お客様対応事例

「墓じまいをしたいけれど、親族の同意は必要なの?」「反対されたら、もう進められないの?」——お墓のことは、お一人の判断では決めにくいものです。ご家族・ご親族との話し合いに悩まれる方は、とても多くいらっしゃいます。ここでは、法律上の考え方と実務上の考え方を分けて整理したうえで、実際にお寄せいただいたご相談をもとに、気持ちを揃えて進めるためのヒントをお伝えします。
※以下の事例は、お客様が特定されないよう地域名・金額の詳細などを伏せて一般化しています。

法律上の要件と「気持ちの了承」は分けて考えます

まず結論からお伝えすると、墓じまいは「親族全員の同意書がないと法律上できない」というものではありません。整理すると次のようになります。

  • 法律上の要件:お骨の引越し(改葬)の許可申請は、基本的にお墓の名義人(使用者・承継者)が行う手続きです。親族全員の同意は、法律で定められた必須要件ではありません
  • ただし、墓地の管理者や自治体によっては、名義の確認や親族の了承を求められる場合があります
  • 実務上いちばん大切なのは「気持ちの了承」:お墓には、先祖への思い・お参りの習慣・費用の分担が絡み合っています。手続きのうえでは進められても、了承のないまま進めると、後々のわだかまりの原因になりかねません

反対される方にも、それぞれの思いがあります。どちらかが正しくてどちらかが間違っている、というお話ではありません。ですから私たちは、「手続き上は進められますよ」とだけお伝えするのではなく、費用の目安や全体の流れなど、ご家族が同じ情報を見て話し合える土台を先にお渡しするようにしています。相談できるご親族がほとんどいらっしゃらず、お一人で進めなければならない方のご相談も、同じように丁寧にお伺いしています。

実際のご相談から(5つのケース)

ケース1:ご家族全員で同じ資料を読み、話し合いの土台を作った方

墓じまいのガイドブックを何度もご確認くださった方のご相談でした。ご自身だけでなく、ご家族にも同じ情報を共有して検討したいというご様子でした。

らくサポからは、家族で意見が分かれやすいのは「お骨の行き先」「お寺との関係」「費用の分担」の3点であること、全員が同じ資料を読んで共通の前提を持つと話し合いがかみ合いやすいこと とお伝えしました。

対応結果:ご家族で情報を共有しながら、それぞれが納得できる形を探す検討を進められました。

ケース2:ご親族の了承を待ちながら、お見積りだけ先に整えた方

お電話ではなくLINEだけでやり取りしたいというご希望で、お墓の解体撤去のお見積りをご依頼くださった方でした。

らくサポからは、ご希望の連絡手段をそのまま尊重してLINEで必要な情報を一つずつお伺いすること、ご契約を急ぐ必要はなく、ご親族の了承が得られてからのご連絡で構わないこと とお伝えしました。

対応結果:「親族の了承をもらえたらまた連絡します」とのお言葉でひと区切りとなり、話し合いの時間を大切にお待ちする形になりました。

ケース3:承継する方がおらず、ご家族が集まる節目に合わせて進めた方

ごきょうだいの代でお墓を引き継ぐ方がいらっしゃらず、ご家族が集まる時期に合わせて墓じまいとお見送りを済ませたいというご相談でした。

らくサポからは、ご希望の時期から逆算したお申し込みの目安、概算の費用感、費用が変わる現地のポイント(道幅や立地など)を最初のお電話で率直に とお伝えしました。

対応結果:ご家族の節目に合わせた段取りが整い、お写真のやり取りに進みました。ご家族そろって納得してお見送りに向かえる形になりました。

ケース4:「まずは家族で話し合ってから」と時間を大切にした方

長く先送りにしてきたお墓のことを、ご家族の体調の変化をきっかけに改めて話し合われた、というご相談でした。

らくサポからは、墓じまい自体は可能であること、現地確認が必要な事情や費用の目安を率直にお伝えしたうえで、その場で決めていただく必要はなく「まずはご家族で話し合われるところからで十分です」ということ とお伝えしました。

対応結果:「家族で話し合ってまた連絡します」とのお返事でひと区切り。ご家族の時間を最優先にする形で進められました。

ケース5:想定より高額と分かり、進めるか見送るかをご家族に委ねた方

お墓の管理者の決まり(指定の石材店しか工事できない制度)により、相場よりかなり高額な費用になることが分かった方のご相談でした。

らくサポからは、高額になる事実とその理由を隠さずお伝えしたうえで、無理に進めるのではなく「ご家族と話し合いのうえで、進めるか見送るかをご検討ください」ということ とお伝えしました。

対応結果:ご家族の判断にお委ねする形でひと区切りとなり、率直なご案内に感謝のお言葉をいただきました。

具体的にできること

事例からも分かるように、親族との話し合いは「説得」よりも「土台づくり」から始めるのが近道です。私たちは「とにかく契約していただく」ことを目的にしていないので、了承を待つ時間も大切な段取りの一部と考えています。

  • 反対の理由を聞くことから始める——「先祖に申し訳ない」「お参りの場所がなくなるのが寂しい」など、気持ちの背景が分かると話し合いの糸口が見えてきます
  • 同じ資料・同じ見積りを全員で見る——前提が揃うと、感情的なすれ違いを避けやすくなります
  • 「このまま維持した場合」も一緒に整理する——管理費やお手入れ、次に引き継ぐ方の負担まで含めて比べると、判断しやすくなります
  • お骨の行き先の選択肢を複数用意する——合葬だけでなく、個別の永代供養や手元供養など、反対されている方の気持ちに沿う形が見つかることもあります
  • 急がない——お見積りだけ先に整えておき、ご親族の了承が得られてから動き出す、という進め方もできます

まとめ

墓じまいは、法律のうえではお墓の名義人の手続きで進められますが、本当に大切なのはご家族・ご親族の「気持ちの了承」です。反対される方が悪いわけでも、進めたい方が間違っているわけでもありません。同じ情報を見ながら、皆さまが納得できる形を一緒に探すこと——その土台づくりから、私たちがお手伝いします。費用の目安や全体の流れなど、話し合いの材料が必要なときは、お気軽にご相談ください。ご契約を急かすことは決してありませんので、「まだ親族に切り出せていない」という段階のお話も、安心してお聞かせください。