
墓じまいに良い日取りはいつ?
大安・仏滅・避けるべき日など全て解説
【2026年6月更新】
墓じまいの日取りを決めようとして、カレンダーの六曜(大安・仏滅など)が気になって手が止まってしまった、という方は少なくありません。
「仏滅にやったらバチが当たるのでは」「友引や赤口は避けたほうがいいのかな」「せめて大安の日を選ばないと後悔しそう」。
そんなふうに、よい日を探しているうちに、かえって日取りが決められなくなってしまう。
そう感じるのは、ご先祖様への礼儀をきちんと果たしたいという、大切な気持ちの表れです。
その感覚は、何も間違っていません。
結論からお伝えします。
墓じまいの日取りに、六曜は本来関係ありません。
大安でも仏滅でも、縁起の面では問題なく進められます。
ただ、「関係ない」と知っただけでは、まだ十分とは言えません。
墓じまいには「お寺・石材店・役所」という3つの関係先があり、それぞれの都合が揃う日でないと、そもそも日程が成立しないからです。
六曜より先に確認しておく順番があり、その段取りを知らないまま「大安を探す」だけでは、話が前に進まないことがよくあります。
この記事では、六曜と仏事の本来の関係、大安・仏滅・友引など各六曜の意味と墓じまいでの考え方、お寺・石材店・役所の日程をどう合わせるかという段取りの順番、そして最初に連絡する先と確認することまで、順番に整理します。
読み終えるころには、六曜に振り回されず「この日でいい」と自分の判断軸を持てるようになります。
縁起への気持ちを大切にしたまま、お寺か石材店への第一報という具体的な次の一歩に、自信を持って踏み出せるはずです。
この記事を読んで分かること
- 六曜が墓じまいに関係ないとされる理由
- 大安・仏滅・友引それぞれの向き合い方
- 三者の予定から候補日を絞る進め方
ぜひ最後までお読みください!
目次
墓じまいの日取りは六曜より段取りで決まる

墓じまいの日取りで最初に押さえておきたいのは、「いつが縁起のよい日か」より先に「誰の都合を合わせる必要があるか」だということです。
墓じまいの日程は、六曜ではなくお寺・石材店・役所という三者の都合で決まります。
たとえば、お寺では月命日や法要が重なる時期は住職の手が空きにくく、石材店は繁忙期に作業枠が埋まりやすく、役所への改葬許可申請には一定の処理期間がかかります。
それぞれに「動ける日」と「動けない日」があるため、先に大安の日だけを決めても、三者の都合と合わなければ日程は宙に浮いてしまいます。
三者の空いている日が重なる候補をまず探し、その中から縁起のよい日を選ぶ。
これが現実的な日取りの決め方です。
縁起を大切にする気持ちと、実務的な段取りは矛盾しません。
順番を正しく知っておけば、両立できます。
この記事では、次の順番で日取りの考え方を整理していきます。
- 六曜と仏事の本来の関係
- 大安・仏滅・友引など各六曜の意味と墓じまいでの考え方
- お寺・石材店・役所の日程をどう合わせるかという段取りの順番
- まず連絡する先と、最初に確認しておくこと
読み終えていただければ、「この日でいい」と自分の判断軸を持ったうえで、お寺か石材店への第一報という具体的な次の一手に進めるようになります。
墓じまいの全体的な流れや費用とあわせて段取りを確認したい方は、墓じまい完全ガイド|費用相場や手続きの流れを全て解説もあわせてご覧ください。
六曜と仏事は本来関係がない

「仏滅に墓じまいをしてはいけない」「友引は避けるべき」。
そうした話を耳にしたことがある方は多いと思います。
しかし、これらはあくまで民間に広まった慣習であり、仏教の教えに基づくルールではありません。
なぜ気にしなくてよいのか、その根拠を整理します。
六曜はもともと中国生まれの民間の暦
六曜とは、大安・仏滅・友引・先勝・先負・赤口の6種類からなる暦注の一つです。
もともとは中国で生まれた、時刻や日の吉凶を占う考え方で、日本には鎌倉時代から室町時代にかけて伝わったとされています。
その後、江戸時代末期から明治時代にかけて一般に広まり、いまのように冠婚葬祭の日取りと結びつけられるようになったのは、比較的新しい習慣です。
つまり、六曜は仏教とはまったく別のところで生まれ、別の経緯で日本に定着した「民間の暦注」です。
「仏滅」という字面から仏教との関係を連想しやすいのですが、この名称も仏教の教えとは直接の関係はなく、もとは別の呼び名だったものが時代とともに変化したものとされています。
仏教の教えと六曜を結びつける根拠はない
仏教の開祖であるお釈迦様は、占いや吉凶の判断によって行動を決めることを戒める教えを説いたとされています。
日の吉凶を気にして行動することは、むしろ仏教本来の考え方とはなじみにくい面があります。
実際、浄土真宗の本願寺派をはじめ複数の宗派が、「仏事と六曜は関係がない」という趣旨の見解を示しています。
ただし、宗派によって考え方には幅があり、仏教界全体として一律の公式見解が定められているわけではありません。
それでも、お葬式や法事、そして墓じまいのような仏事で六曜を気にする必要はないというのが、仏教本来の立場に近い考え方だといえます。
「仏滅」「友引」という名前に引きずられない
とはいえ、長年カレンダーで六曜を確認してきた方にとって、「仏滅だから気になる」という感覚はごく自然なものです。
その気持ちを否定する必要はありません。
ただ、知っておいていただきたいのは、「仏滅に墓じまいをしたからご先祖様に失礼になる」「友引に行ったから悪いことが起きる」というような仏教的な根拠は存在しないということです。
縁起が気になるのであれば、後で説明する「三者の候補日の中から大安を選ぶ」という対応で十分です。
むしろ、六曜に縛られて日程が決められず墓じまいが先延ばしになるほうが、ご先祖様のお墓を長く放置することにつながり、本来の礼儀という点では本末転倒になりかねません。
墓じまいの中心となる魂抜きの意味や流れについては、墓じまいの魂抜きって何?|依頼方法や費用・当日の流れまで完全解説で詳しく確認できます。
各六曜の特徴と墓じまいでの考え方
六曜と仏事は本来無関係とお伝えしましたが、「それでもやはり気になる」という方のために、各六曜の意味と、墓じまいの場面でどう考えればよいかを一覧で整理します。
縁起を大切にする気持ちを持ちながら、必要以上に縛られないための参考としてご活用ください。
| 六曜 | 意味 | 墓じまいでの考え方 |
| 大安(たいあん) | 六曜で最も縁起がよいとされ、終日が吉 | 縁起を気にするなら候補日の中から優先して選んでよい。ただし大安にこだわって三者の都合と合わなくなると日程調整が難しくなる |
| 友引(ともびき) | 「凶事に友を引く」とされ葬儀では避けられる。正午のみ凶 | 魂抜きは葬儀とは別の仏事で避ける根拠はない。気になるなら正午を外すか別日に。都合が合えば進めて問題ない |
| 先勝(せんしょう) | 「先んずれば勝つ」。午前は吉、午後は凶 | 午前から始められる日程なら気になりにくい。ただし工事は時間がかかるため作業の所要時間を優先するのが無難 |
| 先負(せんぶ) | 「先んずれば負ける」。午前は凶、午後は吉 | 午後開始なら気になりにくい。関係者の都合が合えば問題なく進められる |
| 赤口(しゃっこう) | 火や血を連想させ不吉とされる。正午のみ吉 | 気になるなら赤口以外を選べるよう候補を複数用意する。避ける仏教的根拠はなく、赤口しか合わなくても問題ない |
| 仏滅(ぶつめつ) | 六曜で最も縁起が悪いとされる日 | 名称は仏教由来ではなく避ける根拠はない。どうしても気になるなら他の日を優先するのも一つの判断 |
表を縁起の気になりやすさで整理すると、考え方は次のようにまとまります。
- 積極的に選びやすい日:大安、先勝(午前)、先負(午後)
- 気になるなら避けてもよいが、仏教的な根拠はない日:友引(正午)、赤口(正午以外)、仏滅
ただし、これはあくまで「縁起を気にする場合の参考」です。
日取りを決める本来の優先順位は、お寺・石材店・役所の三者の都合が揃うことにあります。
縁起のよい日を選ぶのは、その候補の中から行うのが現実的です。
日取りが決まったあとの当日の進み方が気になる方は、失敗しない墓じまい当日の流れ|5つの手順と当日の動き方もあわせてご覧ください。
日程はお寺・石材店・役所の都合で決める
六曜の考え方が整理できたところで、実際の日程をどう決めるかという話に移ります。
ここが、墓じまいの日取りで最も大切な部分です。
結論を一言でいえば、墓じまいの日程は「六曜」ではなく「三者の都合」で決まります。
お寺(霊園)・石材店・役所、この三つの関係先のスケジュールが重なる日を先に探すことが、日取り決めの正しい順番です。
墓じまいは、一日で完結する手続きではありません。
大きく分けると、次の流れで進みます。
- 役所への改葬許可申請と書類の取得
- お寺(霊園)での魂抜き
- 石材店による墓石の解体・撤去工事
- 遺骨の取り出しと、新しい納骨先への移動
これらはすべて、それぞれ別の関係先が担当します。
一つでも都合が合わなければ、日程全体がずれていきます。
六曜で「大安の日」を先に決めてしまうと、三者の都合と合わないまま日程が宙に浮いてしまうことになりかねません。
なぜ三者の都合を先に確認するのか
墓じまいは、住職・石材店・役所という、まったく別の立場の相手がそれぞれの仕事として関わります。
そのため、一人で日付を決めても、その日に全員が動けるとは限りません。
お寺はお盆やお彼岸の前後に法務が集中し、石材店も同じ時期に依頼が重なって作業枠が埋まります。
役所の手続きにも処理日数がかかります。
先に「縁起のよい日」を一つ決めてしまうと、三者のどこか一つでも都合が合わず、また日付を探し直すことになりがちです。
だからこそ、まず三者の空いている日を確認し、候補日が出てから縁起のよい日を選ぶ。
この順番を守るだけで、日取り決めはずっとスムーズになります。
お寺・石材店・役所それぞれの確認ポイント
三者には、それぞれ確認すべきタイミングと注意点があります。
連絡する順番の目安とあわせて整理します。
| 関係先 | 担当すること | 確認のタイミング・注意点 |
| お寺(霊園) | 魂抜きを住職に依頼 | 最初に相談する。お盆・お彼岸・年末年始は法務が集中するため、1か月以上前から相談を始めると安心 |
| 石材店 | 墓石の解体・撤去工事 | お寺の日程が見えてから連絡するとスムーズ。春秋の彼岸前後やお盆前後は作業枠が埋まりやすい |
| 役所 | 改葬許可証の取得手続き | 申請から発行まで数日〜1週間程度。日程が見えてきた段階で早めに申請しておく |
最初に動くべき相手は、お寺か霊園です。
魂抜きは住職に依頼するため、住職の予定が空いていなければ日程は決まりません。
お盆・お彼岸・年末年始といった時期は法務が集中して手が空きにくいので、少なくとも1か月以上前に相談を始めると、希望に近い日を取りやすくなります。
次に石材店です。
墓石の解体・撤去には重機の手配や複数のスタッフが必要なため、繁忙期には作業枠が埋まりやすくなります。
特に春と秋のお彼岸前後、お盆前後は墓じまいの依頼が集中する時期です。
石材店によっては魂抜きの日程に合わせて工事日を調整してくれるため、お寺の日程がある程度決まってから連絡すると話が早くなります。
役所で取得する改葬許可証は、遺骨を今のお墓から別の場所へ移すために必要な行政書類で、今のお墓がある市区町村の役所に申請します。
申請から発行まで数日から1週間程度かかることがあり、書類が間に合わないと当日に進められません。
お寺や石材店の日程が見えてきた段階で、早めに確認を入れておくと安心です。
必要な書類の種類や取得の手順は、墓じまいの必要書類3つを全て解説|手続きの全体像が10分でわかるで確認できます。
複数の石材店から見積りを取ると、費用だけでなく対応できる日程の幅も比べられます。
縁起を大切にするなら候補日の中から大安を選ぶ
三者の都合を確認して候補日がいくつか出てきたら、その中から縁起のよい日を選ぶことができます。
これが、縁起と実務を両立する現実的な方法です。
日取りを決める順番は、次の3ステップで考えると迷いません。
日取りを決める3ステップ
- お寺(霊園)・石材店・役所の三者に、空いている日を確認する
- 三者の都合が重なる候補日を、いくつか挙げる
- 縁起を大切にするなら、その候補日の中から大安などを選ぶ
たとえば、三者の都合が合う日が3日あったとして、その中に大安があればその日を選べばよいのです。
候補日に大安がなければ、先勝の午前中や先負の午後を選ぶ、友引や赤口を外すといった調整もできます。
大切なのは、「まず縁起のよい日を探してから三者に確認する」のではなく、「まず三者の都合を確認してから、縁起のよい日を選ぶ」という順番です。
この順番を逆にしてしまうと、日程調整が難航しやすくなります。
まず連絡する先と確認すること
日程の決め方の順番が分かったところで、最後に「では実際に何から始めればよいか」を整理します。
頭の中で段取りが分かっていても、最初の一歩が踏み出せないまま時間が過ぎてしまうことは少なくありません。
この章を読み終えたら、お寺か石材店に最初の連絡を入れることを目標にしてみてください。
最初に連絡するのはお寺か石材店
墓じまいを始めるとき、最初に連絡する相手はお寺(霊園)か石材店のどちらかです。
お墓がお寺の境内にあり檀家として管理されている場合は、お寺への連絡を先に行います。
住職との関係があり、お寺との関係を終える話し合いも必要になるため、石材店や役所より前に相談を始めることが、礼儀としても実務としても大切です。
一方、お墓が公営墓地や民間霊園にある場合は、石材店への相談を先に進めても構いません。
霊園の管理事務所への連絡と並行して、石材店に概算の費用と対応できる時期を確認すると、話がスムーズに進みます。
最初の連絡で確認しておくこと
お寺や石材店に最初に連絡するとき、何を伝えて何を確認すればよいか迷う方も多いと思います。
次の内容を手元に整理してから連絡すると、やり取りが短くなります。
最初の連絡で確認しておくこと
- お寺へ:魂抜きを頼めるか/対応できる時期と空いている日の目安/お布施の相場/離檀料が発生するか/事前に準備しておくこと
- 石材店へ:墓石の解体・撤去に対応できるか/概算費用と見積りの取り方/対応できる時期/お寺の日程に合わせた工事日の調整が可能か/更地にした後の処理
お寺へお礼として渡す離檀料(お寺との関係を終える際に納める費用)の相場や考え方が気になる方は、墓じまいの離檀料はいくら?費用相場と払う必要性についても解説で事前に確認しておくと、住職との話し合いで慌てずに済みます。
家族と話し合っておくこと
最初の連絡を入れる前に、家族の間で方向性を確認しておくと、その後の進め方がスムーズになります。
確認しておきたいのは、大きく分けて次の3つです。
一つ目は、墓じまいを進めること自体への同意です。
墓じまいは一度進めると元に戻せないため、後から「相談してくれなかった」というすれ違いが起きないよう、関わる家族・親族の同意を得ておくことが大切です。
二つ目は、遺骨の移し先(納骨先)をどこにするか。
これが決まっていないと、魂抜きや工事の日程を決めても、その後の段取りが止まってしまいます。
三つ目は、日取りと費用に関する希望です。
縁起のよい日を優先したいか、参列する人の都合が合いやすい時期はいつか、当日に立ち会う人は誰か、そして費用を誰がどう分担し予算の上限をどこに置くか。
こうした点を先に共有しておくと、当日になって慌てずに済みます。
特に遺骨の新しい納骨先は、日取りと並行して早めに考えておきたいところです。
永代供養墓(お寺や霊園が家族に代わって供養を続けてくれるお墓)や樹木葬、手元供養など、選択肢ごとに費用も進め方も異なります。
墓じまい後の納骨先はどこにする?6つの選択肢と費用・進め方で特徴を比べながら、家族で話し合う際の参考にしてみてください。
なお、お寺や石材店に「できれば大安の日にしたい」と希望を伝えることは、何も問題ありません。
むしろ慣れた相手なら、六曜を踏まえて候補日を複数提示してくれることもあります。
縁起を気にしていることは、恥ずかしがらずに伝えて構いません。
大切なのは、「大安でなければ進められない」と固定してしまわないことです。
三者の都合の中で最善の日を選ぶという姿勢で臨めば、縁起への気持ちと現実的な段取りの両方を大切にしながら進められます。
候補日を確かめ、お寺か石材店に連絡しよう
墓じまいの日取りに、六曜は本来関係ありません。
日程は、お寺・石材店・役所という三者の都合が揃う日を先に探し、縁起を大切にするなら、その候補日の中から大安などを選ぶ。
この順番を知っておくだけで、日取り決めはぐっと進めやすくなります。
「仏滅だからどうしよう」「大安じゃないと不安」という気持ちは、ご先祖様を大切に思う気持ちの表れで、間違ったものではありません。
ただ、六曜に縛られて動き出せないまま時間が過ぎることのほうが、結果としてお墓を長く放置することにつながってしまいます。
縁起への気持ちを持ちながら、段取りの順番を正しく知って動く。
それが、ご先祖様への礼儀をきちんと果たすことにもつながります。
まずは、お寺か石材店に空いている日を尋ねるところから始めてみてください。
最初の一本の連絡で、相手から手順を案内してもらえることがほとんどです。
日取りの検討と並行して、墓じまい全体の段取りや必要な準備も確認しておくと、迷わず次の一手に進めます。
参考リンク:


