墓石の写真

【2026年6月更新】

「墓じまいは何回忌のときにするのが正解なんだろう。三十三回忌に合わせるべきか、それとも五十回忌まで待つべきか。うちの場合、いったい何年後が目安になるんだろう」。

そう思いながら検索を繰り返している方は、少なくないはずです。

遠方に先祖代々のお墓があり、ごきょうだいも高齢になってきた。

管理が難しくなっているのは分かっている

でも「いつやればいいか」の見当がつかないまま、気づけば何年も止まったまま——そんな状況ではないでしょうか。

結論からお伝えします。

墓じまいをいつ行うかに、「外すとバチが当たる」といった決まった作法はありません。

家族や親族と話を進めやすい目安としておすすめなのが、弔い上げ(とむらいあげ/三十三回忌または五十回忌)の節目に合わせる方法です。

この目安さえ分かれば、自分のケースで何年後が現実的かの見当をつけられます

ただし一つだけ気をつけたい点があります。

回忌の年数は「亡くなってから何年たったか」という感覚で数えると、実際の節目と1年ずれてしまうことがあります

数え方には独自のルールがあり、ここを押さえておかないと、家族やお寺との話し合いで食い違いが生まれることもあります。

この記事では、弔い上げの考え方と回忌の正しい年数の数え方、そして弔い上げを待たずに早めに進める場合の考え方、家族との話し合いの進め方まで、順番にお伝えします。

読み終えるころには、自分のケースで次の節目がいつかを把握し、家族や親族と「いつ墓じまいをするか」を話し合う準備が整います

この記事を読んで分かること

  • 回忌を亡くなった年から数える正しい計算方法
  • 弔い上げを待たず早めに進めてよい判断の目安
  • 家族や親族に時期を切り出すときの伝え方

ぜひ最後までお読みください!

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墓じまいは弔い上げの節目に合わせるのがおすすめ

墓じまいは弔い上げ(三十三回忌・五十回忌)の節目に合わせると進めやすいと伝えるイラスト

墓じまいを何回忌にすればよいか考えるとき、多くの方が気にされるのは「正しい作法から外れていないか」「先祖に対して失礼やバチ当たりにならないか」という点ではないでしょうか。

まず安心していただきたいのは、墓じまいをいつ行うかについて、「この時期でなければならない」「この時期を外すとバチが当たる」といった決まりはないということです。

とはいえ、何の目安もないまま進めようとすると、かえって「勝手に決めていいのか」と迷いやすく、親族にも切り出しにくいものです。

そこでおすすめしたいのが、弔い上げ(とむらいあげ)の節目に合わせる方法です。

弔い上げを区切りにすれば、親族との話し合いがしやすくお墓そのものを見直す自然なきっかけにもなります。

弔い上げが墓じまいの節目として使われる理由

弔い上げとは、定期的に行ってきた年忌法要(ねんきほうよう)の締めくくりとなる供養のことです。

一般的には三十三回忌または五十回忌がその節目とされており、「これをもって故人の魂が先祖の霊に溶け込み、供養が一区切りつく」という考え方が、多くの宗派に根付いています。

年忌法要は、一周忌、三回忌、七回忌……と、回を重ねるごとに少しずつ間隔をあけながら続いていきます。

そして三十三回忌、あるいは五十回忌をもって、これ以降は故人ひとりの個別の法要を行わず、先祖代々の供養にまとめていく、という区切りを迎えます。

この「個別の供養を締めくくる」という意味合いがあるため、弔い上げはお墓そのものを見直す自然なきっかけにもなりやすいのです。

この「供養の区切り」という考え方があるため、弔い上げのタイミングは、お墓を整理する墓じまいの節目としても説明しやすいという利点があります。

親族やお寺に「弔い上げを区切りに墓じまいを考えています」と伝えれば、唐突な印象を与えにくく、話を切り出しやすくなります

反対に、何の区切りもないまま「お墓をなくしたい」と切り出すと、思いつきで動いている印象を与えてしまうこともあるため、節目を一つの根拠にできるのは心強い材料になります。

三十三回忌と五十回忌、どちらが自分の家に合うか

弔い上げを三十三回忌にするか五十回忌にするかは、地域・宗派・家庭の事情によって異なります。

「どちらが正解か」という決まりはなく、「どちらが自分の家に合っているか」で選んで構いません。

おおまかな違いを整理すると、次のようになります。

節目目安となる時期選ばれやすいケース
三十三回忌没後32年目弔い上げの節目として最も一般的。親族が高齢で、五十回忌まで待つのが難しい場合にも選ばれる
五十回忌没後49年目地域や宗派の習わしで五十回忌を区切りとする場合。お寺がそのように案内しているケース

同じ宗派でも、地域やお寺の習わしによって「うちでは五十回忌までを区切りとしている」「三十三回忌で弔い上げとするのが通例です」と案内が分かれることがあります。

インターネットの一般論だけで決めてしまうと、いざ親族やお寺に伝えたときに「うちはそうではない」と食い違うこともあるため、最終的には自分の家がお世話になっているお寺に確認するのが、もっとも確実です。

どちらにするか迷う場合は、お付き合いのあるお寺に相談すると、その地域や宗派での一般的な考え方を教えてもらえます。

お寺への相談のしかたや、住職への切り出し方は、菩提寺の墓じまいはどうやる?|手順・費用・住職への話し方を全て解説で具体的に確認できます。

回忌の年数は命日から計算すると見当がつく

回忌は亡くなった年を1年目と数え三十三回忌は没後32年目・五十回忌は没後49年目になると伝えるタイムラインのイラスト

弔い上げが節目になると分かっても、「では自分のケースでは何年後になるのか」が分からなければ、家族と話し合いを始めることができません。

ここでは回忌の年数の正しい数え方と、命日から現在までの年数を確認する手順をお伝えします。

三十三回忌は没後32年目、五十回忌は没後49年目

回忌の数え方には、日常の感覚と少しずれるルールがあります。

亡くなった年そのものを「1年目」と数えるため、三十三回忌は「亡くなってから33年後」ではなく、没後32年目が正しい計算になります。

同じく五十回忌は没後49年目です。

主な回忌を一覧にすると、次のようになります。

回忌没後の年数例:2000年に亡くなった場合
一周忌没後1年目2001年
三回忌没後2年目2002年
七回忌没後6年目2006年
十三回忌没後12年目2012年
十七回忌没後16年目2016年
二十三回忌没後22年目2022年
三十三回忌没後32年目2032年
五十回忌没後49年目2049年

この「1年ずれ」を知らないまま計算すると、お寺との日程調整で食い違いが生まれることがあります。

「三十三回忌は2033年だと思っていた」という勘違いは実際によく起きるため、家族と話し合う前に一度確認しておくと安心です

なぜこのような数え方をするのかというと、仏教では亡くなった日を一度目の忌日(きにち)と数える慣習があるためです。

一周忌だけは「満1年」で分かりやすいのですが、三回忌からはこの数え年の考え方になります。

「回忌の数字から1を引いた年数が、おおよその没後の年数」と覚えておくと、混乱せずに見当をつけられます。

なお、回忌法要は本来は命日と同じ日に行うものですが、実際には命日に近い週末や都合のよい日に前倒しで行うことがほとんどです。

墓じまいをこの節目に合わせる場合も、厳密に命日当日である必要はなく、その年のなかで調整するつもりで考えておけば問題ありません。

命日から現在の年数を確認する手順

回忌の数え方が分かったところで、実際に「自分のケースでは次の節目がいつか」を確認する手順を見ていきます。

やり方は単純で、次の3つのステップで見当がつきます。

命日から年数を確認する3ステップ

  1. 故人の命日(亡くなった年)を確認する。過去帳や位牌の裏面、戸籍などに記載があります
  2. 現在の西暦から亡くなった西暦を引き、「没後何年目か」を出す
  3. その年数を早見表と照らし、次の弔い上げの節目(三十三回忌・五十回忌)を確認する

たとえば、故人が1988年に亡くなり、現在が2025年だとします。

2025-1988=37で、没後37年目です。

三十三回忌(没後32年目)はすでに過ぎているため、次の節目は五十回忌(没後49年目)で、あと12年ほど先という見当がつきます。

この場合は「五十回忌まで待つか、管理の実情を考えて早めに動くか」が次の判断になります。

逆に没後20年目であれば、三十三回忌まではあと12年ほど。

「次の節目を待つ」という考え方も、「節目より前に進める」という考え方も、どちらも選べる位置にいる、ということが見えてきます。

このように、まず数字で「自分のケースはどのあたりにいるのか」を把握しておくと、家族と話すときにも「あと何年だから」「もう過ぎているから」と具体的に伝えられ、話が空中戦になりにくくなります

複数の方が同じお墓に入っている場合は、それぞれの没後年数を確認したうえで、「もっとも近い節目はいつか」を基準に考えると、話し合いが整理しやすくなります。

墓じまいに必要な書類や手続きの全体像を先に知っておきたい方は、墓じまいの必要書類3つを全て解説|手続きの全体像が10分でわかるもあわせてご確認ください。

弔い上げを待たず早めに進める家庭も多い

弔い上げの節目を目安にするとお伝えしましたが、実際には「次の節目まで待てない」「待つより今動いたほうがいい」という事情を抱えた家庭も少なくありません。

弔い上げはあくまで「説明しやすい目安」であり、それより早く墓じまいを進めることは、何ら失礼にはあたりません

節目はゴールではなく、あくまで判断のための物差しの一つです。

物差しに自分の事情を無理に合わせるのではなく、自分の事情に物差しを当てて考える、という順番で見ていくと、納得のいく時期を選びやすくなります。

家族の高齢化や管理の負担は早める正当な理由になる

墓じまいを弔い上げより前に進める理由として、もっとも多いのが家族・親族の高齢化と、お墓の管理が実質的に難しくなっていることです。

たとえば、次のような状況が重なっている場合は、節目を待たずに動き出すことが現実的な選択になります。

  • お墓が遠方にあり、年に一度の墓参りも体力的に難しくなってきた
  • きょうだいが高齢、または体調を崩していて、今後の管理を担える人がいない
  • 管理費や草刈りの費用が家計の負担になっている
  • 次の世代(子や孫)がお墓を引き継ぐ意思を持っていない
  • このままでは、いずれ無縁墓として扱われる心配が出てきた

これらはどれも、「先祖への不敬」ではなく「今の家族の実情に合った判断」です。

お寺の住職も、こうした事情を丁寧に伝えれば、無理に節目まで待つことを求めるケースはほとんどありません

むしろ、管理が行き届かないお墓を長く放置するほうが、供養という観点からも望ましくないと考える住職は多くいます。

「きちんと手を合わせて整理する」という気持ちを持って進める墓じまいは、節目の前であっても供養のひとつの形として受け止められます。

だからこそ、節目まで待てない事情があるのなら、その事情を隠さず正直に伝えることが、かえって円満に進めるための近道になります。

「本当はもっと早く動きたいのに、世間体を気にして節目まで待つ」という選択が、結果的にお墓の荒れにつながってしまっては本末転倒です。

遠方にあって管理が難しいお墓の進め方は、山奥のお墓でも墓じまいはできる|費用の目安と立会いなしで進める方法が参考になります。

お寺への相談は時期を決める前に始めるのが得策

「時期をある程度決めてから相談しよう」と考える方も多いのですが、実際には相談を先にしたほうがうまくいくケースがほとんどです

お寺への相談は、時期を確定させるためではなく、時期を一緒に考えるために始めるものと考えておくとよいでしょう。

早めに相談を始めることには、次の3つのメリットがあります。

お寺に早めに相談する3つのメリット

  • 住職の受け入れがスムーズになる。「来月撤去したい」と急に告げるより、「まだ先ですが考えています」と早めに伝えるほうが、関係を保ちながら進めやすい
  • 供養や費用の段取りが整いやすい。魂抜き(お墓から故人の魂を抜く法要)の日程調整や、お布施・費用の相談を、余裕をもって進められる
  • 家族への説明に安心材料が生まれる。「お寺にも相談済み」と言えると、親族への説明にも現実感と説得力が出る

とくに、お盆やお彼岸の前後はお寺の法務が立て込み、住職の予定が取りにくくなります。

魂抜きの希望時期があるなら、その1〜2か月前には一度相談を入れておくと、日程を合わせやすくなります

相談の段階で日取りを確定させる必要はなく、「こういう事情で、いずれ墓じまいを考えています」と方向性だけ伝えておけば十分です。

早めに一声かけておくことが、結果として住職との関係を保ったまま話を進める助けになります。

お寺にお礼として納める離檀料(お寺との関係を終える際に渡す費用)の相場や考え方が気になる方は、墓じまいの離檀料はいくら?費用相場と払う必要性についても解説で事前に確認しておくと、住職との話し合いで慌てずに済みます。

家族や親族と時期を話し合うときのポイント

弔い上げの考え方と回忌の計算、そして早めに動く選択肢まで整理できたところで、いよいよ「家族や親族と実際にどう話し合うか」という段階に入ります。

知識として目安が分かっても、いざ切り出すとなると「反対されないか」「感情的な話になってしまわないか」という不安が先に立つ方も多いはずです。

ここでは、話を始めやすくする伝え方と、迷いや反対が出たときの進め方をお伝えします。

「一般的な目安」を根拠にすると切り出しやすい

墓じまいの話を切り出すとき、多くの方がぶつかるのが「自分の意見として言うと反発を受けやすい」という壁です。

「お墓をなくしたい」という言葉は、受け取り方によっては先祖を粗末にする印象を与えてしまうことがあります。

そこで有効なのが、「一般的にはこうされている」という客観的な目安を前に出して話を始める方法です。

たとえば「三十三回忌や五十回忌が弔い上げの節目とされていて、そのタイミングで墓じまいをする家庭が増えているそうだよ。うちの場合、次の節目がいつになるか一度確認してみたんだけど」——このように、主語を「自分」ではなく「一般的な目安」に置くと、相手は身構えずに話を聞きやすくなります。

ポイントは、「お墓を負担に感じている」という本音より先に、「世間ではこういう節目で区切るのが一般的らしい」という情報を置くことです。

情報の共有から入ると、相手も「では我が家はどうするか」と一緒に考える側に回りやすくなります。

最初から結論を出そうとせず、まずは前の章で確認した「次の節目がいつか」を一緒に見るところから始めると、感情的な対立になりにくく、話し合いのテーブルにつきやすくなります。

迷いや反対が出たら結論を急がず情報を共有する

一度の話し合いで結論を出そうとすると、かえってまとまりにくくなります。

迷いや反対が出たときは、結論を急がず、情報を共有しながら複数回に分けて話すのが近道です。

進め方のコツは、大きく2つあります。

  • 選択肢を複数並べる。「するか・しないか」の二択ではなく、「三十三回忌を節目にする」「五十回忌まで待つ」「管理を見直して維持する」「永代供養に切り替える」など複数を示すと、相手は「拒否か受け入れか」ではなく「どれが最善か」を考えやすくなる
  • 考える時間を置く。一度目は「情報共有と課題の確認」で区切り、「また改めて話そう」と締める。次までにそれぞれが調べたり考えたりできると、二度目はより具体的に進む

反対が出たときに大切なのは、相手の気持ちを頭ごなしに否定しないことです。

「お墓を守りたい」「ご先祖様に申し訳ない」という思いは、墓じまいを進めたい側と根っこの部分では同じ――お墓を大切にしたいという気持ちから出ています。

その共通点を確認したうえで、「だからこそ、管理できなくなって荒れてしまう前に、きちんと区切りをつけたい」と伝えると、対立ではなく同じ方向を向いた相談になりやすくなります

親族の間で意見が食い違ったり反対が出たりした場合の、角を立てない伝え方は、墓じまいの交渉のコツ|お寺と親族に角を立てない進め方に具体例がまとまっています。

話し合いの前に目を通しておくと、準備が整います。

命日から次の節目を確かめ、家族と時期を話し合おう

この記事では、墓じまいの時期の決め方を、弔い上げの考え方から回忌の計算、早めに動く場合の判断、家族との話し合いの進め方まで、順番にお伝えしてきました。

最後に要点を整理します。

墓じまいをいつ行うかに、決まった作法や「この時期を外すとよくない」という決まりはありません。

家族や親族と進めやすい目安としては、弔い上げ(三十三回忌・五十回忌)の節目がおすすめです。

どちらを区切りにするかは地域・宗派・家庭の事情で異なるため、お寺に相談して確認するのが確実です。

回忌は亡くなった年を1年目と数えるため、三十三回忌は没後32年目、五十回忌は没後49年目にあたります。

命日から今の年数を確認し、次の節目を把握することが、話し合いを始める第一歩です。

弔い上げを待たず動くことも、家族の高齢化や管理の事情があれば正当な選択になります。

まずは、故人の命日から今の年数を数えてみることから始めてみてください。

その一歩が、長年止まったままだった話し合いを動かす起点になります。

参考リンク:

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