
「墓石は建てておらず、土のままの区画なのですが、それでも返すときに費用はかかるのでしょうか」——こうしたご質問を、実際に何度もいただいています。墓石がなければ工事も要らないように思えますが、土だけの区画にも、返還までにいくつかの作業と手続きがあります。ここでは、実際にお寄せいただいたご相談をもとに、費用がかかる理由と抑え方をお答えします。
※以下の事例は、お客様が特定されないよう地域名・金額の詳細などを伏せて一般化しています。
土だけの区画でも費用が発生し得る理由
結論からお伝えすると、墓石の撤去費用がかからない分、墓石のあるお墓より総額は抑えられることが多い一方で、「無料で返せる」とは限りません。主に次の作業や手続きが費用に関わってきます。
- ご遺骨の取り出し(お骨が土に直接収められている場合は、丁寧な手作業になります)
- 整地の作業(区画を管理者にお返しできる状態に整えます。広さや土の状態で手間が変わります)
- 書類の手続き(改葬許可の申請や墓地の返還届など。代行を頼むか、ご自身で進めるかで費用が変わります)
- 閉眼供養のお布施(お性根抜きをお願いする場合は、工事とは別の話になります)
- 立地の条件(車が近くまで入るか、坂道や山あいかで、作業の人手が変わります)
つまり「墓石がないから費用ゼロ」ではなく、「墓石の撤去分が省ける代わりに、ご遺骨の取り出しと整地が費用の中心になる」というのが実際のところです。
まずは費用の目安をご自分で知りたい方へ
いくつかの質問に答えるだけで、墓じまい費用の概算が分かる「墓じまい費用シミュレーター」をご用意しています。相談の前に、まず目安を確かめてみたい方はこちらをどうぞ。
実際のご相談から(5つのケース)
ケース1:墓石も囲いもない土の区画の料金を知りたかった方
公営の墓地で、墓石も囲いもなく地面が土のままの区画について、「遺骨の取り出しと更地にする料金を知りたい」というご相談でした。
らくサポからは、墓石の撤去費用は発生せず、費用の中心はご遺骨の取り出しと土の整地になること、地中の状態は写真だけでは分からないため現地確認のうえで正確なお見積りをお出ししたいこと とお伝えしました。
対応結果:区画のお写真とお電話でのやり取りで段取りが整い、ご自身のペースでご検討いただける形になりました。
ケース2:お骨が土に還っているかもしれない古い区画の方
建立から長い年月が経ち、「お骨はもう土に還っているのでは」という状態で、確認の方法から迷われているご相談でした。
らくサポからは、お骨の有無は立ち会い見積もりの際にご一緒に確認できること、費用は「撤去・整地」と「お骨の取り出し」に項目を分けてご提示できること とお伝えしました。
対応結果:確認・ご供養・整地と段階を踏んで進め、ご家族の節目の法要に間に合う形で無事に完了されました。
ケース3:同じ墓地の中への移動でも書類が必要だった方
お骨を同じ墓地の中の合同の納骨場所へ移す予定で、「同じ敷地の中なら書類は要らないのでは」と思われていたご相談でした。
らくサポからは、同じ墓地内の移動でも自治体によって判断が異なるため、役所への確認をおすすめしました。確認の結果、改葬許可申請書と墓地返還届の両方が必要と分かり、書類から整地までの流れを整理してお伝えしました。
対応結果:書類を揃えてから整地まで滞りなく進み、完了後の写真をご確認いただいたうえでお支払いいただく形で終えられました。
ケース4:役所から聞き慣れない書類の名前を案内された方
区画を返すための手続きで、役所から聞き慣れない申請書の名前を案内され、「業者と契約したらすぐ出せるものなのか」と順番に迷われていたご相談でした。
らくサポからは、その書類は工事を担う業者の側が役所に出すものであること、ご自身で進める書類と業者側で進める書類の区別 を、役所のご案内を否定せず中立に整理してお伝えしました。
対応結果:書類の順番の迷いが解け、業者の選定から工事のご相談へと落ち着いて進まれました。
ケース5:管理者の決まりで、指定の石材店しか作業できない墓地だった方
区画の返還に向けたお見積りをご希望でしたが、お調べしたところ、その墓地には指定の石材店しか施工できない決まりがあることが分かりました。
らくサポからは、当社からはお見積りをお出しできないことを正直にお伝えし、指定の石材店へ直接お問い合わせいただく流れをご案内しました。無理にお引き受けする提案はしていません。
対応結果:管理者の決まりに沿っていちばん早く進められる窓口が分かり、ご自身でお問い合わせへ進まれました。
具体的にできること
私たちは「とにかく契約していただく」ことを目的にしていないので、ご自身でやった方が安く済むところは正直にお伝えします。
- まず墓地の管理者に、返還の条件(整地はどこまで必要か・提出する書類・作業できる業者の決まりの有無)を確認する
- 区画の写真を撮っておく(遠方でも、写真と区画の情報があれば概算の目安を立てられます)
- 改葬許可の申請や返還届は、ご自身で進めれば代行費用を抑えられます
- お見積りは「お骨の取り出し」「整地」「書類代行」など項目を分けて出してもらうと、他社とも比べやすくなります
- 相見積もりはご遠慮なく。お受けできない墓地の場合も、その旨を正直にお伝えします
まとめ
墓石のない土だけの区画でも、ご遺骨の取り出し・整地・書類の手続きなどで費用は発生し得ます。ただ、墓石の撤去がない分、墓石ありの撤去より抑えられることが多いのも事実です。まずは費用シミュレーターで目安を確かめるか、区画のお写真をお送りいただければ、あなたの区画に合わせた概算と進め方を正直にお伝えします。「土だけの区画でも頼めるのか分からない」という段階のご相談でも、どうぞお気軽にお声がけください。

