
永代供養の契約書のひな形を全て解説
7つの項目と安置期間・印紙の確かめ方
【2026年10月更新】
署名する前に不安……永代供養の契約書って、どんなことが書いてあるの?ひな形はある?印紙は必要?
永代供養先から契約書や申込書を受け取り、署名する前に手が止まっている方もいるのではないでしょうか。
まだ申し込む前で、どんな書類になるのか先に知っておきたい方もいると思います。
インターネットで探しても、そのまま参考にできるひな形が見つからず、契約書のどこを基準に読めばよいのか分からないと感じることも、少なくないはずです。
永代供養の契約書の書式は永代供養先ごとに違い、どこでも使える決まったひな形はありません。
ただし、書かれる項目は大きく7つにまとめられます。
申し込む前に見本をもらい、7つの項目と印紙の扱いを確かめ、分からない点は署名の前に聞いておくと、あとで家族に「ここまで確かめてから契約した」と説明できます。
確かめておきたい理由は、契約書の中に、あとから変えられない取り決めが含まれているからです。
たとえば、合祀(ごうし)のあとは遺骨を取り出せなくなります。
合祀とは、ほかの方の遺骨と一緒に1つの場所へ納めることです。
年間の管理費や法要の費用が別にかかるかどうかも、書面を読まないと分かりません。
口頭で「大丈夫です」と言われても、あとで頼りになるのは書面に書かれた内容です。
だからこそ、署名の前に、書かれている文言を自分の目で確かめておくことが大切です。
この記事では、契約書に書かれる7つの項目、見本のもらい方、個別に安置する期間、合祀の時期と条件、費用、解約と返金、収入印紙の扱い、ほかの永代供養先との比べ方を順に説明します。
この記事を読んで分かること
- 契約書に書かれる7つの項目と見本のもらい方
- 個別安置の期間・合祀の時期・費用の確かめ方
- ほかの永代供養先との比較ポイント(期間・合祀・費用・解約)
ぜひ最後までお読みください!
永代供養の契約書に書かれる項目は大きく7つ

永代供養の契約書に書かれる項目は、大きく次の7つです。
永代供養先によって書き方や順番は違いますが、どの書式でもこの7つが書かれているかを見ると、抜けている項目に気づきやすくなります。
| 項目 | 確かめること |
|---|---|
| 契約者・故人の情報 | 誰が契約者で、どなたの遺骨の契約か |
| 納骨の形 | 最初から合祀か、個別に安置してから合祀か |
| 個別に安置する期間 | 何年(何回忌)までか、いつから数えるか |
| 費用 | 契約金額に何が含まれ、何が含まれないか |
| 合祀 | いつ、どんな条件で合祀に移すか |
| 解約・返金 | 途中で解約できるか、返金はあるか |
| 契約者が亡くなった後 | 連絡先や手続きを誰が引き継ぐか |
表の「個別に安置する」とは、決められた期間、骨壷のまま分けて安置することです。
期間が終わると合祀に移す形が多くなっています。
7つの項目のほかに、契約した日付、永代供養先の名前と住所、契約者の署名や押印の欄があるかも見ておきます。
控えを受け取るときは、自分が書いた内容と永代供養先の印がそろっているかを確かめてから保管すると、あとで内容を見直すときに迷いません。
契約書・申込書・使用規則は、それぞれ役割が違います。
7つの項目は、契約書1枚にすべてまとまっているとは限りません。
申込書や、別紙の使用規則に書かれている項目もあります。
契約書は、永代供養先と契約者が何を約束したかを示す書面です。
申込書は、契約者や故人の情報を届け出る書面です。
使用規則は、その永代供養先での納骨や管理、合祀のきまりをまとめた書面です。
渡された書類が1種類とは限らないため、書類一式に目を通し、7つの項目がそれぞれどこに書いてあるかを探すと、見落としを減らせます。
契約書の見本は、申し込む前に永代供養先でもらう
契約書の見本は、申し込む前に永代供養先からもらうのが確実です。
インターネットで「永代供養 契約書 ひな形」と探しても、自分が契約する永代供養先と同じ書式は見つかりません。
書式がそろっていないのは、契約の中身が永代供養先ごとに違うからです。
お寺が運営するところ、霊園が運営するところ、民間の会社が運営するところでは、書類の組み立ても言葉の使い方も違います。
ひな形がないこと自体は、不備ではありません。
署名の直前ではなく、見本の段階で読んでおくと、落ち着いて確かめる時間がとれます。
見本をもらうときは、次のように伝えてみてください。
- 見学や問い合わせのときに「契約書と使用規則の見本を見せてもらえますか」と頼む
- 「持ち帰って家族と読んでもいいですか」と伝え、家族と相談する時間を作る
- 7つの項目のどれかが見当たらないときは「この項目はどこに書いてありますか」と聞く
見本を受け取ったら、7つの項目がどこに書いてあるかを探します。
契約者と故人の情報は申込書の最初に、個別に安置する期間や合祀の条件は契約書や使用規則に、費用の内訳は料金表に、というように分かれていることもあります。
申し込みから納骨までの手順と必要な書類は、永代供養で納骨する流れ|6つの手順と自宅・お墓で変わる必要書類を解説で説明しています。
契約書の見本だけでは、7つの項目がそろわないこともあります。
見本を頼むときは、次の書類もあわせてもらえるか聞いてみてください。
- 使用規則(納骨や管理、合祀のきまり)
- 料金表(契約金額に含まれるものと別にかかるもの)
- 申込書(契約者と故人について書く欄)
契約書の見本に加えて、この3つの書類がそろうと、7つの項目のほとんどを申し込む前に確かめられます。
書類によっては「規約」「管理規程」「約款」など別の名前のこともあります。
名前が違っても、納骨や合祀、費用のきまりが書かれていれば同じ役割です。
個別に安置する期間と合祀の時期を契約書で確かめる

永代供養の「契約期間」は、多くの場合、遺骨を個別に安置しておく期間のことです。
供養と管理そのものは期限なく続きます。
個別に安置する期間は、契約書や使用規則に書かれた年数で確かめます。
「永代供養」という言葉だけでは、何年間個別に安置されるのかは分かりません。
永代供養では、決められた期間は個別に安置し、期間が終わると合祀に移す形がよくあります。
期間は「13回忌まで」「33回忌まで」のように回忌で決めるところもあれば、年数で決めるところもあります。
どちらにするかは、永代供養先によって違います。
回忌で決める場合は、数え方にも気をつけます。
33回忌は、亡くなってから満32年にあたります。
同じように、13回忌は満12年です。
「33年」と「33回忌」では1年ずれます。
契約書にどちらで書かれているかを確かめておくと、合祀に移る時期を正しくつかめます。
また、あとで家族を同じ場所に納骨する場合、期間を最初に納骨した方から数えるのか、最後に納骨した方から数えるのかも、永代供養先によって違います。
家族で同じ場所に入ることを考えているなら、この点も聞いておきます。
確かめたいことは、次の3つです。
- 何年(何回忌)まで個別に安置されるか
- その期間をいつから数えるか
- 期間が終わったあとに延長できるか
いつから数えるかは、見落としやすい点です。
契約した日から数えるのか、納骨した日から数えるのか、故人が亡くなった日から数えるのかで、合祀に移る時期が変わります。
年数だけが書いてあって、いつから数えるかが書いていない場合は、署名の前に聞いておくと安心です。
延長できる永代供養先では、延長できる回数や年数、延長するときの費用も確かめます。
延長について書いていない場合は、「期間が終わったあと延長はできますか」「できる場合、費用はいくらですか」と担当者に聞いてみてください。
答えをメールや書面でもらっておくと、あとで見返せます。
合祀の時期と条件がどこにあるか確かめる
合祀の時期と条件は、個別に安置する期間とは別の項目として書かれていることがあります。
期間の終わりだけで済ませず、実際にいつ合祀するのかも確かめます。
まず探したいのは、合祀に移す時期です。
期間が終わってすぐに移すのか、年に1回などまとめて移すのかで、実際の時期が変わります。
契約書や使用規則の「合祀」「合葬」と書かれた部分を探し、その前後の条件を読んでみてください。
合葬は、合祀とほぼ同じ意味で使われる言葉です。
次に、合祀に移す前に家族へ知らせがあるかを確かめます。
期間の終わりが近づくと連絡をくれる永代供養先もあれば、契約で決めた期間が来たら知らせずに移す永代供養先もあります。
知らせがあるかどうかは、家族の気持ちの準備にも関わります。
書いていない場合は、「期間が終わる前に知らせはもらえますか」と聞いておきます。
合祀のあとは遺骨を取り出せないことを確かめる
合祀に関する取り決めの中で、いちばん重く受け止めておきたいのは、合祀のあとは遺骨を取り出せないことです。
個別に安置している間は、事情が変われば別のお墓や永代供養先へ遺骨を移せることがあります。
しかし合祀のあとは、ほかの方の遺骨と一緒になるため、特定の方の遺骨だけを分けて取り出すことはできません。
あとから「やはり別の形で供養したい」と考えても、合祀のあとでは元に戻せません。
合祀の時期や条件が書かれていないときは、署名の前に次の3つを聞いておくと安心です。
合祀について署名の前に聞くこと
- 個別に安置する期間が終わったあと、いつ、どんな形で合祀するか
- 合祀の前に家族へ知らせがあるか
- 合祀のあとの遺骨の扱いが、書面にどう書かれているか
費用に含まれる範囲と追加費用を確かめる
費用は、契約金額に含まれるものと、あとから別にかかるものを分けて確かめます。
最初に示された金額だけを見て安心すると、あとで「これは別の料金だった」と気づくことがあります。
契約金額に何が含まれるかは、永代供養先によって違います。
納骨の費用だけが契約金額で、そのほかは別というところもあれば、名前の彫刻や法要の費用、管理費まで含むところもあります。
料金表や契約書に「含まれるもの」の欄がないか探して、次の表と見比べてみてください。
| 費用の項目 | 確かめること |
|---|---|
| 納骨の費用 | 契約金額に含まれるか |
| 名前の彫刻の費用 | 墓誌や銘板に名前を彫る費用が含まれるか |
| 法要の費用 | 個別に安置する間の法要を頼むと別にかかるか |
| 年間の管理費 | 契約後も毎年かかるか、金額と払い方 |
| 名前の追加の費用 | あとで家族を納骨するとき、別に費用がかかるか |
年間の管理費がかかる永代供養先では、金額と払い方(毎年払うか、まとめて払うか)が書かれているはずです。
管理費や法要の費用は、契約金額とは別にかかることもあるため、書面で確かめておきます。
含まれるものと別にかかるものの区別がはっきりしないときは、「この金額に管理費は含まれていますか」「法要を頼むと別に費用はかかりますか」と聞いてみてください。
費用の内訳を書面でもらっておくと、家族に説明するときの手がかりになります。
支払いの時期と方法も、あわせて確かめておきます。
契約のときに全額を払うのか、申し込みのときと納骨のときに分けて払うのか、振り込みか現金かは、永代供養先によって違います。
払ったあとに受け取る領収書は、契約書と一緒に保管しておくと、あとで内容を確かめるときに役立ちます。
解約・返金と、契約者が亡くなった後の扱いを確かめる
解約と返金、契約者が亡くなった後の扱いは、起きてから慌てないように、署名の前に書面で確かめておきます。
事情が変わってほかの供養の形を選びたくなることも、契約者が先に亡くなり、家族が手続きを引き継ぐこともありえます。
まず、途中で解約できるかを確かめます。
個別に安置している間なら解約を受け付け、遺骨を引き取れる永代供養先もあります。
一方で、解約を受け付けない永代供養先や、解約できる場合が限られている永代供養先もあります。
契約書や使用規則の「解約」「契約の解除」と書かれた部分を読んでみてください。
次に、解約したときに返金があるかを確かめます。
解約を受け付ける永代供養先でも、払った金額がそのまま戻るとは限りません。
返金があるか、ある場合はいくら戻るかが、契約書にどう書かれているかを確かめておきます。
書いていない場合は、「途中で解約したら、払ったお金はどうなりますか」と聞いておきます。
もう1つ忘れずに確かめたいのが、契約者が亡くなった後の扱いです。
契約者は、納骨される方と同じとは限りません。
たとえば、故人のご家族が申し込み、その方が契約者になることもあります。
契約者が亡くなった後、永代供養先からの連絡を誰が受け、手続きを誰が引き継ぐのかが書かれているかを確かめます。
書いていない場合は、「契約者が亡くなったら、連絡先の変更はどうすればいいですか」と聞いておきます。
家族にも、契約していることと引き継ぎのしかたを伝えておくと、あとで家族が困らずに済みます。
契約者を誰にするかは、申し込む前に家族で話しておくと安心です。
永代供養先からの連絡を受けるのは契約者なので、連絡のとりやすい方や、永代供養先の近くに住む方を契約者にする家族もいます。
契約者を決めたら、申込書の契約者の欄と連絡先が、その方の情報になっているかも確かめます。
収入印紙が必要かは、契約の中身で決まる
永代供養の契約書に収入印紙が必要かどうかは、契約書の名前ではなく、書かれている中身で決まります。
印紙税は、法律で決められた「課税文書」に当たる書面にだけかかるためです。
課税文書に当たるかどうかは、国税庁が示している課税文書の一覧で確かめられます。
一覧には、土地の賃借権を設定する契約書や、工事の請負に関する契約書などの種類があります。
国税庁の質疑応答事例では、宗教法人が墓地の永代使用を承諾し、相手方が使用料を払うことを約束する文書は、土地の賃借権の設定に関する契約書(第1号の2文書)に当たるとされています(国税庁:墓地の使用承諾書)。
この場合、使用料の欄に書かれた金額をもとに印紙税の額が決まります。
同じ事例では、宗教法人が使用料を受け取ったときに出す領収書は、営業に関しない受取書に当たるため、印紙税はかからないとされています。
永代供養の契約は、墓地の区画を使う契約とは中身が違うことも多く、どの課税文書に当たるか、当たらないかは書類ごとに変わります。
たとえば、墓石の工事が同じ書面に含まれていれば、工事の請負の部分が課税文書になることもあります。
自分の契約書に印紙が必要か迷うときは、永代供養先の担当者に「この契約書に印紙は必要ですか」と聞いてみてください。
担当者でも判断がつかないときは、税務署の印紙税の窓口に聞くと確実です。
印紙が必要な場合、誰が貼るのかもあわせて確かめておきます。
契約書を2通作り、永代供養先と契約者がそれぞれ1通ずつ持つ場合は、2通とも課税文書になるかどうかの確認が必要です。
印紙が必要と言われたときは、何円の印紙を、どちらの控えに貼るのかまで聞いておくと、署名の日に迷いません。
納得できない項目があれば、ほかの永代供養先と比べる
書面で答えてもらえない項目が残るときは、その場で署名を決めず、同じ項目でほかの永代供養先と比べる方法があります。
口頭で「通常はそうなりません」と説明されても、契約書や使用規則に書かれていなければ、あとで「言った、言わない」になることがあります。
特に、合祀の時期、追加の費用、解約したときの返金は、家族の間で話題になりやすい項目です。
口頭の説明だけで終わらせず、書面やメールで答えてもらえるか頼んでみてください。
家族や親族と費用を分けて払う場合も、書面の金額をもとに、誰がいくら払うのかを話しておくと行き違いを防げます。
それでも答えがあいまいなままなら、急いでその永代供養先に決める必要はありません。
合祀のあとは元に戻せないため、時間をかけてでも納得してから決めるほうが、家族にも説明しやすくなります。
比べるときは、2〜3か所の永代供養先を、特に差が出やすい次の項目で並べます。
- 個別に安置する期間と、いつから数えるか
- 合祀の時期と条件、知らせがあるか
- 契約金額に含まれるものと、別にかかる費用
- 解約と返金、契約者が亡くなった後の扱い
金額だけで比べず、7つの項目がそれぞれどう書かれているかを並べると、どこがはっきり書かれていて、どこがあいまいかが見えます。
最初の永代供養先が、ほかと比べてもふつうの内容だったと分かることもあります。
条件に合う永代供養先を探すときは、次のようなサイトで候補を集めてから、同じ項目で比べる方法もあります。
7つの項目を契約書で確認し、署名の前に聞いてみよう
永代供養の契約書には決まったひな形がなく、書式は永代供養先ごとに違います。
だからこそ、契約者・故人の情報、納骨の形、個別に安置する期間、費用、合祀、解約と返金、契約者が亡くなった後という7つの項目が書かれているかを、自分で確かめることが大切です。
印紙が必要かどうかも、契約の中身によって変わります。
これから申し込む方は、まず永代供養先に契約書と使用規則の見本を頼んでみてください。
すでに契約書を受け取っている方は、7つの項目を1つずつ探し、見当たらない項目や分からない点を書き出して、署名の前に担当者に聞いておくと安心です。
答えをメールや書面で残しておけば、家族に「ここまで確かめてから契約した」と説明できます。
署名したあとの契約書と使用規則、料金表、領収書は、ひとまとめにして保管しておきます。
保管している場所を家族にも伝えておくと、契約者に何かあったときも、家族が中身を確かめて手続きを引き継げます。
参考リンク:


