
私たちらくサポが大切にしていること
私たち「らくサポ」が、毎日のご相談で大切にしていることがあります。
それは、「お客様にとっていちばん良い形を、お客様と一緒に考える」ということです。
仏壇のお片付け、お墓のこと、ご実家の整理——終活まわりのご相談は、人生のなかでも数えるほどしかない、誰にとっても初めての出来事です。
だからこそ「何から手をつければいいか分からない」「これくらいの規模で、いくらかかるものなのか想像もつかない」というお声を、私たちは毎日のように頂きます。
そんなときに心がけているのは、専門家として、ご要望をそのまま受け取るのではなく、本当に必要なことは何かを一緒に整理する ことです。
ときには「これはご自身でも十分できますよ」とお伝えすることもあります。本当はご自身でできることまで、当社の売上のためにお引き受けすることはいたしません。
その代わり、私たちがお手伝いした方が良いと判断したご相談は、適正価格で、最後まで責任を持ってお預かりいたします。
担当する作業者の手配も、お寺さまや市役所とのやり取りも、お客様のご負担にならない形でお引き受けします。
本ページでは、実際にご相談いただいたお客様の事例をもとに、私たちがどのようにお話を伺い、どのようにご一緒に答えを見つけているのかをご紹介します。
目次
はじめに
2026年5月のある日のお昼前。
お祖父様・お祖母様を千葉県内の永代供養先へ、お父様はご縁のあったお寺へ——というかたちで、お墓のご納骨者を2か所に分けて移されたいお客様から、一本のお電話を頂きました。
LINEで書類のお写真をお送りくださっていたところに、現地の管理事務所から「これは思っていたよりずっと面倒な手続きになります」という旨をお伝えされた、そのすぐ後のお電話でした。
「とてつもなく面倒くさいなと思いまして」
お電話の中で見えてきたのは、改葬の手続きそのものよりも、現地の管理事務所のご認識が、ほかのケースで聞くお話とはっきりずれている というご事情でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談の入口 | LINEで書類のお写真をお送り頂いた後の、お電話でのフォローアップ |
| 改葬先 | お父様→ご縁のあったお寺/お祖父様・お祖母様の2名→千葉県内の永代供養先 |
| ご納骨者 | 使用許可証の登録者は3名(4名ご納骨と認識されていたが、お身内のお一人は別地域のご事情で未登録) |
| 論点 | 現地の管理事務所が「母体をどちらにするか」「先にご縁のあったお寺の方にまとめて運んでから分割」と通常聞かない手続きを要求 |
| お電話の長さ | 約10分 |
| このお電話の位置付け | 私たちの担当が直接、現地の管理事務所と話してみる方向で終了。 継続検討 |
この記事のお話
- お客様のご事情:4名ご納骨のはずが、現地の管理事務所では使用許可証の登録者が3名と判明。お父様はご縁のあったお寺、お祖父様・お祖母様の2名は千葉県内の永代供養先へ、と分けて移されたいご相談
- らくサポがお伝えしたこと:改葬許可申請の書類は「改葬のため」と「分骨のため」で理由が分かれているはずで、お客様のように改葬先が2か所であっても、改葬許可証の取得で進められるはず/「母体」という言葉が出てくること自体が通常ではない
- お電話の結末:私たちの担当が直接、現地の管理事務所へお電話して事情をご説明してみる、というご提案でお電話終了。管理事務所のご確認中で継続検討
第1章:「四人入ってるはずなのに」——使用許可証の登録者が3名というご事情
お電話の冒頭、お客様がお話しくださったのは、現地の管理事務所での出来事でした。
「事務所の方に行きましたら、まず四人入ってるはずなのに、いってないって言われまして」
お客様のご認識では、お墓には4名のご家族・ご親族がご納骨されていらっしゃいました。
ところが、現地の管理事務所が保管されている「お墓の使用許可証」の登録者は3名。
LINEでお送りくださっていた一番最後の書類——いわゆる収蔵証明書(埋蔵証明書)の写真を、現地で改めてご確認になったところで、お身内のお一人(北海道にお住まいで、すでに他界されたお父様のご兄弟)が、許可証の登録者には入っていない、と分かったご事情でした。
「実際にはその許可を取って、この中には入ってないって言われまして。そうするともう、何て言うんでしょう、もうそのまま三人でやっても全然いいですよね」
使用許可証に登録されているのが3名であれば、3名分の改葬許可証取得手続きで進めることが、最も筋の通った道のりです。ご納骨されているはずなのに使用許可証に登録のないお身内については、ご本家のお身内の方々がそれぞれご判断されることであり、お客様のお手元の書類だけで対応するご手続きには影響しません。
私たちの担当はこうお応えしました。
「お客様がそのようにお考えであれば、私はそのように進めても良いかと思います」
ここまでで、お客様のお手元のお手続きとしては、「使用許可証に登録のある3名様分」で改葬許可申請を進めるかたち——というご整理になりました。
第2章:「母体をどちらにしますか?」——管理事務所からのご案内に対する違和感
お客様のご事情をさらに伺っていくと、お話はここから複雑になっていきました。
お父様は、ご縁のあったお寺の樹木葬へ。
お祖父様・お祖母様の2名は、千葉県内の永代供養先へ——というかたちで、ご納骨者を2か所に分けて改葬したいというのが、お客様のご希望でした。
ところが、現地の管理事務所からこんなご案内を受けたとのことでした。
「どっちを母体にしますか?って言われまして」
「父の方でって言って。じゃあまずまず(ご縁のあったお寺の方)に持ってって、そこからまた分割して、お寺からそこからまた、そういう証明書みたいなの出してもらって、千葉の方に行くみたいな話をされたんですよ」
つまり、まず「母体」となる片方の改葬先にすべてご納骨者を運び、そこで証明書を出してもらった上で、もう1か所の改葬先に分割して移す——という、二段階のお手続きをご案内されたかたちでした。
私たちの担当は、ここで率直にお応えしました。
「『母体』っていうのがちょっと私、あまりよくわかっていないのですが、それはお役所の方から言われたんですかね?」
「いえいえ、管理事務所の方です」
担当者が違和感を持ったのは、まさにこの「母体」というご案内でした。「母体」という言葉が、改葬や分骨の行政書類のなかで使われる場面は、これまでのケースで聞いたことがない——というのが、担当者の正直なご認識でした。
「他のケースですね、現地の管理事務所以外のケースで見ても、ちょっとなんか管理事務所の方がなんか変なこと言ってるように聞こえます、私は」
「明確にその交付申請書の中に、改葬許可証取得のためっていうのと、分骨のためっていうのは、理由が分かれてると思うんですよね。書類書類の中で」
改葬許可申請書には、申請の理由として「改葬のため」「分骨のため」という選択肢があり、お客様のように4名様(または3名様)全員を、それぞれ別のお墓に移す=改葬する場合は、「分骨」ではなく「改葬」で全員分の許可証を取得するのが、本来の筋道です。
ここで担当者がお伝えしたのは、私たちが多くの墓じまいのご相談を通して整理してきたお手続きの基本の考え方でした。
| 申請の理由 | どんな場面で使うか |
|---|---|
| 改葬のため | ご納骨されているお身内のお骨を、別のお墓へ移す(受入先が1か所でも複数でも、移す行為そのものが改葬) |
| 分骨のため | お骨の一部だけを取り出して、別の場所(お手元供養含む)へお分けする |
お客様のように、ご納骨者の全員をどこかのお墓へお移しになる場合は、改葬先が2か所に分かれていても、それぞれ「改葬のため」で許可証を取得するのが基本のかたちです。
第3章:「皆さんがやってるようなことを頼んでないってことですか」——お客様の不安にお応えする
ここでお客様は、心配そうなお声で、もう一つお気持ちをお話しくださいました。
「私がたぶん、皆さんがやってるようなことを頼んでないってことですね」
「言えないってことですか」
つまり「ほかの方が普通にされている手続きから、私のお願いはずれてしまっているのではないか」というご心配でした。
お客様にとっては、知らない世界の知らないお手続きのなかで、現地の管理事務所だけが頼りの状況です。
そこで「特殊なことを言われている」というご感覚は、ご不安を増幅させてしまいます。
私たちの担当はこうお応えしました。
「いえ、そういうわけじゃなくて、現地の管理事務所の方が、レギュラーじゃないことをお伝えされていらっしゃる気がします」
お客様がご相談のお手続きが、ほかのお客様と比べて特殊なわけでは決してありません。改葬先が2か所に分かれるご相談は、墓じまいの現場では珍しいことではないのです。
むしろ、お父様はご縁のあったお寺の樹木葬、お祖父様・お祖母様は永代供養先へ——というように、ご納骨者ごとにふさわしい受入先を選ばれること自体は、ご家族のお気持ちに沿った自然なご判断です。
お客様は、こうお応えくださいました。
「なんかね、管理事務所の人もなんか分かってんの? なんかみんなで話し合ってこうだよっていう、そういう人多分、いっぱいいるよねって私は思って」
担当者は静かにこう申し上げました。
「その通りですね」
その上で、担当者が考えうる事情について、こうお伝えしました。
「多分なんですけど、今回その改葬先が二箇所に分かれるっていうところが、管理事務所の方々の中で変に解釈されてるんじゃないかなと思われます」
「あとは、分骨を一部したいのかなというふうに捉えられて、そういう結論になったんじゃないかなと思うんですけれども」
管理事務所のご担当者さまからすると、「改葬先が2か所」というお言葉から「お父様の分は改葬/お祖父様・お祖母様の分は分骨」とご解釈されてしまった可能性があります。
実際には、お客様のご希望はご納骨者を3名様(または4名様)すべて、それぞれ別のお墓へ完全にお移しすることなので、すべて「改葬のため」で進めれば足りるご相談です。
ここで大切なのは、お客様のご希望そのものは何ひとつ特殊なものではない、ということを担当者が明確にお伝えしたことでした。
お客様のご相談が「特殊」だったわけではなく、現地のご担当者さまのご解釈の側にずれが生じていただけ——という見立てを、お電話のなかで担当者がはっきりお伝えしました。
第4章:「委任状・実印・印鑑証明を取りに行く前に」——確認のひと手間をご提案
お電話の中で、お客様はすでに次のステップに進もうとしていらっしゃいました。
「委任状になんか実印と母の署名と戸籍、印鑑証明持って来いって言われて、今それを取りに行かなきゃいけないと思ってんですけど、その前にちょっと一度電話した方がいい」
現地の管理事務所のご案内に従って、委任状・実印・お母様の署名・戸籍・印鑑証明を揃えに、これから動かれようとしていらっしゃったのです。
前提となるお手続きが正しい筋道のものでない可能性があるなかで、書類を揃えるご手間とお時間を先に投じてしまうのは、お客様にとって最もご負担の大きい流れです。
私たちの担当はお応えしました。
「ありがとうございます。今はもう現地のお墓にはいらっしゃらないということであってますかね?」
「自宅にいます、今」
「私が直接、管理者さまとお話ししようかなと思っても——」
「ますよ」
「事情を説明してですね、それで話が通じればそれで大丈夫でしょうし。私がまだ理解できてる範疇で話せれば、なんとなく話は理解してもらえる気はしますので」
担当者が直接、現地の管理事務所にお電話してご事情をご説明する、というかたちでのサポートをお出ししました。
このご提案は、私たちが日々のご相談で大切にしていることの一つです。
お役所や管理事務所さまとのお話の中で、ご認識の食い違いから手続きが複雑化しそうなときには、お客様おひとりに矢面に立って頂くのではなく、専門家として私たちが間に入ってお話を整理する——そのために、墓じまいのご相談窓口があると考えているからです。
お墓に関するお手続きの場面で、お客様おひとりでお進めになる前に確認しておきたいポイントは、次のとおりです。
- 書類を揃え始める前に、お手続きの全体の筋道(改葬か分骨か/改葬先が何か所か/許可証は何名分か)を整理しておく
- 「母体」「先にまとめて」など、聞き慣れない言葉が出てきたときは、即座にご対応されず、別ルートでご確認なさる
- 管理事務所さま・お役所のご案内がほかのケースで聞かれる流れと違うと感じたら、お電話一本で第三者の意見を取り入れる
- ご家族の実印・戸籍など、お時間と労力のかかる書類は、お手続きの方向が固まってから揃え始める
お電話の最後、お客様は現地の管理事務所まで10分ほどで戻られる、というお話でした。
担当者からは、その後の流れをこうお伝えしました。
「またご連絡いただけましたら」
「お願いします」
このかたちで、私たちの担当が直接、現地の管理事務所へお電話してご事情をご説明する——というご提案で、お電話は穏やかにお終わりになりました。
この事例の対応のポイント
- 「母体をどちらにしますか」という管理事務所のお言葉に対し、改葬のお手続きで「母体」という言葉が出てくること自体が通常ではない、と率直にお伝えした
- 改葬先が2か所に分かれていても、すべて「改葬のため」での許可証取得で進められる基本の筋道をご一緒に整理した
- ご家族の実印・戸籍などお時間と労力のかかる書類を揃え始める前に、私たちの担当が直接管理事務所と話して認識のずれをほどく、というサポートをご提案した
第5章:分割移葬のご相談で、最初にご確認頂きたいこと
今回のご相談のように、ご納骨者を複数のお墓に分けて改葬されたいというご相談は、決して特殊なものではありません。
むしろ、ご家族のご事情・ご縁のあったお寺さまとのお付き合い・永代供養先のご選択肢が広がっている今、こうしたご希望を伺うことは増えてきています。
ご納骨者が分かれる改葬では、お手続きの基本のかたちを次のように整理しておくと、現地でご担当者さまとお話しになるときも、ご自身の中で迷いが少なくなります。
- 改葬許可申請書は、原則としてご納骨者お一人につき1枚(または1行)
- 改葬先が2か所以上に分かれる場合は、それぞれの受入先からの受入証明書を別に取得
- 申請の理由は、お骨をすべて別のお墓へ移される場合は 「改葬のため」
- 「分骨のため」は、お骨の一部だけをお分けする場合(お手元供養を含む)に使う
そして、もし現地の管理事務所さまからご家族にとってご負担が大きい手続きをご案内された場合は、書類を揃え始めるよりも先に、お電話一本でほかのご意見をお取り入れになることをお勧めしています。
| 比較ポイント | 一段階での改葬(基本) | 二段階のお手続き(今回ご案内された道) |
|---|---|---|
| 必要な書類 | 改葬許可証3名分・受入証明書2か所分 | 改葬許可証3名分の取得後に、受入先での分骨証明書も追加で必要になる場合 |
| お時間 | 1回のお手続きでお骨をそれぞれの受入先へ | お骨を一度別の受入先に運んだ後、改めて分割移動 |
| ご家族の労力 | 申請書類の準備と現地立会のみ | 一段階目の受入先での再手続きが追加 |
| ご費用 | 改葬1回分のお見積り | 二段階に分かれることで、一時的なお運び費用が追加になる可能性 |
繰り返しになりますが、ご納骨者を複数のお墓に分けて改葬されること自体は、何ひとつ特殊な道のりではありません。
一段階での改葬で進められる基本の筋道がある、ということを、お手元の書類を揃える前にぜひご確認頂ければと思います。
ご自身のご希望そのままで進められるかを、ご一緒に確認する。
それが、らくサポが大切にしていること
ご納骨者を、お父様はご縁のあったお寺へ、お祖父様・お祖母様は千葉県内の永代供養先へ——というかたちで、2か所に分けて改葬されたい、ご相談者様。
LINEで書類のお写真をお送りくださっていたところに、現地の管理事務所から「母体をどちらにしますか」「先にまとめて運んでから分割」と通常聞かないお手続きをご案内され、ご不安なお気持ちでお電話くださいました。
お電話のなかでお伝えしたのは、ご相談者様のご希望そのものは特殊ではなく、改葬許可申請の本来の筋道で十分に進められるはずだ、という整理でした。
「母体」という言葉が改葬のお手続きの中で出てくること自体が通常ではないこと、改葬先が2か所に分かれていても「改葬のため」での許可証取得で進められること——お話のなかでひとつひとつご一緒に確かめていきました。
そして、書類を揃え始めるお時間と労力を投じる前に、私たちの担当が直接、現地の管理事務所へお電話してご事情をご説明する、というご提案でお電話は穏やかにお終わりになりました。
お客様おひとりでご対応されると、ご認識の食い違いをほどくのに何往復もの労力がかかってしまうご相談だったからです。
もし、同じように「お墓のご納骨者を複数の改葬先に分けて移されたい」「現地の管理事務所のご案内がほかで聞くお話とずれているような気がする」「書類を揃える前に第三者にご相談したい」というご事情をお持ちの方は、まずはお電話一本でご相談ください。
墓じまいの基本のお手続きと、現場でよく頂くご相談の整理は墓じまいのページもあわせてご覧ください。
お電話が難しい方は、LINEからもお問い合わせ頂けます。
ガイドブックも無料でお送りしております。


