が別途必要になることもあります。
費用だけで決めずに家族と相談しよう
永代供養の選択は、費用だけでなく「どのような形で先祖を供養したいか」という家族の価値観も重要です。
合祀墓は費用を抑えられますが、「個別にお参りしたい」という希望がある場合は、樹木葬や個別納骨堂を検討する必要があります。
家族会議で、予算と希望のバランスを話し合いましょう。
改葬先(永代供養)について詳しく知りたい方は、墓じまいの永代供養が全てわかる!手続き・費用・種類をやさしく解説の記事も参考にしてください。
費用項目④:行政手続き費用(数百円〜1,500円程度)
墓じまいには、行政への届け出が必要です。
具体的には「改葬許可証」の取得が必須で、これには数百円〜1,500円程度の事務手数料がかかります。
必要な書類
- 埋葬証明書:現在の墓地管理者から発行してもらう
- 受入証明書:新しい納骨先から発行してもらう
- 改葬許可申請書:市区町村役場で入手し、記入する
これらの書類を揃えて市区町村役場に提出すると、改葬許可証が発行されます。
手続きの流れと注意点
改葬許可証がないと、遺骨を墓地から取り出すことも、新しい納骨先に納めることもできません。必ず墓石撤去の前に取得しておきましょう。
手続き自体は難しくありませんが、書類の不備があると再提出が必要になります。
不安な場合は、市区町村役場の窓口で事前に確認するか、行政書士に代行を依頼することも可能です(代行費用は3万円〜5万円程度)。
行政の手続きの手順は、お墓の改葬手続きは難しくない!市役所での申請と書類の書き方ガイドも参考にしてください。
離檀料について知っておきたいこと
墓じまいを検討する際、「離檀料」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
離檀料とは、お寺との檀家関係を解消する際に支払うお金のことです。
離檀料に法的義務はない
まず知っておいていただきたいのは、離檀料は法的義務ではないということです。
憲法第20条で信教の自由が認められている現代では、離檀料の支払いをしないことで離檀を止める権利はお寺にはありません。
参考リンク:高額な離檀料を請求されたら裁判?対処法を専門弁護士が解説(外部リンク)
なぜ離檀料を支払うのか
法的義務ではないにもかかわらず、離檀料を支払うケースがあるのはなぜでしょうか。
それは、長年お世話になった菩提寺への感謝の気持ちと、寺院の維持・運営への協力金としての意味があるからです。
特に地方の寺院は、檀家の減少により運営が厳しくなっているところも多く、離檀料はそうした寺院を支える一助となります。
離檀料の相場は0万円〜30万円程度
離檀料の金額は、0万円〜30万円程度と幅があります。檀家歴や地域の慣習、寺院の規模によって異なります。
そもそも、離檀料を請求しない寺院もあれば、
事前に誠実に相談すれば、離檀料が不要になるケースもあります。
「経済的に厳しい」「墓じまいの費用で精一杯」という状況を率直に伝えれば、理解を示してくれる住職も少なくありません。
【5ステップでわかる】真言宗の正しい墓じまいの手順
ここからは、真言宗の墓じまいを進めるための具体的な5つのステップを解説します。
ステップ1:お寺の住職への相談
墓じまいを決意したら、まず最初に菩提寺の住職に相談することが最も重要です。
相談のタイミング
墓じまいを検討し始めたら、できるだけ早く住職に連絡しましょう。
早めに相談することで、以下のメリットがあります。
- 住職との信頼関係を保ちながら進められる
- 魂抜き・閉眼供養の日程を余裕を持って調整できる
- 離檀料や必要書類について事前に確認できる
相談方法
- 電話で連絡する
「墓じまいを検討しているのですが、一度お話を伺えますか?」と丁寧に伝えましょう。
- 直接訪問する
可能であれば、電話だけでなく直接訪問することをおすすめします。
顔を合わせて話すことで、住職もあなたの事情を理解しやすくなります。
伝えるべき内容
住職には、以下のような正直な事情を伝えましょう。
- 遠方で管理が困難になったこと
- 子どもに負担をかけたくないこと
- 経済的な理由(管理費の負担など)
- 健康上の理由(高齢で墓参りが難しいなど)
住職から確認すべきこと
- 魂抜き・閉眼供養の日程と所要時間
- 離檀料の有無と金額
- 必要な書類(埋葬証明書など)
- 墓石撤去の際の立ち会いの有無
多くの住職は、檀家の事情を理解し、親身に相談に乗ってくれます。
誠実に話し合いをすれば、円満に進められる可能性が高いです。
ステップ2:魂抜き・閉眼供養を行う
菩提寺との相談が済んだら、次は魂抜き・閉眼供養を行います。
魂抜き・閉眼供養とは
魂抜き・閉眼供養は、お墓への感謝と区切りをつける儀式です。
お墓に眠るご家族やご先祖様を供養し、墓石を撤去できる状態にする意味合いがあります。
当日の流れ
- 住職による読経
墓前で住職が読経を行います。所要時間は30分〜1時間程度です。
- 参列者の焼香
家族や親族が順番に焼香し、お墓に手を合わせます。
- お墓への感謝の言葉
「これまでありがとうございました」「新しい場所でも見守ってください」といった言葉を心の中で伝えましょう。
お布施の相場
魂抜き・閉眼供養のお布施は、2万円〜5万円が一般的です。地域や寺院の規模によって異なるため、事前に住職に確認しておくと安心です。
参列者
家族や親族が参列するのが理想ですが、遠方の場合は無理をする必要はありません。可能な範囲で参列しましょう。
ステップ3:新しい納骨先(改葬先)を決める
お墓じまいする時には、お墓にある遺骨を、新しい納骨先に改葬(お骨の引越し)する必要があります。
改葬先の選択肢
主な選択肢は以下の通りです。
| 選択肢 | 特徴 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 永代供養墓 | 寺院や霊園が永代にわたって供養 | 10万円〜50万円 |
| 納骨堂 | 屋内の納骨スペース | 30万円〜100万円 |
| 樹木葬 | 樹木の下に埋葬 | 20万円〜80万円 |
| 散骨 | 海や山に遺骨を撒く | 5万円〜30万円 |
改葬先の詳しい選び方については、墓じまいの永代供養が全てわかる!手続き・費用・種類をやさしく解説で解説しています。
ステップ4:行政手続き(改葬許可証の取得)
新しい納骨先(改葬先)が決まったら、次は行政手続きを進めます。
墓じまいには、市区町村役場で「改葬許可証」を取得する必要があります。
必要書類①:改葬許可申請書
現在の墓地がある市区町村役場で「改葬許可申請書」を入手します。役場の窓口または公式サイトからダウンロードできます。
必要書類②:埋葬証明書
菩提寺から「埋葬証明書」を発行してもらいます。これは、「この墓地に誰が埋葬されているか」を証明する書類です。
必要書類③:受入証明書
新しい納骨先(永代供養墓、納骨堂など)から「受入証明書」を取得します。これは、「新しい納骨先が遺骨を受け入れる準備ができている」ことを証明する書類です。
手続きの流れ
- 上記3つの書類を揃える
- 現在の墓地がある市区町村役場に提出
- 「改葬許可証」を取得する
手続きの完了は約2週間〜1ヶ月
書類の準備から改葬許可証の取得まで、約2週間〜1ヶ月かかります。余裕を持って準備しましょう。
詳しい手続き方法については、墓じまいの役所手続きと必要書類がこれで分かる!申請から許可までの全ステップで解説しています。
ステップ5:墓石の撤去と遺骨の取り出し
改葬許可証を取得したら、次は墓石の撤去と遺骨の取り出しを行います。
石材店・墓じまい専門業者の選び方
墓石の撤去は専門的な作業のため、必ず石材店または墓じまい専門業者に依頼しましょう。
業者を選ぶ際のポイント:
- 複数の業者から見積もりを取る
- 真言宗の作法に配慮してくれるか確認する
- 口コミや実績を確認する
- 見積りに内訳がしっかり載っている
墓石撤去の流れ
- 墓石の解体
墓石を丁寧に解体します。
- 遺骨の取り出し
遺骨を骨壺に納めます。複数の遺骨がある場合は、それぞれ丁寧に取り出します。
- 墓地の整地・返還
墓地を更地に戻し、管理者(寺院・霊園)に返還します。
費用相場
墓石撤去・整地費用は、20万円〜60万円が一般的です。墓地の広さや墓石の大きさによって変動します。
詳しい費用や業者の選び方については、墓じまいはどこに頼むべき?安心できる業者の選び方とおすすめ業者で解説しています。
取り出した遺骨は改葬先へ納骨する
遺骨を取り出したら、新しい納骨先へ持っていき、納骨法要を行います。
「新しい場所でもよろしくお願いします」という気持ちを伝え、墓じまいは完了です。
墓じまいの費用を抑える4つの方法
「できることなら墓じまいの費用を抑えたい…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
経済的に無理のない範囲で最善を尽くすことこそが、持続可能な供養につながります。
ここでは、費用を抑えながら先祖への敬意を保つ5つの方法をご紹介します。
1.複数業者から相見積もりを取る
墓石撤去費用は、業者によって10万円以上の差が出ることも珍しくありません。
少なくとも2〜3社から見積もりを取り、作業内容と費用の内訳を比較しましょう。
見積もりを取る際は、以下の点を確認してください。
- 作業内容の詳細(解体、撤去、整地の範囲)
- 追加費用の有無(処分費、運搬費など)
- 見積りに内訳がしっかり載っているか
2.事前に菩提寺と誠実に相談する
菩提寺との関係を円満に保ちながら費用を抑えるには、早めに誠実に相談することが最も重要です。
「経済的に厳しい」「墓じまいの費用で精一杯」という状況を率直に伝えれば、多くの住職は理解を示してくれます。
離檀料が不要になったり、お布施の金額を柔軟に対応してくれたりするケースも多くあります。
相談する際は、以下の点を伝えましょう。
- 墓じまいを考えている理由
- 管理して頂いたお寺への感謝の気持ち
3.合祀墓や樹木葬など費用を抑えた供養形態を検討
永代供養料は、供養形態によって大きく異なります。
個別納骨堂は30万円〜100万円程度かかりますが、合祀墓であれば5万円〜30万円程度で済みます。
「個別にお参りできなくなるのは寂しい」と感じるかもしれませんが、合祀墓でも定期的に合同法要が行われるケースが多く、供養の心は変わりません。
家族で話し合い、予算と希望のバランスを考えましょう。
4.家族で役割分担して自分でできることは自分で行う
行政手続きや菩提寺との連絡など、自分でできることは自分で行うことで、代行費用を節約できます。
例えば、改葬許可証の取得は自分で行えば数百円〜1,500円程度ですが、行政書士に依頼すると3万円〜5万円程度かかります。
家族で役割分担し、できることは自分たちで進めましょう。
最後に:墓じまいについて家族と話してみよう
墓じまいは、「先祖を粗末にすること」ではありません。
むしろ、現実的で持続可能な供養の形を選ぶことこそが、先祖への真の敬意です。
真言宗の教えに沿った丁寧な手順を踏み、家族みんなで選択し、納得することが最も大切です。
この記事でご紹介した情報をもとに、ご家族や遠方のお子さんと具体的な金額を共有しながら、前向き話し合ってみてください。
先祖への感謝の気持ちを大切にしながら、現実的で持続可能な供養の形を、家族みんなで選択していきましょう。
参考リンク:
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