
永代供養のやり方は?
お墓・自宅の遺骨・生前予約の手順と必要書類
【2026年10月更新】
永代供養のやり方を調べ始めたけれど、うちの場合は何から始めて、誰に相談すればいいの?
実家のお墓を継ぐ人がいない、亡くなった家族の遺骨を自宅に置いたままにしている、自分の入る場所を元気なうちに決めておきたい。
きっかけは人それぞれですが、どれも「最初に何をすればいいか」で手が止まりがちです。
調べるほど、改葬許可証、埋葬許可証、受け入れの証明書と、聞きなれない書類の名前が出てきて、自分に関係するのはどれなのかが分からなくなります。
永代供養とは、お寺や霊園が家族に代わって遺骨を供養し、管理を続けることです。
永代供養にするやり方は、永代供養したい遺骨が今どこにあるか、または将来に備えて生前予約するかで、「お墓にある遺骨を永代供養したい」「自宅や火葬場にある遺骨を永代供養したい」「将来に備えて生前予約したい」の3つに分かれます。
最初に連絡する相手も、必要な書類も、この3つで違います。
お墓にある遺骨は今のお寺や霊園に相談してから移し、自宅や火葬場にある遺骨は永代供養先を決めて納骨し、生前予約は元気なうちに永代供養先と契約します。
お墓から遺骨を移すときは、法律で決まった手続きがあります。
お墓から遺骨を移すときだけは、役所で改葬許可証をもらう必要があります。
自宅にある遺骨は、火葬のときにもらった埋葬許可証で納骨できます。
3つのどれでも、お寺や永代供養先に連絡する前に、永代供養にする考えを家族に伝えておくと、あとで話がこじれにくくなります。
自分の場合がこの3つのどれに当てはまるかが分かれば、3つの章のうちひとつ読めば足ります。
下の表で、どれに当てはまるかを確かめられます。
この記事では、この3つごとに、最初に連絡する相手、必要な書類、進める順番を説明します。
この記事を読んで分かること
- お墓・自宅や火葬場の遺骨・生前予約それぞれの手順
- 改葬許可証と埋葬許可証の違い、埋葬許可証の再発行
- 今のお寺と家族への伝え方
ぜひ最後までお読みください!
永代供養のやり方は、お墓・自宅・生前予約の3つ

まずは、永代供養したい遺骨が今お墓にあるのか、自宅や火葬場にあるのか、それとも将来に備えて生前予約したいのかを確かめます。
この3つごとに、最初に連絡する相手と、必要な書類と、進める順番が違います。
| 当てはまる状況 | 最初に連絡する相手 | 必要な書類 | 進める順番 |
|---|---|---|---|
| お墓にある遺骨 | 今のお寺・霊園の管理者 | 改葬許可証 | 相談→永代供養先を決める→改葬許可申請→遺骨を取り出す→納骨 |
| 自宅や火葬場にある遺骨 | 候補の永代供養先 | 埋葬許可証 | 候補を探す→見学→申し込み→納骨 |
| 将来に備えて生前予約 | 候補の永代供養先 | 契約書(書類は契約先が案内) | 候補を絞る→見学→契約 |
いちばん手順が多いのは、お墓にある遺骨を永代供養する場合です。
お墓に納めた遺骨は、今のお寺や霊園の了承と、役所の許可がないと移せないためです。
自宅や火葬場にある遺骨は、まだお墓に納めていないので、今のお寺や霊園との手続きが要らないことが多く、永代供養先に直接問い合わせるところから始まります。
生前予約は、急いで決める理由がないぶん、候補を見比べる時間を取れます。
改葬許可証と埋葬許可証は、名前が似ていますが別の書類です。
改葬許可証は、お墓に納めた遺骨を別の場所へ移すときに、お墓のある市区町村が出す書類です。
埋葬許可証は、火葬が済んだことを示す書類で、まだお墓に納めていない遺骨を納骨するときに使います。
お墓にある遺骨には改葬許可証、自宅や火葬場にある遺骨には埋葬許可証、と覚えておくと迷いません。
生前予約の場合は、亡くなったあとに家族が埋葬許可証を永代供養先に出して納骨します。
お墓もあり、自宅にも別の遺骨がある、という方もいます。
その場合は、お墓の遺骨と自宅の遺骨で手順を分けて考えます。
同じ永代供養先にまとめて納めるなら、受け入れを相談するときに両方の遺骨のことを一度に伝えると、話が早く進みます。
3つに共通するのは、最初に連絡する相手が決まれば、そのあとの順番はほぼ決まる、ということです。
次の章から、3つごとに何をどの順番で進めるかを説明します。
表の「進める順番」は、あくまで大まかな流れです。
永代供養先や市区町村によって、順番が前後することもあります。
役所の窓口が開いている日も限られるため、日程には余裕をみておきます。
最初に連絡したときに、「このあと何をすればよいですか」と聞いておくと、自分の場合の順番が確かめられます。
お墓にある遺骨は、今のお寺に相談してから移す

実家などにお墓があり、その遺骨を永代供養に移したい場合は、最初に今のお寺や霊園の管理者に相談します。
お墓の場所を使う権利は管理者との契約にもとづくため、相談なしに遺骨を動かすことはできません。
お墓から遺骨を移すには、法律で、お墓のある市区町村から改葬許可証をもらうことが決められています(墓地、埋葬等に関する法律 第5条)。
大まかな流れは、次のとおりです。
- 今のお寺・霊園の管理者に相談する
- 永代供養先を決め、受け入れの証明書をもらう
- 今のお墓の管理者から、遺骨が納められている証明をもらう
- お墓のある市区町村に改葬許可申請書を出す
- お墓から魂を抜く法要をしてもらい、遺骨を取り出す
- 墓石を片づけ、お墓の場所を管理者に返す
- 永代供養先に改葬許可証を出して納骨する
手順2の「受け入れの証明書」は、永代供養先が「この遺骨を受け入れます」と示す書類です。
手順3の「遺骨が納められている証明」は、今のお墓の管理者に出してもらいます。
改葬許可申請書には、この2つの証明と、遺骨ごとの名前や亡くなった日などを書きます。
申請書の様式は市区町村ごとに違い、多くは役所のホームページから取り寄せられます。
お墓に複数の遺骨が納められている場合は、遺骨ごとに書くのが一般的です。
誰の遺骨が何人分あるかを、相談の前に家族で確かめておくと、申請が進めやすくなります。
改葬許可申請は、お墓のある市区町村の窓口か郵送で行います。
許可証が出るまでの日数は市区町村によって違うため、遺骨を取り出す法要の日は、許可証の見込みが立ってから決めます。
手順1〜7のように、お墓から遺骨をすべて取り出し、墓石を片づけてお墓の場所を返すことを「墓じまい」といいます。
お墓にある遺骨を永代供養にするときは、この墓じまいの手続きが必要です。
手順1〜7は全体をつかむための要約です。
墓じまいの改葬許可申請書の書き方や、役所で出す書類の細かい点は、墓じまいの必要書類3つを全て解説|手続きの全体像が10分でわかるで説明しています。
手順の中で、いちばん手が止まりやすいのは、最初にする今のお寺への相談です。
長くお世話になったお寺に「お墓をやめたい」と伝えるのに、気が引ける方は少なくありません。
今のお寺には、永代供養にしたい理由を先に伝える
今のお寺には、「やめたい」より先に「なぜ永代供養にしたいのか」を伝えます。
理由が先に伝わると、お寺も事情を受け止めやすくなります。
たとえば、次のような理由です。
- お墓を継ぐ人がいない
- 遠くに住んでいて、お参りや管理を続けるのが難しくなった
- 自分たちの代で、子どもに負担を残したくない
これまでのお礼を添え、今の事情とこれからの希望を正直に伝えると、話し合いが進みやすくなります。
電話で用件を伝えたうえで、日を決めてお寺を訪ねて話すのが丁寧です。
今のお寺への伝え方の例
- これまでのお礼:「長い間、お墓を守っていただきありがとうございます」
- 今の事情:「継ぐ者がおらず、この先お墓を守っていくのが難しくなりました」
- これからの希望:「遺骨を永代供養に移したいと考えています。ご相談させてください」
今のお寺の檀家(だんか)をやめる場合もあります。
檀家とは、特定のお寺に属し、お布施などでお寺を支える家のことです。
檀家をやめるときにお寺へお礼を包む場合もありますが、金額や要否はお寺によって違います。
示された金額に納得できないときは、その場で決めず、家族と相談してから答えます。
今のお寺の了承が得られたら、次は永代供養先を決めて、受け入れの証明書をもらいます。
永代供養先の選び方は、後の「どの場合も、永代供養先は2〜3か所を比べて選ぶ」の章で説明します。
自宅や火葬場にある遺骨は、永代供養先に納骨する
自宅に置いている遺骨や、火葬を終えたばかりでまだ納骨先が決まっていない遺骨は、候補の永代供養先に直接問い合わせるところから始めます。
どちらもお墓に納めていないので、今のお寺や霊園の管理者に相談する手順は必要ありません。
大まかな流れは、次のとおりです。
- 永代供養先の候補を探す
- 候補に問い合わせて、見学を申し込む
- 埋葬許可証を用意する
- 永代供養先に申し込み、納骨する
お墓にある遺骨と違い、役所で改葬許可証をもらう手順は必要ありません。
そのぶん、手順は少なく済みます。
ただし、納骨には埋葬許可証が必要です。
埋葬許可証とは、火葬のときに市区町村が出した火葬許可証に、火葬場が火葬を終えた印を押した書類のことです。
火葬を終えたばかりの場合、埋葬許可証は火葬場で骨壷と一緒に渡されます。
自宅に置いている遺骨なら、骨壷を納めた箱の中に一緒に入っていることが多いので、まずは骨壷のまわりを探してみてください。
遺骨が何人分もある場合は、一人ずつの埋葬許可証を用意します。
埋葬許可証がなければ、発行元の役所で再発行する
埋葬許可証が見つからない場合は、火葬許可を出した市区町村の窓口で再発行を申請します。
多くの場合、亡くなった方が住んでいた市区町村か、亡くなった場所の市区町村です。
再発行には、申請する人の本人確認の書類などが必要です。
役所が記録を残している期間には決まりがあり、年数がたつと再発行できないこともあるため、見つからないと分かった時点で早めに窓口へ相談します。
再発行できないと言われた場合でも、永代供養先によっては別の書類で受け付けてもらえることがあります。
その場合は、役所で言われた内容をそのまま永代供養先に伝えて相談します。
埋葬許可証が見つからなくても、永代供養先の候補探しは並行して進められます。
問い合わせるときは、「自宅に遺骨があり、永代供養をお願いしたい」と伝えたうえで、次の3つを話します。
とくに骨壷の大きさは、納め方や費用が変わる所もあるため、必ず伝えます。
- 遺骨が何人分あるか
- 骨壷の大きさはどれくらいか
- 埋葬許可証が手元にあるか
自宅で遺骨を長く安置していても、急いで1か所目に決める必要はありません。
2〜3か所を見学してから選ぶと、納得して決められます。
納骨の当日に持って行くものや当日の流れは、永代供養で納骨する流れ|6つの手順と自宅・お墓で変わる必要書類を解説で説明しています。
遠くの永代供養先に頼みたいときは、遺骨をゆうパックで送って納める送骨(そうこつ)という方法もあります。
送骨を受け付けているかは、永代供養先に聞いて確かめます。
生前予約は、元気なうちに永代供養先と契約する
自分が入る場所を元気なうちに決めておきたい場合は、候補を絞り、見学し、永代供養先と契約します。
永代供養は、生前に契約(予約)できる所が多くあります。
大まかな流れは、次のとおりです。
- 永代供養先の候補を絞る
- 気になる所を見学する
- 内容に納得できたら契約する
生前予約は急ぐ理由がないので、候補を見比べる時間をしっかり取れます。
納骨の時期に迫られないぶん、ほかの2つより余裕があります。
候補を絞るときは、通いやすい場所か、供養の形が希望に合うか、宗派を問わないか、の3つを先に決めておくと、見学先を選びやすくなります。
供養の形には、ほかの方の遺骨と一緒に納める合祀(ごうし)や、一定の期間は個別に安置してから合祀する形などがあります。
生前の契約では、契約する本人と、亡くなったあとに手続きをする家族の両方の連絡先を書くことが多くあります。
手続きをお願いする家族には、契約の前に一度話しておきます。
見学では、案内の冊子やホームページだけでは分からない、お参りの場所の雰囲気や手入れの様子を見ます。
気になることは、担当の方にその場で聞きます。
生前に契約しても、契約から亡くなるまでの間に年間管理費がかかる所があります。
契約の前に、次の3つを書面で確かめておくと、あとで家族が戸惑いません。
- 解約したときに返金があるか
- 年間管理費をいつまで、いくら払うか
- 亡くなったあとに家族がする手続きは何か
今あるお墓もあわせてしまっておきたい場合の進め方は、元気なうちに備える生前の墓じまい|何から始める流れと費用を解説で説明しています。
契約したら、契約書の保管場所と永代供養先の連絡先を家族に伝えておきます。
家族が契約のことを知らないと、いざというときに連絡できません。
契約書と一緒にしまっておくもの
- 払った費用の領収書
- 永代供養先の連絡先
- 亡くなったときに家族がする連絡の手順を書いた紙
家族はこの3つを見れば、次に何をすればよいかが分かります。
どの場合も、永代供養先は2〜3か所を比べて選ぶ
お墓にある遺骨も、自宅や火葬場にある遺骨も、生前予約も、最後は永代供養先を選ぶことになります。
1か所目で決めず、2〜3か所を比べてから選ぶと、あとで「ほかも見ておけばよかった」と思わずに済みます。
比べるときに見るのは、次の5つです。
| 比べるポイント | 見ること |
|---|---|
| 供養の形 | はじめから合祀か、一定の期間は個別に安置するか |
| 宗派 | 宗派を問わず受け入れてもらえるか |
| 場所 | 自宅や家族の住まいから通えるか |
| 費用 | 何が含まれ、何が別か。年間管理費があるか |
| 受け入れ | お墓にある遺骨・自宅や火葬場にある遺骨・生前予約を受け付けるか |
費用は、総額だけでなく、何が含まれていて何が別かを確かめます。
同じ項目で並べると、違いがはっきりします。
どこから探せばよいか迷ったら、地域・供養の形・予算の条件を先に決め、永代供養先を比べられるサイトで候補を集めてから2〜3か所に絞るのが、もっとも進めやすい方法です。
たとえば「はじめての永代供養」は、地域と、合祀・樹木葬・納骨堂などの供養の種類、費用から、全国の永代供養先を比べて探せるサイトです。
相談や見学の予約は無料で、宗派を問わない供養先を中心に紹介しています。
候補がそろったら、それぞれに見学を申し込み、同じ項目で答えを比べます。
見学のときは、表の5つの点をメモにして持って行くと、聞き漏れを防げます。
答えは書面でもらえるかも聞いておくと、家に帰ってから家族と一緒に見返せます。
見学した日のうちに決める必要はありません。
家に帰って家族と答えを見比べてから決めても、遅くはありません。
お墓から遺骨を移す場合は、受け入れの証明書をすぐに出してもらえるかも、比べるポイントに加えます。
証明書が出るまでの日数によって、役所への申請の時期が変わるためです。
連絡する前に、永代供養にする考えを家族へ伝える
お寺や永代供養先に連絡する前に、永代供養にする考えを家族へ伝えておきます。
先に手続きを進めてから伝えると、「知らなかった」「相談してほしかった」と言われ、話が振り出しに戻ることがあります。
伝える相手・伝えること・伝える時期は、次のとおりです。
家族に伝えるときの3つの点
- 伝える相手:同じお墓にお参りしてきた親族や、遺骨・契約に関わる家族
- 伝えること:永代供養にしたい理由と、考えている進め方
- 伝える時期:お寺や永代供養先に連絡する前
お墓にある遺骨を永代供養する場合は、兄弟姉妹など、同じお墓にお参りしてきた親族に伝えます。
遠くに住んでいても、お墓に思い入れのある親族は少なくありません。
自宅や火葬場にある遺骨の場合は、亡くなった方の配偶者や子どもなど、遺骨に関わる家族が中心です。
生前予約の場合は、将来手続きをすることになる家族に伝えます。
伝えるときは、決めたことを報告するのではなく、「なぜそう考えたか」という理由から話します。
理由が分かると、反対の声が出ても話し合いを進めやすくなります。
伝える時期は、お墓にある遺骨と自宅や火葬場にある遺骨なら、お寺や永代供養先に連絡する前です。
生前予約の場合は、候補を絞り始めたころ、遅くとも見学に行く前に伝えます。
家族と一緒に見学に行くと、家族も場所と担当の方を知ることができます。
お参りに通う家族の意見も、その場で聞けます。
家族に話しにくい場合は、「こういう方法を調べている」と、まず話題にするだけでもかまいません。
親族から反対の声が出たときは、すぐに結論を出さず、何が気がかりなのかを聞きます。
お参りの場所が遠くなる、先祖のお墓がなくなるのがさびしい、費用を誰が払うのか、といった気がかりが多いものです。
気がかりが分かれば、通いやすい永代供養先を選ぶ、一定の期間は個別に安置する形を選ぶ、費用の分け方を話し合う、といった形で答えられることもあります。
費用を誰がどれだけ負担するかも、この最初の話し合いで決めておくと安心です。
お墓にある遺骨の場合は、遺骨を移す費用と永代供養先に払う費用の両方がかかるため、金額の目安が分かった時点で、もう一度家族と話します。
手順をメモして、お寺か永代供養先に連絡しよう
永代供養にするやり方は、永代供養したい遺骨がお墓にあるか、自宅や火葬場にあるか、将来に備えて生前予約するかの3つに分かれます。
お墓にある遺骨は今のお寺への相談から、自宅や火葬場にある遺骨は永代供養先への問い合わせと埋葬許可証の確認から、生前予約は候補探しと見学から始まります。
3つすべての手順を覚える必要はありません。
自分に当てはまる手順だけを、メモに書き留めてみてください。
お墓にある遺骨は、今のお寺・霊園の管理者に永代供養を考えていることを相談します。
自宅や火葬場にある遺骨は、候補の永代供養先に問い合わせ、埋葬許可証があるかを確かめます。
生前予約は、候補を2〜3か所に絞り、見学を申し込みます。
3つのどれでも、最初の連絡の前に家族へ考えを伝えておくと、そのあとの手続きを家族と一緒に進めやすくなります。
永代供養先は2〜3か所を同じ項目で比べると、納得して選べます。
手順をメモして家族と話したら、今のお寺か候補の永代供養先に、最初の連絡を入れてみてください。
参考リンク:



